2012.11.27 (Tue)

iPad mini を手に入れてからというもの、iPad は全くと言っても良い程に使わなくなりました。驚くほど手に馴染み手放せなくなってしまっただけでなく、従来の iPad ではやらなかったタブレット活用シーンが沢山生まれています。その際たる例が電子書籍端末としての利用。

従来の iPad では電車で見る事はまずなかったのですが、iPad mini ではKindle本はもちろん、弊社PDFビュワーアプリBook+を使って自炊した書籍・雑誌も読んでいて、立派な電子書籍端末として活躍してくれています。

…ってな事を社内で言ってた時のこと。iPad mini を使ったホントの電子書籍の楽しみ方ってこうちゃいますか、とまぁ冗談でこんな話が出ました。

まぁ、そういう事ですよね。iPad mini を2枚並べた見開き電子書籍とでも言いましょうか(笑) iPad mini を並べて2枚置いて、左側のページを左側の iPad mini(写真では白モデル) に、右側のページを右側の iPad mini(写真では黒モデル) に表示したら、確かにそう見えなくもない。

…ってな事を、いつもデザインでお世話になっているメタ・グラマーさんとの定例会で冗談交じりに話をしたところ、話は広がるに広がって驚くべき展開を迎えたのです。今日はそれを紹介したいなと。前置き長すぎですね :-)冗談話をした翌週ぐらいの定例会でメタ・グラマーさんのカバンの中から出てきたのがこちら。

ハードカバーの書籍のようなものですね。2つに開けるようになっているので開いてみましょう….

はっ!?こ、これはひょっとして!?

で〜〜ん。ま、まじですか、キタコレ!!みたいな。会議室に笑いの渦。さすがメタ・グラマーさん!マジで見開き iPad mini ブックカバー(?)を作ってしまわれましたよ(笑) ハードカバーを開けば iPad mini が仕込まれていて、予め画像の左側と右側がセットされてるという代物。笑いを取るネタグッズとしては完璧ですよね!

こんな風にiPad miniをはめ込めるカバーという体裁になっています。しかも、ご丁寧なことに閉じた時に液晶パネルがぶつかり合うのを避ける為のフェルトまであるという。

芸が細かい!!(笑) いやはや、ホントのクリエイター!とはこういう事なのでしょう。ネタにガチでレスポンス…みたいな。改めてメタ・グラマーさんの凄さを感じた次第で、思わず「量産化できたりします?」なんてビジネス的な話にもっていこうと尋ねてしまったぐらいです。大変ありがたい事に、この貴重な1冊(?)をプレゼントして頂きました。本当に有難う御座います!!

これが、見開き電子書籍キットの全容。世界に一つ。製作はメタ・グラマーさん。ネタで始まった事が形になっていく過程ってホント素晴らしいですね!…という訳でちょっとしたネタの共有でした^^ イベントやセミナーで講演等をさせて頂く時にネタとして持って行ってみたりしようと思います(笑)


2012.11.25 (Sun)

最近、僕の追求・模索してるテーマは「人生」じゃないかと思うようになってきました。

自分の会社を「新しい企業像や労使関係の社会的実験場」と公言&実践していたり、ワークライフバランスや人の幸福感について思いを巡らしてみたり、「資本主義だからこそお金が全てなのだ」と言ってみたり、家族とは何か・自己を律するとは何か考えてみたり、「生が幸せ死は不幸せ」という従来の死生観に疑問を持ってみたりと、これらをまとめたら人生について考察してるって事と同義だよねと。

経営経験を積むと滅茶苦茶考え過ぎる時期がくるよ…とある経営者に言われた事がありますが、まさに今がその時かも知れません。別にそれに抗う必要はないと思ってて、最近、考えをもっと整理したり更に深めたりする為の知識を得るべく本を読みあさってます。買うペースは増えるにまかせて本と対峙する時間を増やしてるのですが、最近「これは何度も読み返したいな!」と思った本を御紹介します。

何か前置きが長いですが、人生で大きなウェイトを占める「仕事」の未来に目を向けた書籍。

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉 ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
リンダ・グラットン 池村 千秋
by G-Tools

端的に言うと 働き方の未来予想 をまとめた本。2025年に僕らはどんな働き方をしているんだろう?という問いに、著者独自の調査や過去の公開資料等を元に一つの解を提示するものです。あくまで予想というていで書かれてますが、読んでみた感想としては、多分こうなるよね…とほぼ全てにおいて同意できる内容でした。多分、書いてる事は 解で、この本は未来予想じゃなくて未来予定と言っても良いかも知れない。だからすべての人に読んで欲しいと思いました。

導入部で非常に印象的だった一文。

これまで漫然といただいていた常識の多くを問い直す必要があるだろう。変化に目を閉ざすのは無謀で危険だし、過去にうまくいったやり方が未来に通用すると決めつけるのも楽天的すぎる。それは、自分と大切な人たちの未来を危険にさらす態度と言わざるをえない。

半ばの章では、もっと端的に

あなたとあなたの友達とあなたの子どもたちにとって、漫然と未来を迎えるという選択肢はもはやありえない

と述べています。「漫然と」という言葉は本書で警鐘的に多用されるキーワードで、読中や読後に募る危機感は、以前に読んだ「大震災の後で人生について語るということ」の読後感とほぼ被ります(その時の書評はこちら)。日本だけでなく世界中の先進国の人々が同じ感覚でいるのでしょうね。自分の親世代と同様に未来が普通にやってくると思い込んでる。

しかし本書は、未来が過去の延長線上にはもはや無いと主張します。その根拠は何で、だからどう変わるべきか。その「変わるべき」をこの本では「シフト」と読んでいて、具体的に3つの指針を提示しています。何となくこのままじゃヤバイよな…感がある人にとっては、そのモヤモヤ感を明快に言語化してくれているので読後に爽快感と危機感が同時に募ること間違いありません。

本書が言う「シフト」とは以下の3つ

  1. 知的資本の増強
  2. 人的ネットワークの増強
  3. ライフワークバランスの覚悟

この3つを意識した働き方に自らを変えていかないとsurviveできないのだそうで。

確かにそうでしょうね、テクノロジーの進化や長寿化、グローバル化と社会変化の勢いが加速度的に増す中で変化に対応出来ない人(つまり漫然と将来を迎える人)が取り残されるのは仕方のない事です。ダーウィンが言ったように、変化の時代に生き残れるのは強者でも賢者でもなく変化できる者だから。

(1)自分の専門分野を作り徹底的に伸ばす事、分野を固定せず広く深く追求すること。(2)人的繋がりを資本と見なし良い協力関係の構築の土台とすること。(3)自分にとって本当に大切なものは何かを考察し場合によっては犠牲を払う覚悟を厭わないこと。

いずれも「漫然さ」とは真逆で「能動的な選択」が必要になると説いています。しかも、いずれかだけで十分なのではなく全てが必要になると。大手に勤めているから大丈夫…は論外。What’s your speciality ? に明快な答えが必要で肩書きはもはや将来を保証しません。加えて Speciality があるだけでもダメ。どんなに専門と高い技術力があったとしてもその人と仕事したいと思える魅力を備えてないと関係は継続しない。そんな事を言っています。

何となくこの平穏な日々は続くのだろうと考えている人には気が重い本ですが、何故今行動を起こさねばならないかの根拠、漫然と迎える未来に何が待ち受けるかの論述は、surviveする為の決して間違っていない重要な行動指針となりますので、労働とは無縁だという人以外の全ての人にお勧めしたい書籍です。

すべての労働者・経営者に「働き方」を考えなおすキッカケを与えてくれる良書。★5つ。


2012.11.22 (Thu)

新作アプリ「ASHURA Player」を公開します。もうタイトルが全てを語ってしまってますが、とってもシンプルな YouTube プレイヤーです。iOS6 専用で iPhone/iPad の両対応。

iPad mini がもし本当に出たら、個人ユースでもビジネスユースでも間違い無く動画活用が促進されるだろう…そんな話から始まったプロジェクト。ならばせっかくだし、フィードテイラーらしいシンプルさを追求しながらも、余り無さそうな機能を少しプラスαして作ってみようじゃないかという事で開発した次第です。

ASHURA Player の特徴を以下に2つ御紹介。

 

■ サムネイルの動画「も」再生

検索して、ある動画を再生する。その時、検索結果の他の動画もチラ見したいってな事はありませんか?ASHURA Player では、動画一覧の各サムネイルにも再生ボタンを付けて同時に再生が出来るようにしました。実際に動いている様子をご覧下さい。

こんな感じでサムネイルも動画として動きます。1つだけではなく、画面内に表示されているサムネイルを全部タップすると全部ちゃんと動きます :-)メインとサムネイルと併せて5つの動画が同時に動くのはなかなかに不思議な感じですが、メイン動画を鑑賞しながら次の動画をチラ見する、そんな用途にお使い頂けるかと思います。

 

■ ループ再生

動画系アプリで余り搭載されていないのがループ再生。YouTubeにはBGVやBGMとして流し続けておきたいモノが案外あったりしますよね。昔、展示会にてYouTube公開済みのデモ動画を流す時にも思った事があります。

…がしかし!YouTube動画のループ再生が出来るものを余り見ないので、じゃぁ搭載しちゃえと。

ループボタンを押せば再生終了と共にまた最初から再生してくれます。僕は、ある個人の方がYouTube公開しているピアノ動画をBGM代わりに再生してブログを書いたり…ってな事に使ったりします。個人的にはサムネイル動画の再生機能よりよく使う機能だったり…^^;;

 

という訳で、超シンプルなYouTubeプレイヤーながら、ちょっと尖った機能も持っている ASHURA Player の御紹介でした。iPadやiPhoneでシンプルにYouTube動画を再生したい!という方、サムネイルもヌルヌル動かしてみたい!という方、YouTube動画をループ再生したいという方にお勧めです。

広告付きの無償アプリとなっていますのでお気軽にお試し下さいませ。広告が邪魔だ〜という方の為にアプリ内課金で広告外しも出来るようになっていますので宜しければどうぞ m(__)m

尚、ASHURA Player の開発担当は @nakiwo です。開発のそもそものきっかけは以前に紹介したアイディア会議。少しずつ形になってきています。


2012.11.20 (Tue)

日経新聞の本紙に遂に弊社も掲載頂きました!!いつも御担当頂いているK記者様、有り難う御座います!!2012年11月20日の日経新聞朝刊、p.39の近畿面です。

「検索 個性派企業」という企画記事に取り上げて頂きました。普通が大嫌いで個性的とか変わってるのが大好きなのでとっても嬉しいです。記事内ではウチの副業推奨についても触れられていて、新聞記事上で言及されたのは今回が初めてとなります。(開発室の内部写真が出たのも初めて)

単にiOSのアプリ専門です〜ってだけじゃなくて、新しい働き方や就労環境についての追求で闘ってる会社というイメージも作っていけたら良いなぁと今回の記事掲載で思いました。

ちなみに、弊社には以前からずっと日経新聞のK記者が年に数回定期的に取材に来て頂いています。ある意味、常に何か新しいネタをOUTPUTしなくてはという良いプレッシャーにもなっているのですが、今回もそんな感じでお越し頂いて、主力サービスの一つ SYNCNEL の遠くない将来像についてお話をさせて頂きました。

記者の方から来て下さるというのは、この規模のベンチャーにしては希有な経験をさせて頂いていますね。Kさん、いつも有り難う御座います。

ところで日経本紙に掲載されたという影響力はやはり半端じゃないようで、いつもの倍以上はコンタクトを頂けたような気がします。…といっても、銀行さんや証券会社さんというお馴染みの皆さんなので、今融資は考えていないとか、上場も考えていないとか、何ともまぁ面白くない反応をしてしまってすいませんなのですが(苦笑)

今回掲載されたのは近畿圏だけの地域面。日経新聞本紙の全国向けページまであと1ステップという所まできましたので(この1ステップがとっても大きいのだと思いますが)、もっともっと頑張りたいと思います。今後ともフィードテイラーをどうぞ宜しくお願い致します。


2012.11.11 (Sun)

以前のエントリ(体力と筋力増強のため体を鍛える事にしました)の通りティップネスでトレーニングを続けています。週1回、土曜日の午前中に2時間程。ただ週1回だと余り効果が無かろうという事でインストラクターの方に勧められて毎日の簡単な筋トレも平行してやってまして、すっかりトレーニングが習慣化しました。というか、何気に毎週土曜日AMが愉しみだったり、毎日のトレーニングも全然苦痛じゃなかったりで、結構愉しんでいます。

前回のエントリで

身体に関する知識がほぼ皆無なので正しい増強法を得て合理的にといういつもの効率重視スタンスで進めてみる事にした次第です。

と書いた通り、とにかくプロに教えて貰う正しいトレーニングで合理的/効率的に増強する事を意図していたので、きちんと教わったままその通りに続けてます。んで、正しいやり方での継続は効率的に力なり…なのかどうなのか、確かめるべく先日計測して貰いました。その結果、

筋肉量が0.7kg増加。体重はほぼ変わらず、脂肪量が減って体脂肪率は減少。効率的ちゃいますかっ。

確かに最近、腕の筋肉とか何となく付いてきたんじゃね?的な雰囲気はあったので、数値化されたものを目にして改めてやっぱり正しいやり方を知るのが一番効率的やねと感じました。家でやる腕立て・腹筋にしても指導を受けてたので積み重ねが形になったという事でしょう。

PS DSC_0979 © 2012 Cynthia Phillips, Flickr

で、インストラクターの方に「もうちょっと目標があると良いですね」と言われ。お誘いを受けるまま、随分前に我流でトライしようとして膝を痛めて挫折した『10kmランへのエントリ&完走』を目標に据える事にしました。正しいトレーニングが合理的/効率的って事が実体験で理解できたので、インストラクターの方の指導に全部お任せしてやってみよかなと思った次第です。まずは脚の強化と正しい走り方の勉強から始めましょうと。

ターゲットにした大会はこちら。

ちょっと変わってますよね(笑) 東京や名古屋でも同じ名称でやるみたいです。僕はもちろん大阪で。場所は万博記念公園で来年の2月24日とのこと。そもそも脚を痛めた過去があるので、指導を受けた暁に「やっぱ体の作り的にやめた方が良いかも知れないですね〜」ってな事になる可能性もあるとの事なので、まずはエントリするに足る状態になる事が目標です。んで、次に実際に走って完走するのが目標と。

決してダメ元で挑戦という訳ではなく、もちろんエントリもする気だし、完走もする気で挑みます。我流でやった結果痛めた脚でこれが限界と定めた過去から脱却して、(10kmなんて経験者からすると大した事ないのかも知れませんが)自分の限界を越えてみたいと思ってます。


2012.11.07 (Wed)

僕は自分の会社を、就労環境の悪しき先入観をどれだけ打ち破り覆す事が出来るかを示す実験場であると説明する事があります。もちろん仕事ですから命がけで「労働」というものについて試行錯誤しているという意味なのですが。その為、普通はなかなか無い制度が沢山あったりします。

経営者である僕は、組織(内部)論的観点では「優秀な人財と最高の環境こそが冨の生産を最大化する」という持論をもっています。それを自らの組織で実験している感じ。100%成功しているとは言えませんが、

  • 4年間でiOSアプリ開発を全て内製で80個以上リリースした実績(エンジニアは4人)
  • 完全独立系の会社にしては珍しい多数の大手企業様との直接取引
  • 100社以上の企業様で業務インフラとして使用されているSYNCNELの実績

等々は生産効率が決して低くない事の証左であるという自負を持っています。

もちろん、デザイン面ではいつもお馴染みのメタ・グラマーさんにお世話になっていたり、SYNCNELの販売においては販売代理店様の御協力もあったりするのですが、そのようなパートナー企業様とガッツリ合う歯車に足る馬力を開発という面で持っているつもりで、どこにも負けない自信があります。

それが実現出来てるのは、開発という実務的な面では git + redmine で全てをチケットドリブンにしているからこそでもあるのですが、実のところ開発体制や開発環境だけではなく、待遇や制度といった就労環境面を「働きやすさ」という観点で綿密に整備しているからってのもある…と思ってます。

Empty © 2012 Irene Mei, Flickr

ライフ・ワークバランスを保つ為の休暇制度や残業禁止原則は、どんな労働も家族があってこそと考えているから。家族の状態は顕著に仕事に現れます。恒常化した残業は家庭の崩壊の兆しを生み、場合によっては実際に崩壊し、そんな中での労働は絶対にパフォーマンスが上がる訳がありません。有事の時に休み難い環境は家族や親族の軋轢を生むかも知れません。

そんな事では、何の為の家族か分からないし、何の為の仕事か分からない。家族を養う為に、生きていく為に、仕事をしているのに、それが原因で家族がおかしくなって、その結果仕事のパフォーマンスが落ちる。歴然とした負のスパイラル。社会全体としては間違い無く不幸せです。

1時間の通勤時間をかけてたとしても19時台には家に着き家族と一緒に食事が出来る。子供が急に熱を出した!休みたいでも休めない…ではなくTwitterのDMで一報入れるだけで休んで看病が出来る。そういう環境でなくてどうして集中できるんでしょう。母艦がふらついてては戦闘機も戦場で本領発揮出来ないように、家族に不安が蔓延れば仕事のパフォーマンスは絶対に下がります。僕の実家(とまた更に親の実家)は本当に色んな黒歴史があって、色んな事が家族を崩壊させる事を知っているから、その一つの原因たる仕事の在り方も考えて考えて考えて制度化しています。

副業推奨は新しい働き方を模索する土台は持っておいて貰いたいから。一生の生活給を保証してくれる訳ではない名ばかりの終身雇用制度に安寧する行き方は既に時代遅れで、自らが稼ぐ力を持って複数の収益源を得るのが当たり前になるのはサルでも想像がつく…そんな時代の流れに僕らは身を置いているからです。公務員ですら安泰ではありません。橋下市長のような人物が納税者から一定の評価を得て公務員にナタを振り下ろす様は公的身分である事が何の安心の担保にもならないという証左です。だから、副業が出来る環境かどうかは先々の複数収入源の可能性の有無となり、それが有であるのなら家族も安心、僕はそう思って推奨しています。

Farm table © 2011 Thomas Quine, Flickr

随分と前置きが長くなったので今日のエントリはここまでで良いんじゃないかという話もありますが(笑)、続けます。

前述の通り「優秀な人財と最高の環境こそが冨の生産を最大化する」という持論に則った実験は高パフォーマンスを弾き出している事からして各種の制度をもって成功していると言えなくもないのですが、創業当初からずっと考えていて挑戦してみたいと思ってたのが今日のタイトル「給料は毎月UP出来るのか」という問いかけ。

これも今、実験していますが、最近、実は可能であるという事が分かってきました。

裁量労働制や成果報酬型といった労務用語は得てして労働力を搾取する口実に使われる事が多く、実際に自分もそういう環境に身を置いていた事があるからでもありますが、本当の成果報酬って一体なんやねんと考える訳ですよね、騙し騙され…ばかりだと。考えに考えた結果行き着いたのは、「人事評価という抽象的な評価が数値的な給料を定める」制度ではなく、「プロジェクト単位の数値的な指標が数値的な給与を定める」という制度でないと本当の成果報酬にはならないという事。

労使関係で数値化している例って余り聞かないんですが、要は「粗利の○%が給与に上乗せされる」という制度です。ウチはこれを採用してますが、最近面白い事が起こり始めてます。単発の受託案件は報酬も単発です。しかし、SYNCNELのような継続的なストック型ビジネスの場合、報酬もまた継続的なんですよね。例えばサービスで毎月100万の利益が出れば仮に1%なら1万円の報酬が持続するんです。御客様が解約されない限り。

そして弊社サービスの一つである SYNCNEL は一度導入して頂くとその利便性からずっと使って頂ける傾向にありますので、スマートデバイスにおけるファイル共有という市場が拡大する限りに置いては利益は積み上がるばかりなのです。だから掛け算した結果の報酬も積み上がるばかり。その結果、毎月、昇給するという現象が実際に起きています。もちろん毎月何万も昇給という事にはなってません(そこまでさすがに稼いでいません(笑))が、SYNCNELのユーザが増加傾向を顕著に示しているこの半年間、毎月昇給していると同義な状態なのは事実です。

その結果、何が起こるか。

開発のモチベーションは上がり、製品は更に進化して、もっともっと売れていき、会社の利益は積み上がり、担当者の給与もまたドンドン上がっていく….事になるでしょう。非常に良いスパイラル。まだまだ僕が期待する程までにそのスパイラルの上昇具合は至っていませんが、その傾向が見られていて、実験が決して失敗ではなかったと言える状況にまでなりつつあります。

お金は力です。

資本主義社会である以上、どんなに綺麗事を並べても「全てにおいて例外なくよりbetterな人生の選択肢をもたらす」という事実がある。これを論破出来る人は皆無でしょう。だから、僕はスタッフ然りパートナー会社様然り、関わって頂いた方々に金銭的プラスが継続してもたらされる事にもこだわりたいと思っています。(SYNCNELは販売代理店様にも継続的にマージンが入る仕掛けになっていて、一度販売して頂くと次々と追加ライセンスの申込が発生し易いようになっていたりもします)

真の成果報酬制度と収益を見込めるストック型ビジネスがあれば、毎月昇給する会社は作れます。

t e e t i m e © 2012 Rich Shallcross, Flickr

冨とは何か。

それは人それぞれだと思いますが、1000人にそれを問うてみても、その本質を突き詰めて言葉を抽象化して上位概念を辿っていけば、普遍的な家族(仲間)とお金に辿り着く。その両方がプラスのスパイラルで底支えされている時、人は冨を得ていると感じるに違いない。これが持論。そして、それをより高い次元で具現化し続ける事が出来るのか…..、まだまだ完成形には至っていませんし、思い通りに行かない事もあるし、腑に落ちず怒りに満ちる事もあるけど、そんな実験をフィードテイラーという会社で僕はやってます。

僕がスタッフと同じように会社の仕事と接する事が出来るようになった時、僕の作品の一つでもあるフィードテイラーという会社は節目を迎えます。それまでの間はしわ寄せが社長である僕に押し寄せて、結果ウチの奥さんにも押し寄せるという構図が続くのでしょう。完成形を迎えるのが先か、しわ寄せが限界に至るのが先か、ある意味、僕は持論の実証実験を家族より優先しているかに見えたりもする昨今ですが何が何でも完成形の到達を先に手にする気概でいます。

どエラく長いエントリになりましたが、日々そんな事を考えながら制度作りや経営をやってますという事で。そんな会社と僕ですが、今後とも宜しくお願い致します。


2012.11.06 (Tue)

気が付けば37歳。また一つ歳を重ねてしまいました。facebookで本当に沢山の方々に「お目出度う御座います!」ってコメントを頂きました。とっても嬉しいです。有り難う御座います。

この1年、僕は最高の36歳という1年を送れたかと振り返ると全力で首を縦に振れない自分がいます。一人の人間として、経営者という肩書きを持つ人間として、まだまだ足りないモノが沢山あって、そういう事を考える「思考の基盤」を得たと言えるような1年でした。

資本主義とお金が為す社会に於ける合理や論理とは、そして幸福とは。正義や力とは。仕事とは、労働とは、生き甲斐とは、人類とは、家族とは、人とは一体…、意識とは意志とは理念とは思想とは宗教とは。

とにかく「思う」ことと「考える」ことが多い1年だったように思います。そういった事を全力で考えて成功を収めている人から見聞きする事、それを目指して全力で行動している人、色んな価値観に触れる事が基盤を固めてくれたような気がします。本もかつてない程読んでるような気がしますね。

大量にINPUTして、沢山の体験もして、考えて考えて考えて考えて考えて…OUTPUTして。

資本主義社会に対するアンチテーゼに心地よさがあるのか評価主義社会という考え方が広がりつつあったり、経済的合理性から形成された企業体を「自由」という切り口でもって否とする考え方もあったりで、自分の身近2,3mだけの幸せを追求すりゃ良いじゃんという発想にも傾倒しそうになるけれど、僕はやっぱり自分の周辺が今の社会ルールにおける幸せを手に出来る環境作りもやりたいんだろうなぁなんてぼんやり考えながらも、身も心も時間も削って全てをぶつけているつもりが何だか消化不良を起こしているような感じも無い訳ではありません。労働と教育と死生観という根底の部分の関心事は余り変わらないのだけど。

自分の有り余る気概のぶつけ所から生まれる富の最大化

これが次の1年、自分に必要な事です。消化不良(つまりエネルギーのロス)なんて勿体ない。冨の生産効率の合理化っていうんでしょうかね。ただ単にお金が沢山あれば良いって事じゃない。きっと、たくさん思い、たくさん考えると思います、でも次の一年は思う事や考える事と同じぐらい行動する事に力を注ぎたいと思います。自分が直接・間接問わず生み出し得る色んな意味での冨を最大化する為に。

その為に「思考の基盤」の次として「行動の基盤」を自分の中に構築せねばと思ってます。掴みつつあるものはあったりするのですけど。

 

って iOS の i の字も出てこないエントリになってしまいましたが、とにかく思ったり考えたりする事が多い36歳でしたという事で。次の1年も全力で且つ愉しみながら過ごしたいと思います。今後とも宜しくお願い致します。


2012.11.02 (Fri)

奥さんと一緒に暮らすようになってから毎日欠かさず言ってる言葉があります。それは「ありがとう」という言葉。同棲生活を含めるともう5年ぐらいになりますが、一日たりとも言わなかった事はありません。起業家が男性である場合、伴走してくれる女性の存在は非常に大きく、ある成功者をして「成功した起業家の影には必ず奥さんの存在がある」と言わしめる程です(きっと逆もまた然りでしょう)。ウチが成功しているかどうかはともかく、同棲して、結婚して、ずっと社長を続けてきて強く感じてる次第。

だから一日も欠かさず、ホントにそう思うので自然とありがとうという言葉が出ます。

奥さんの存在なくして経営者(?)7年目の今の僕は無かったと思うし、それはつまり個性的なエンジニアが集う変わった会社のフィードテイラーという法人も今まで存続出来ていなかった事を意味していて、それはつまり、国内でエンタープライズiOSについて知りたければこの会社に聞けば良い!って事にもなっていなかったし、日本気象協会さんとの共同事業「そら案内」も無かっただろうし、今や100数十社の企業様の資料共有インフラとなった「SYNCNEL」も存在しなかった筈なのです。ウチからのOUTPUT全てがエンジニアの存在なくして存在しなかったのと同じように。

 

そのへん全部ひっくるめて、ありがとうなのですが、言葉だけでなく形にする事も重要。それが年に数回の終日一緒に過ごす時間だったりします(1年の約360日は何かしら仕事をしていて、終日通して奥さんと過ごせる日数は1桁)。中でも旅に出て共に終日過ごす時間は、僕なりのありがとうを形にしたモノのつもりで、会社の制度として作っている「誕生日休暇」の制度を自ら率先して活用して、名古屋、浜松、宮島、東京、横浜、丹波、城崎、京都、飛騨高山、等など国内を色々巡ってきました。

分単位の緻密な計画ながらも毎回喜んで貰っているようなので、それならばと海外に目を向けたのが奥さんの誕生日に合わせた8月末のサイパン旅行。んで今回は、僕の誕生日(週明け火曜日)休暇を使って台湾に行ってきます。

(隣で奥さんが食べてる朝食)

…とこれを書きながら今、関空なうなのですが2泊3日の旅程を予定してます。台北市内のど真ん中で飲食や観光で時間を過ごすと同時に、隣国の空気感を肌で感じて来ようと思います。帰国は11月5日(月)の夕方。

年末も迫っていてドタバタしている時期ではあったりして、弊社エンジニアや御客様、ビジネスパートナーの皆様には少し連絡を取りにくい2,3日を作ってしまいますが御了承下さいませ。一応MiFiは調達済みで現地からマメにメールやfacebook等を確認するつもりですので何か有りましたら御連絡下さい。

それでは行ってまいりますっ。今回の旅も奥さんにありがとうだらけになりそうです。


2012.10.23 (Tue)

今度こそ出るのでは?と大きな大きな期待が寄せられる iPad mini 。噂される発表の瞬間を数時間後に控えて、今思っている事を書いてみたいと思います。

本当に iPad mini が出るのなら、コンシューマ市場でのインパクトは絶大。でも僕が最も注目しているのはエンタープライズ市場での影響です。これまでエンタープライズiOSベンダーとして活動してきた経験から書かせて頂くと、iPad mini はiOSを選ばない理由を本当に無くしてしまう最終兵器になると思ってます。

当ブログの「エンタープライズiOSこと始め」シリーズでも御紹介している、iOSのエンタープライズ活用を取り巻くキーワードは全て「ソフト」な事ばかりです。iDEPはそもそも契約の話だし、プロファイルもOTAもMDMも、VPPも、Single App Mode も全部そう。

iOSには業務活用的要素が本当に沢山あるのですが、エンタープライズを包囲するべく着実に着実にiOSが進化してきた証左でもあるのです。実はiOSのバージョンアップでエンタープライズ的な強化がされなかった事はありません。

「ソフト」的な包囲網をほぼ完成させてきたのがiOS6です。VPPやCustomB2B、Single App Mode、AppleConfigurator…、気が付けば運用の容易さとセキュリティを気にするなら iOS が一番という状態になってしまいました。今や、情報システム部門の方が心配されるソフト的な懸案は地図だけと言っても良いでしょう(笑)

ま、冗談はさておき。

エンタープライズな世界では「Androidを500台入れたいんです!」という声はほぼ皆無です。docomo さんの資本が入っているとか、NTT系列の会社だからとか、グループ会社がAndroid端末を作ってるからとか、専用機にしたいからとか、iOS が入れられないから Android という negative な動機が大半で、積極的に Android を法人導入する事例はほぼ無かった訳です。

iOS6 は Single App Mode で専用機市場すら奪い取る可能性すら出てきました(詳しくはこちらを参照)。そしてiOS6に合わせるようにセキュリティや運用を支える仕組みも充実してきて、「ソフト」面で圧倒的優位に立つ事がほぼ確定してしまいました。オープンソースが理由なのでしょうが、Android は企業内のセキュリティや運用を考えると余りにも分が悪過ぎます。そして Windows はまだ市場投入されていないので論外。

ソフト面は完璧、次に来るのは….ハード面。実際、現場で上がってくる声はこういう声です。

  • もう少しiPadが安かったらなぁ…
  • もう少しiPadが軽かったらなぁ…
  • もう少しiPadが薄かったらなぁ…
  • もう少しiPadが小さかったらなぁ…

これらは「ソフト」的にはどうする事も出来ません。だから弊社を始めとするエンタープライズiOSマーケットのプレイヤーは iPad mini を待ち望んでいた訳です。充実したiOSの「ソフト」面が、「ハード」的な軽さや小ささと掛け算された時に圧倒的な需要を生み出す事は分かり切った事だから。

お客様に「見せる」事が目的のシーンではiPadが良いですが、自分が「見る」事がメインであればiPadは大き過ぎるという意見もあるのです。例えばフィールドエンジニアリングのスタッフにiPadは重すぎる。ちょっとした時にマニュアル参照するなら iPad mini の大きさはピッタリなのです。在庫を簡単に調べる程度の利用を前提としたタブレットならiPadは重過ぎる。アパレルの世界では iPad mini で十分です。お客様に見せる事が前提でないなら。化粧品の売場に置いているサイネージ。もっとインタラクティブに出来たら良いのに…と思ってもiPadでは大き過ぎるし高過ぎる。でも iPad mini ならピッタリはまる訳です。

iPad mini が本当に出たら「ハード」面でiPadは現場の要件を理想的に満たす事になります。「ソフト」と「ハード」の両方が現場の要件に合ったデバイスが王者となるのは言うまでもありません。

「iPhone, iPod touch, iPad, iPad mini のどれがウチ的に良いと思う?」

企業内の担当者が自問するのはこういう問いになるかも知れないとすら思います。エンタープライズなスマート = iOS になるとすら思ってます。

これまで MS が築きあげてきた Enteprirse な Windows World が崩される事はまずありません。Apple はそこまで狙って無いでしょう。Googleは視野にすら入ってないように見えます。iPad mini の存在は、スマートデバイスにおけるiOS がかつての Win vs Mac 関係の Win 側のような圧倒的シェアを占めていくプロセスを加速させると思います。(Win陣営にはAD連携/Officeという最終兵器もあるにはありますが、コレについては長くなるのでここでは省略。スマートデバイス市場で「も」最終兵器になると思い込んでいるだけというのが僕の見解)

 

さて、iPad mini、本当に出るでしょうか。全ては明日の朝に…ですね。(…とこんだけ書いておきながら、実はまだ、iPad mini なんて出ないという可能性も結構あると思ってたりします)


2012.10.16 (Tue)

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御利用頂いている皆様、大変お待たせ致しました!!ようやく iOS6 / iPhone5(4inch) 対応の最新版 そら案内 for iOS v1.4 をリリース致しました。

今回は見た目的にも分かり易く変化のある更新なので天気情報元である日本気象協会様からも発表がなされています。目玉はやはりiPhone5の4inchディスプレイに対応した事ですね。いままでが、こう

だったのですが、今回の v1.4 から iPhone5を御利用の方は

こんなふうに表示されます。

広域予報(都道府県単位)の画面で情報量が増す事になります。これまで1行しか概況が表示されていなかったのが、4,5行分までファーストビューで確認が出来るようになりますね。広告除去のアドオンをご購入頂いている場合は表示行数が増えるので更に便利です。

これで新OS・新デバイス関係は一段落ですね。

…と、言いたい所なのですが!

今朝、Appleからのイベント招待状が各メディアに送られたそうで新製品発表が見込まれています。

iPad mini がいよいよ現実のモノとなるかもという状況に、そら案内 for iOS を iPad mini で見たらどうなるんだろうというワクワク感、解像度がまた変わったらどうしようという開発ベンダーとしてのドキドキ感がまじり混じった複雑な心境になってます(苦笑)。全てが明らかになる10月24日(水)を首を長くして待ちましょう :-)

 

という事で、そら案内 for iOS v1.4 のご案内でした。今後も、シンプルにそして分かり易くお天気情報をお届けしてまいりますので、そら案内 for iOS をこれからもどうぞ宜しくお願い致します。