アンテナを張ってると情報って気がつけば入ってくるモノですね。
最近IRの話題に高く張ってたアンテナに引っかかった野村證券主催のイベント「関西野村資産管理フェア2008」に行って参りました。イベントの存在は前から知っていたのですが行きそびれていたモノ。場所は大阪ドームです。
ドーム前は近鉄難波と阪神西九条を結ぶ阪神なんば線工事の真っ最中
芝の上にマットを敷き詰めて出来た会場に所狭しと並ぶ上場企業ブース。スギ薬局とか、関西スーパー、ラウンドワン、ダスキン、大阪ガス…等々、有名どころも含めて数十社が個人投資家の認知度向上を図るべく、ノベルティ配りやミニ説明会に勤しんでおられました。
アンケートに答えてノベルティをゲットしたり、会社の説明会を聞いてみたり、デイトレード指南をしているナンセンスなセミナー会場を横目に歩き回ること90分。
一度、営業でもお邪魔した事のあるダスキンの会社説明会がよく出来てるなぁ…と思った以外は、残念ながら余り得るモノはありませんでした。
うーん、イベントとしてどうなんでしょうかね…というのが正直な感想。
アンケートに答えると貰えるノベルティ目当ての地元の人とか、そういう人だろうという前提でアンケートを配りまくってるIR担当者だとか、そんなやりとりが散見されていて、形だけのアンケート回収と無償グッズ配布の儀式会場と化していた感があるのです。
アンケートも「説明会をお聞きになって興味を持たれましたか?」って書いているのですが、まだ説明会聞いてへんし!!みたいな。
アンケート貰って、書いて、ノベルティをゲット….のワン・ツー・スリーをただただこなしているだけで、とても個人投資家の認知度が向上しそうに思えませんでした。出展している事実だけが重要みたいな。
おそらく数十万、いや数百万というお金が注ぎ込まれているのでしょうけど、もうちょっと予算の使い方があるんじゃないかなぁと思った次第です。
一般的に予算割り当てが少ないWebのIRですが、もっと強化したら良いのにと思える上場企業って沢山あります。費用対効果はその方が高いと思いうんですよね。
個人投資家が対象なら Web IR にこそ力を入れるべき
個人投資家の圧倒的大多数がWebで取引を完結している(日本証券業協会 : インターネット取引に関する調査結果について)事から、個人投資家がWeb大前提な環境にある事は明らかで、個人投資家はインターネットに近い所にいると言っても良い訳です。
じゃぁ個人投資家へのアピールが目的である限りは、IRページを強化するのが一番投下資本対効果が高いと思うんですが、どうでしょうか。魚がいる所に餌をまいた方が良いですもん。実際、リアルにアンケートとるより分かり易いですよ、きっと。形だけのアンケートの絶対回収数ではなく、「意味のある」統計が本質でしょうから。
通常のECサイトと同様、IRページに少し手を加えるだけで色々分かる筈なんですよね。アクセス解析やサイト内検索を含めた個人投資家行動分析をするだけでも、何を欲しているかは手に取るように分かる。そこでPDCAのサイクルを回せば理想のIRページの誕生です。
問題は、そもそもIRに対する意識が低かったり、IRが総務部の片手間仕事だったり、ウェブの技術を持ちながらIRにも問題意識を持っているITベンダーがそれ程多くないという所にあるんじゃないかというのが僕の考え。
IR支援会社がウェブもやる…..のではなく、技術ベースでIRに問題意識を持ってご支援・ご提案させて頂くというアプローチも(大変難しいですが)アリだと思います。技術こそが出来る事を増やす訳だし、技術こそが新しいアイディアの礎となる訳ですから。
企画・提案・ウェブ構築を技術ベースに行っていく中で、問題意識を持ってクライアントのWeb IRにも関わっていく。そんなウェブ屋さんがいても良いんじゃないでしょうか。当社はそんな世界でもお役に立てたら良いなぁと思ってます。(しかしそう簡単ではない事も色々経験済みですし分かっているつもりです^^;;)