2012.12.24 (Mon)
Sunrise 122012 © 2012 Flickred!, Flickr

例年3桁の年賀状を会社として出していましたが、2012年は大幅に削減(9割減)させて頂きました。そして2013年、ついにゼロにさせて頂こうと思っております。「年始の挨拶もしないのか、何という無礼な会社だ」と人によっては思われてしまうかも知れないのですが、それでもゼロに致します。

合理性を追求した為です。

個人的に「紙」に対するOUTPUTをお仕事とされている方から頂く年賀状は、やっぱりその方のアイデンティティでもあるので気合の入り方が半端無く毎年楽しみにしていたりします。自分は年賀状やめますとか言っておきながら勝手な話なのですけどね(^^;

folding pamphlets © 2012 sanickels, Flickr

印刷というプロセスが避けて通れない年賀状は、どうしても時間がかかります。その時間について、「紙」に対するOUTPUTが生業ではない僕にとっては余り生産的な時間とは言えないよなーと、お出しする年賀状が200枚を越えたあたりから思っていたのです。それよりは、何か別のアウトプットをしたりセミナーを準備したり新しいアプリを企画したりする事に時間を費やした方が、弊社に関わって頂いている皆様にとってプラスなんじゃないかなと。

年始の挨拶に生産性もなにも無いだろうというツッコミも無い訳ではないのですが、単位時間あたりの経済的価値生産高を最大化したいと考えている僕的には、やはり避けて通れない所だなと。だから今年から完全に年賀状をゼロとさせて頂きます。

時間どうこうもありますが、このブログで年末年始に考えた事を綴る方が、年賀状には物理的に到底書けない量の文章も書けますしね。何かと長いエントリを書いてる僕らしいようにも思いますので、ご挨拶はこのブログやTwitter/facebookでの書き込みに代えさせて頂こうと思っています。

2011年以降に御縁を頂いた皆様には弊社からの年賀状は無しという事になってしまいますがご了承下さいませ。あ、もちろん頂戴できる分には大変嬉しいのですが(年毎に分けて保管させて頂いてます)、大変かと思いますので弊社宛は省略頂いても結構ですので〜〜 :-)

2012年も残す所あと1週間となりました。僕は今年のまとめと来年の計画に思いを巡らす1週間になりそうです。寒い日が続きますが皆様、ご自愛下さいませ。


2012.12.18 (Tue)

ここのところ新作ラッシュですが、これが2012年ラスト!新作iPhoneアプリ「パノラム」をリリース致します〜。「パノラマアルバ」の略でパノラム(英語表記はPanorum)。iOS6で搭載されたパノラマ写真撮影機能をもっと活用しましょうよ!の御提案!!

Pano Halong 2 © 2012 laurentdav, Flickr

 

パノラムが生まれたワケ

パノラムは、パノラマ写真を見る事に特化したビュワーアプリです。今回も割りきってます。iOS6専用。

iOS6 の目玉機能の1つ、パノラマ写真撮影。

皆さん既に試されていると思いますが、とっても分かり易いインターフェースで、ボタン押してズィ〜〜っとカメラを動かせばだれでも簡単にそれっぽいパノラマが取れてしまうという優れモノ。Appleのオフィシャルな動画をはじめiOS6デバイスでパノラマ写真撮影をしている様子を初めて見た人の多くが「おおぉぉぉ」と声を上げます。直感的なんですよね。そして楽しい。

なので、旅行先や出掛け先で雄大な景色を目の当たりにした時に、その臨場感を残そうとiOS6なiPhone4SやiPhone5でズィ〜〜っとパノラマ撮影をしてみる訳ですね。

しかし!!しかしですよ!!写真アプリでいざ楽しみながら撮影したパノラマ写真を見ようとすると、こんな感じなのです。なんという事でしょう!

この例では、下半分の夜景写真の幾つかがパノラマ写真なのですけどね。ちっとも分かりません…

iPhone上で撮影したパノラマ写真を確認しようと思ったら「自分がいつ頃どんなパノラマ写真を撮ったのか覚えておかないといけない」って事になる訳ですよ。それは不便すぎるでしょう。じゃぁその不便を無くすために作っちゃえ!という事でパノラムは生まれました。

パノラマ写真を分り易く閲覧する事に特化したビュワーアプリ。開発は @nakiwo です。

 

パノラムの使い方

起動直後、カメラロールの写真達の中からフォトストリームも含めてアルバム一覧が表示されます。

数字はパノラマと思しき写真の数です。見たいアルバムをタップすると…デン!!

こんなふうに、パノラマ写真をパノラマ形状のまま俯瞰する事が出来ます。標準の写真アプリのように正方形状のサムネイルが並ぶ画面に比べると圧倒的にパノラマ写真の閲覧性が向上していますね。これは、パノラマ写真に絞っているからこそです。

リストを上下にスクロールして閲覧したいパノラマ写真をタップすると画面めい一杯にパノラマ写真を表示(画面は横向きになります)。

ダブルタップするとパノラマ写真を見るのに丁度良い大きさ、つまり、写真の縦方向が画面の縦方向にピッタリ合うような大きさに拡大してくれます。標準の写真アプリでは必要以上に拡大してくれるので案外イラっとするんですよね。標準の振る舞いを踏襲する必要は全くないので、パノラムでは快適にパノラマ写真を閲覧できるよう拡大表示でも工夫しています。

こんな感じ。このこだわりは専用アプリだからこそだと言えると思います。もちろん、左右に指を動かすとパノラマ写真を右から左まで閲覧できますし、更に写真の端でスワイプすると前後のパノラマ写真に移動することもできます。

そして、良いパノラマ写真は共有したいもの。だから、

シェア機能も充実しています。メール添付は当然、Twitterやfacebookに呟く事も可能ですし、弊社エンジニア @itok_twit の個人アプリ PictShare にも連携していますので、連携先は本当に自由自在。(会社のアプリに個人のアプリが密連携するって通常考えにくい連携については経営者として考えている事があるので、それはまた改めて書くことにします)

 

パノラムを作って・使って感じたこと

今回は「パノラマ写真の閲覧」という単機能にこだわりました。その結果かなりシンプルなアプリになっていると思います。

開発途中で実際に使ってみて面白いなと思ったのが、「パノラマ写真を容易に閲覧する環境があると、パノラマ写真を撮る頻度が上がる」ということ。実際、僕もそうなんですよね。開発担当した @nakiwo もそうっぽい。やっぱり、生成とその閲覧は常にセットであるべきだという事なのだと思います。生成だけが便利でもダメ。閲覧も便利に出来た方が良い。

直感的なインターフェースで楽しくパノラマ写真を撮る、パノラムで手軽にパノラマ写真を振り返る、人に見せる、シェアする。これが良いサイクルとなって回りだすとですね、パノラマ写真を活用する頻度があがって、風景とは全く関係ないこんな使い方も生まれます。

ホワイトボードの撮影。

ウチのホワイトボードは縦長なので縦方向のパノラマになってますけども。ホワイトボードという名のアルバムを作ってやって、会議の度に撮影したパノラマ写真を溜めていけば、議事録代わりのホワイトボード写真集が出来上がりです。

こんなふうに、パノラマ写真を見る環境が便利になる事で生まれるパノラマ活用シーンもあるかもなと想像してます。他にパノラマ写真にして後から見て便利・楽しいってな被写体は何があるでしょう?想像するだけでワクワクします。

 

という事で、パノラマ写真専用ビュワーアプリ「パノラム」の御紹介でした。170円の有償アプリとなっていますが、今日/明日の2日間は公開記念セールと致しまして半額の85円とさせて頂きますので、パノラマ写真を普段から撮ってるという方も、実はそれほど使いこなせてないんだよなという方も、是非是非お試し下さいませ。


2012.12.16 (Sun)

新作アプリ SocialMessage を公開します。

SocialMessage は、SNSの代表格 Twitter / facebook / Mixiメッセージのやりとりを1つのアプリにまとめてしまおうというコンセプトのアプリです。今から2ヶ月半ほど前に、ベータテスターを募集させて頂いてから沢山の方の御協力を頂いてようやくリリース出来るところまで来ました。御協力頂いた皆様、本当に有難う御座いました!!

開発は弊社 @itok_twit 、サーバ側は @sumihiro 、デザインはお馴染みメタ・グラマーさんです。

改めて SocialMessage を御紹介させて頂きたいと思います。

 

■ 何故 SocialMessage を作ったか

冒頭にも書きましたが、SocialMessage はSNSのメッセージのやりとりを1つのアプリに集約してしまおうというサービス横断型アプリケーションです。SNSが当たり前となり、特に Twitter / facebook のメッセージ機能はその手軽さからビジネス現場でもメールの代わりに使われるようにもなってきました。僕もそうです。

ところが、使えば使うほど不都合が。

「メッセージング」をしたいだけなのに、Twitter なのか facebook なのか、やりとりをする相手によってアプリを切り替えないといけない、つまりサービスを意識しなくちゃならないという煩わしさ。「あの人はfacebookだけしかやってなかったよな?だからfacebookアプリを立ち上げて…」を考えるのってとっても面倒くさいのです。

また、Twitterとfacebookの両方を使っている人とやりとりしていると、ある時はTwitterで、またある時はfacebookで…と会話がサービスを跨いでしまって収集つかなくなる事もあったりしますよね。「あれ?あの件で会話したのは Twitter だったかな….?違うか、facebook側か」みたいな。これは超絶に不便です。

つまり、

  • サービスが複数存在する事による煩わしさ
  • サービスを跨ぐ同一人物とのメッセージングの分散問題

この2点を解決したいと思いました。

サービスを選んでから(アプリを選んでから)人を選んでいたのを、人を選ぶだけにしてサービスを意識しないようにしたい。SNSを使ったメッセージのやりとりは1つのアプリにまとめたい。そんな思いで SocialMessage は企画スタートし、1年の歳月をかけてようやく初期バージョンを公開できる所まできました。

 

■ 特徴

1. Twitter / facebook / Mixi によるメッセージングを1つに集約

サービスではなく、人にフォーカスを当てた仕様になっています。起動して各SNSのアカウントを登録した後に表示されるのは人のリスト(SocialMessageではフレンドと呼んでいます)

自分から見て、Twitter上のfollowerなのかfacebook上の友達なのかが一応分かるようにアイコンで表現していますが、ここは本質ではありません。「誰とメッセージングするのか」が重要なので、人の写真と名前がメインで並ぶようになっており、メッセージを閲覧/送受信したい人を選ぶだけです。

人ありきの見え方をさせるだけでも実は結構便利なんですよね。メッセージングに限っていば、facebookのアプリ、twitterのアプリ、mixiのアプリと使い分けずとも、SocialMesageを立ち上げるだけで完結出来ますから。

人を選んで表示される画面では、これまでのやりとりを振り返ったり、新たにメッセージを送ったり。ここはよくあるメッセージングアプリと余り変わらないと思います。特徴といえば Twitter でも facebook でも関係なしに全く同じインターフェースで閲覧・送受信が出来るところでしょうか。

 

2. サービスを跨ぐ同一人物とのメッセージングを集約できる

人にフォーカスをあてる以上、facebook上のAさん、Twitter上のAさん、Mixi上のAさんが別人でないのなら、その表示もまとまっている方が直感的です。「Aさんとあの話は確か facebook でやったよな…」という探し方をしなくても良くなりますからね。

そこで、SocialMessageでは、サービスが異なる同一人物のメッセージングを「まとめる」機能も用意しました。僕と弊社エンジニア @itok_twit とのメッセージングを例にとって解説してみます。

お互い facebook にも Twitter にもアカウントを持っていますので、僕が SocialMessage に自分のアカウントを設定した直後は

こんな感じになる訳です。Twitter側とfacebook側は物理的には同一人物だけどサービスが違うのでバラバラに表示されます。でもやっぱり、同一人物なのですからサービスに関係なくまとまっている方が良いでしょう。サービスを跨いだフレンドの結合とでも言いましょうか。

ちょっとやってみましょう。まず facebook 側を選択。

普通に facebook 側でやりとりした内容が表示されます。ここでアクションメニューから設定をタップ、更に「フレンド編集」をタップ

Twitterのアカウント上のfollower一覧から結合したいアカウント、つまり同一人物である @itok_twit を探します。

そしてタップ。

こうなります。facebook側とTwitter側とが結合しました。完了ボタンをタップしてメッセージ画面に戻ると

こんなふうに、FacebookとTwitterのメッセージが結合されて、時間軸に沿って並びます。これで、「あの話題は Twitter 側でやったっけ?」と迷う事はなくなりますね。誰とのメッセージを閲覧するのか、誰と送受信するのか。そう、「人」だけを意識しておけば良くなるわけです。

フレンドの一覧では、Twitter / facebook のアカウントが「結合」されている事が分かるようになっています。もちろん、Mixi アカウントがあればそれも結合可能です。

 

3. メッセージ画面をスキンで切り替え

メッセージのやり取りが表示される画面を自由にデザイン出来る仕組みを搭載しています。仕様をいずれ公開したいなぁと思っているのですが、初期状態では5種類のスキンが用意されています。同じメッセージ画面なのにスキンを変えるだけでガラリと様相が変化します。

結構自由度の高いスキン仕様になっているので、今後、様々なスキンを色んな方にお作り頂けるような展開に出来たら面白いんじゃないかなと考えています。

 

4. PUSH通知

メッセージで欠かせないPUSH通知。これも対応しています。

 

5. メッセージの履歴を全てhtmlメールで送信できる機能

地味に便利な機能です。ビジネスで使う事もある以上、メッセージングの記録はアーカイブとして残しておきたいし、いつでも参照できるようにしたくなります。そこで、メッセージ画面で読み込んだ過去のやり取りを一括でhtmlメール化できる機能も搭載しました。

Macのメールアプリでみるとこんな感じ。これで大事な会話をデスクトップで振り返る事も出来るようになります。

 

色々と御紹介しましたが、他にも着信音が沢山あったり、電話やメールなど連絡帳のデータと連携できたり、色んな機能があります。全てはメッセージングをより便利に…をコンセプトとしており、特に 1 と 2 の「まとめる」機能で他のアプリとは違ったメッセージング体験を実現できているのではないかなと思います。

ウチにしては珍しくほぼ1年という長い年月をかけてしまいましたが、そのぶん、特に facebook / Twitter でメッセージのやりとりを頻繁にされる方にオススメしたいアプリに仕上がりました。85円の有料アプリとなっていますが是非お試し下さいませ。

尚、SocialMessage を使うとメッセージに集中する事が出来ますので、TwitterのDMを見ようとして図らずもタイムラインを眺めてしまった…といったような思わぬ時間ロスも避けられる副次的なメリットもあったりします(笑) 思わぬ時間ロスを無くしたいという方にもオススメです :-)


2012.12.07 (Fri)

先日ご紹介した見開き閲覧を2枚のiPadでやってる風な特製ブックカバー。メタグラマーさんによる『ネタにマジレス』的なアイテムだった訳ですが、まさか、iOSアプリ開発専門を謳う我々がiPadなネタをネタで終わらせてしまう訳にはいきますまい!!

という訳で作りました!文字通りの見開き電子書籍を実現するアプリで、富豪ブック(英名:RichBook)といいます。何が出来るかは動画を見て頂く方が早いと思いますので以下をご覧下さい。(ボリュームにご注意下さい)

かなり遊んでますね(笑) ワハハ。

2台のiOSデバイスをBluetoothで接続してページめくりを連動。上記のPR動画でも感じて頂けると思いますが、片方のページをめくればもう片方もめくれる様は見ててかなり面白かったりします。とはいえ2台のiPad miniを一人で所有してる人は開発者でもそうそういる訳もなく、従って何とも富豪的なアプリ仕様になってまして、まさに、富豪ブック(英名:RichBook)の名前の通り :-)

じゃぁ iPad mini x 2 が MUST なのかというとそうでもなく、厳密には対応デバイスは

  • iPhone4S
  • iPhone5
  • iPad 3rd, 4th
  • iPod touch 5th
  • iPad mini

となります。OSはiOS6限定。真の見開き電子書籍の体験という意味では動画の通り iPad mini 2台が超絶オススメですが、とはいっても事なる2台の連携はデバイスの種類関係なく面白くて、例えばiPhone5とiPod touch 5th の組み合わせでも結構楽しめます。

 

さて、簡単に使い方をご紹介しましょう。2台のデバイスを用意して両方共にアプリをインストール。

Bluetoothを使用しますのであらかじめ設定アプリからBluetoothをONにしておく必要があります。もう一つ下準備。両方の富豪ブックに全く同じファイル名で同じファイルを転送しておきましょう。iTunes経由でも、OpenInでも大丈夫。とにかく2台に同じファイルを同じ名前でってのがポイントです。

で。次に両デバイスでアプリを起動。相手方のデバイスを探しに行きます。

数秒待って頂くと、自動で検出しますので「接続」をタップします。

接続確立後は、見開きの左側に置くデバイスを聞いてきますので、左側に置きたいデバイスの画面上にある「左です」をタップして下さい。

最後に、ファイルを開いて….

準備完了。これで真の見開き電子書籍環境の誕生です。あとは動画の中であった通り、どっちのデバイスでもokですのでページをめくれば気持よく連携してくれます。

ちなみに、ネタであってもこだわるところはこだわっています。より沢山の方に真の見開き電子書籍体験をして頂くべく、以下のような対応もしています。設定ボタンから自由に設定が可能ですのでお好みに合わせて。

  • 右開き、左開きに両対応
  • PDFだけでなくZIP圧縮したコミックデータにも対応
  • 見開きだけでなく同じページを表示する単一表示も可能
  • 見開き時に1ページずつページ送りする事も可能

尚、富豪ブックは無償アプリとして公開していますので、対応デバイスを2台お持ちの方は是非是非お試し頂ければと思います。繰り返しになりますが2つの画面が連動する読書体験はなかなかに楽しいものです。

あと最後にこれまたネタになりますが、表示されている広告バナーを除去できるアドオンも用意しています。アドオンも富豪仕様という事で無駄に高額ですのでくれぐれもご留意下さい :-)

という訳で、新作アプリ「富豪ブック」のご紹介でした。


2012.12.02 (Sun)

何度かこのブログにも書いた事がありますがウチはdeveloperにはdevelopment…を徹底していて、驚くほど外界との接触を無くしています。お仕事を頂いた企業様の数はこの6年半で数知れずありますが、ウチのエンジニアと直接会って頂いたケースは3%にもなりません。

僕が全ての案件のゲートウェイになっていて、全てを把握して、全てのタスクを割り振って、全てのフィードバックをお客様に返しています。ネットワーク的には僕の役割はルータ。内部はプライベートネットワークで外からは一切見えませんしアクセス出来ません…みたいな感じですか。

エンジニアは4人(上の図はちょっと古いので3人だけど)。そしてエンジニア1人が複数案件を同時並行で回しますので必然的にゲートウェイが捌く案件(といっても全部)は結構な数に。これらを全部俯瞰する必要があるので、その為にプロジェクト管理ツールを普通とはちょっと違う方法で使ってます。

通常は1つのプロジェクトをWBS(Work Breakdown Structure)してタスク分解の上でガントチャートを作成しますが、僕は会社全体を見る立場から視点を一層上に持ってきて、ガントチャートにおけるタスクを一つのプロジェクトに見立て、プロジェクト全体を会社の1年ってな単位にして俯瞰するようにしています。

こんな感じですね。

これは実際に使っているリアルな2012年ガントチャートを1枚の画像として出力してみたものです。縦方向がタスクではなくプロジェクトってのが特徴で、これ1つを見ればおおよその会社全体の動きが分かるようになっています。これだけの数のプロジェクトをhandlingしてるのかと思うと爽快だったり :-)

プロジェクトの進捗率は僕が自ら入力。よくあるプロジェクト管理システムでは担当者が自分のタスクの進捗率を入力すると合算されてプロジェクト全体の進捗率が自動計算されるってなモノがありますが、iOSアプリ開発程度のプロジェクトの場合は余り意味が無いと思っていますのでやってません。

issue管理システムであるRedmineには全てのプロジェクトが登録されています。各プロジェクト単位で色んなタスクがチケットとして毎日目まぐるしく発行され回され消化されていく様子がRSSフィードとして出力されますので、これを元におおよその進捗率を僕が自分で判断します。

こんな風に一日の終りに誰が何をやったのか全て分かるんですよね。チケット残数はどの程度か、チケットはどの程度消化されたのか、この情報からプロジェクトの進み具合を掴みます。そして毎日のミーティングで各エンジニアが担当案件の何をやったのか共有する情報を補完的に使っています。

そもそも進捗率という数字そのものが曖昧なもの。スーツな人の為の便宜上の道具に過ぎません。曖昧な感覚値をエンジニアに入力させてそれを足し算/掛け算してコネクリ回したプロジェクト進捗率はどうせ曖昧なのです。そんな無駄な数値化にエンジニアの時間を費やすぐらいなら、次々とチケットを消化していける環境の方が全体効率は上がります。

エンジニアの動きをチケットという単位で日々デジタルに捉えながら、一方で毎日の夕方mtgでアナログにも情報共有して、マネージャ自らの感覚で進捗率は幾らと判断した方がマネジメントにも自信が持てるってもんです。

 

まぁこんな感じなんですが、ゲートウェイの役回りは結構それなりに大変で(笑)。エンジニアも4人になるとそろそろ1人でマネジメント出来る限界が見えてきています。開発の知見があって、対外交渉が出来て、チケット管理システムを使ってタスクの采配と把握が出来るような人がもう一人いれば経営に専念出来るのになぁ、なんて思う今日この頃だったりします :-)


2012.12.02 (Sun)

創業して7年目です。来年の7月7日が来たら7周年記念です。あと7ヶ月強。7ばっかりで縁起が良いスね。さて、7年目は節目の時だからなのか分かりませんが、今期は例年以上に色んな事を考えてます。そんな中でふと思う事に

『お金も人脈も経験も本当に文字通り全く何も無かった自分(と会社)が、何故7年も生き残れているのか』

って問いがあります。最近ようやく自分なりにその解を言語化できてきたので、今日はそれを書いてみようと思います。ザックリ言っちゃうと人の繋がりを意識するって事なのですけども、もう少し論理的に。

尚、弊社は株式の100%を僕が保有しているので、法人格としての振る舞いは代表経営者である僕の振る舞いとほぼ同じ。つまり、会社としてどうしたか…は、つまるところ経営者として僕が何を意識していたか、何を思っていたかに全て依拠しますので、僕の考え方をそのまま書くって感じになります。ここ数年の僕の生き方と言っても良いかもしれません。

 

ホップ数とノードを意識する

 

多分、これがあったから無し無しだらけでも弊社は(僕は)生き残ってこれたと思います。時を同じくして起業したけど残念な結果になった人や会社は、これが意識出来なくなったからじゃないかなと、7年近く色んな人や会社とお付き合いさせて頂いたからこそ、そう感じます。

さて、ホップやノードという言葉はネットワーク用語から拝借していますが、ようは何段先(ホップ数)まで先の人(ノード)のことを考えられるかというお話です。お金の動きを伴う商流にしても、人的ネットワーク構築つまり人脈にしてもそう。対外的な関係構築においてはこの1点だけ意識すれば物事が巧く回るのだと思います。

ビジネスは人と人との繋がりで生まれるもの。「商流」とはまさにその繋がり。ある会社に売り物があってそれを買うお客様が居らっしゃるとしましょう。その場合、ノードは2つ。

こんな図になりますね。ホップ数は1です。対面販売はしない商品を開発/販売委託しているなら、

こんな図になりますね。ノードは3つでホップ数は2。細かくあげていけばもっと増えます。何か商品やサービスがあって、それがお客様の手元に届くまでには沢山の人や会社(ノード)が絡むのは想像に難くありません。ノードの数もホップ数も3,4,5…と際限なく増えていく。

気持ちの良い接客や心地良い商流の裏には、必ず高いホップ数先のノードへの意識があります。

彼女に指輪を買おうとウィンドウを眺める男性に対して喋りかける時、販売員のお姉さんは男性の彼女さんに意識を向けてる訳です(ホップ数2)。「彼女さんはどんなタイプの方ですか?じゃぁこれがお似合いだと思いますよ」的な。

もっと凄い販売員さんは、女性がその指輪を着けてるのをその女性のお友達が見た時に….ともう一段その先に意識を向けてトークをします(ホップ数3)。「これ、彼女さんに良くお似合いじゃないかと思います。この指輪のデザインにはちょっとした小話があってですね。….(中略)…彼女さんはお友達からも『素敵だなぁ、良いなぁ』って言って貰えたりもしますよ、きっと」的な。(僕が結婚指輪を買ったお店も似たような感じで素晴らしい接客だった)

ホップ数が上がってる事が知覚できると良い印象を持ちます。そして商品もそのお店も店員さんも記憶に残ってしまうもの。そんな経験ありませんか?

違う例ですが、クリスマスプレゼントを買うお父さんに対応する店員だってそう。お父さんの先にいるお子さんに意識が向くと感動的な対応になったりもするのです。以下のリンクは超有名なエピソードですが、ホップ数とノードへの意識が何を生むかをよく表している話です。

あるクリスマスの日の出来事

この物語前半の店の人の対応は、自分にしか意識が向いてないホップ数0の状態で腹立たしくもあります。

でもお父さんの言葉を聞いてお子さんに意識を向けて(ホップ数2)、サンタの格好までして行動を起こした訳ですね。すまないことをした、お子さんはこれならビックリして嬉しがってくれるだろう、お父さんだって喜んでくれる筈だ….(そして許してくれる筈だ)。

その結果、父子共に満足して感動を呼ぶ逸話となった。実話かどうかはともかくこのページのtweet数や良いね!数は、ホップ数を上げた所にあるノードに意識を向けた行動で人は感動し顧客満足度は上がる 事の証左と言えるでしょう。

商品の販売だけじゃなくて受託開発案件のような関係でも同様ですね。良好な関係の裏ではやっぱり高いホップ数の先にあるノードに意識が向いています。

こんな商流がある案件で、自分がマネージャだとして、納品後に広告代理店さんから「クライアントさんがですね、『クオリティに感心した!担当の方にもお礼伝えておいて貰えますか』って仰ってましたよ」って言われりゃそりゃ好印象ですよ。そこまで意識を向けて貰っている(クライアントから担当者へのホップ数は3)…そういう感想が感情的なプラスを生むのです。マネージャーは嬉しいし、担当者だって悪い気はしません。次にまたあのお客さんの仕事が来たらもっとビックリさせるぞ!って思いも募る訳です。

商流で、その繋がりの全ノード(人や会社)に意識を向ける、各ノードの気持ちになって考えてみる、ホップ数をもっともっと上げた先のノードにまで視野を広げてみる…その意識の積み重ねが信頼やお金、時には感動を生み出すものなのだとこの7年近くを通して実感してきた次第です。

#TtW12 © 2012 davidsancar, Flickr

10年程前、僕は5年付き合った1人目の彼女と結婚を間近にして相手方の親御さんと揉めて破談となりました。その頃の僕は当時の彼女(ホップ数1)には意識を向けきれていなかったと思うし、ましてや相手方の親御さん(ホップ数2)が「自分の娘が連れてきたこの男と娘が契りを交わすのか…」という状況で何を思い何を感じて何を期待しているかに全く意識が向かず、自分の事ばかり考えてた気がします。そんな状態だったから、今となってはその時結婚しなくて良かったと思いますけどね。

一方で、今は奥さん(ホップ数1)にかなりの意識を向けているつもりです(仕事し過ぎやろという話はありますが^^;)。その先の義父さんや義母さん(ホップ数2)も意識するし、勉強頑張ってるかなぁ?って義理の甥っ子(ホップ数3)に意識が向く事だってあります。

人というのは、本当にワガママで面倒くさがりで自己中心的で、つまり、0ホップで考えがちです。面倒臭ぇって思う、自分がオレは…ってなる。これはもう人間の弱さなんでしょうね。確かにホップ数を上げて意識を遠くに向ける事は楽ではない大変な事だけど、上げれば上げる程、感謝の言葉や満足感はホップの数だけ大きくなって自分に戻ってくるのです。ビジネスであれば、それは信頼であり、お金であったりします。経験上、これは確実。どう理屈をこねても反証は出来ません。

返って来るモノをXとして、敢えて数式で表現するとこんな感じですかね。

∑の中の xn は自分が何かアクションを起こした事によるn番目のノード(人や会社)の反応(ありがとうの言葉や信頼感やお金)。それがホップ数の遠い所であればあるほど増幅(べき乗)されて、それらを足しあわせたモノが自分に返ってくる。考えが及ぶ先は3ホップまで…とかじゃなくて無限大(∞)にまで広がって良い。「ウチの子供がこんなに喜んだんだよ、ありがとう」って気持ちは、お子さんの有難うがお父さんの有難うに加わって返ってきてるってこと。お父さんの有難うはお子さんの有難うを増幅して内包してる。

沢山の人に思いを馳せる事を「愛」という方もいます。もしその定義が正しいとすれば、上の式はその人の愛の量を数式化したものかも知れないですね。宗教家やそれに近い方に多いですが本当に愛を説いて体現している人は、nが際限なく大きいんだろうなと思います。

ちょっと横道にそれました。軌道修正しましょう。

ホップ数を上げて意識した行動の積み重ねが、ビジネス上は信頼やお金という形で返ってくるという事でした。…と同時に実はネットワークの形成・強化にも繋がるのですよね。先日書評を書いた書籍の WOSKSHIFT には、

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉 ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
リンダ・グラットン 池村 千秋

by G-Tools

    <p>
      これから生き残っていく為の「シフト」の一つとして、<strong>人的ネットワークの構築</strong>が上げられていました。それが無いと貧困層に身を置く事になるよと。
    </p>

    <p>
      ネットワークを構築/維持する為には、もちろん自分の技術や能力も必要ですが、人的な繋がりも必要なのです。頼られる存在として存在感を出すということ、誰かが自分の事を思い出してくれるということ。前述のクリスマスの店員(前半)のようにホップ数0な考え方をする個人や法人がネットワークを構築出来るでしょうか?答えは否。またあの店で商品を買おうって思いませんよね、あの人にまた仕事をお願いしようって考える筈も無い。友達に勧めるなんて事は有り得ない訳です。
    </p>

    <p>
      技術や能力で尖っていて、尚且つ、ホップ数の高い意識の向け方をしている事を感じて貰えた時、人はその人の存在を強く感じ、その人はネットワークを強化出来るのです。これがネットワーク形成のメカニズム。自分が嫌だからやらない、自分がしんどくなるからやめとこう、自分が大事、オレすげー、そんな発想をする人は有意なネットワークからは孤立していくのみです。そして、将来誰にも頼られず評価も収入も得られず、幸せからは程遠い新たな貧困層に仲間入りするしかありません。
    </p>

    <p>
      &nbsp;
    </p>

    <p>
      視野を広げ、視座を高め、商流のより遠くにいる人々に思いを馳せる。いつの頃からか強烈に意識するようになりました。その積み重ねが信頼とお金に変わってきたからこそ、何にも無かった僕が今の今まで生き残れているのだと思うのです。自社(僕)の周りに広がるネットワークに感謝せずにはいられません。いつも有難う御座います。
    </p>

    <p>
      でもまだまだ足りてなくて未だにホップ数0な発想になってしまう弱さが自分にはあります。どうしても自分が弊社が&#8230;ってなってしまう。そんな時、努めて1,2,3&#8230;とノードの繋がりを意識しながらホップ数を上げて考えるようにしています。
    </p>

2012.12.01 (Sat)

ティップネス梅田に通い始めて3ヶ月目に入りました。土曜日AMの週1ペースですが、毎日の自宅トレーニングも併せて欠かさず続いています。抜けが出たのは台湾旅行に行った時だけの筈。これまでトレーニングらしい事は全く未経験だからか、やればやるほど効果が顕在化するので愉しんで続けられているのだと思います。

月初めは計測って事にしたので12月初日の今日、再び見て頂きました。でん!

またしても筋肉量が増えてますよ。すげー。

併せて脂肪量や体重も増えているのですが、これは適正値に近づいているという事で全く問題なしとのこと。褒める所しかないとインストラクターの方に言われてしまいました。いやはや、何とも嬉しい限りです。褒めて伸ばすって事なんでしょうかね :-)

週に1回だけなのにこれだけ数字に出ているのが凄いのだそう。体のプロに鍛え方を教わるままに繰り返すのが一番合理的と思ってた訳ですが、戦略は成功しているという事なのでしょう。腕の形とか変わってますもんね。硬くもなってるし。先週少し早めの大掃除を奥さんと家で一緒にやったのですが、明らかに体が楽だったのは印象的でした。

習慣が人を変えるって事を改めて感じてます。

今回プログラムの見直しは大きくは無し。かつて痛めた脚の強化も含めて全身の筋肉強化を続けつつ、マシンを使った「ラン」も少しずつ増やしていく事になりそうです。10kmはまだまだ遠い気がしますが頑張ります。


2012.11.29 (Thu)

新作iPhoneアプリ Groups for Facebook. をリリースします。名称から想像頂けるかとは思いますが、facebookのグループに特化したアプリケーションです。

 

最近、facebookのグループを高頻度で活用するようになってきました。何人かで議論したり、ちょっとした情報共有をするには物凄く便利なツールなんですよね。僕の場合はprivateなものが多いですが、所属しているグループは25個にまで増えました。

社内の情報共有用に使ってみたり、会員制のコミュニティでの情報交換掲示板的に使っていたり、リアルな業務プロジェクトのメンバーで情報交換用に使っていたり、親族間のコミュニケーションに使ってみたり…

そう、もはやfacebookのグループ機能は social なインフラ。個人的にも、またうちのメンバー的にも、身近なfacebookアカウントを持っている皆さんにとっても、もはや欠かせないモノになってしまっているように感じるのです。facebookのグループが無くなると困るという方は結構多いんじゃないでしょうか?

そこで考えました。

実はfacebookグループに特化したアプリがあると便利じゃないか?これだけグループを見るのだし。軽快にグループのスレッドが見れて、良いね!も押せて、コメントも残せて、新たに投稿もできるようなモノ…

調べたところ存在していないようで、それじゃぁ作っちゃうか!といつもの発想で開発してみた次第です。担当は @itok_twit で、デザインは今回もシンプルに。

Groups for facebook. (略して Groups) の特徴は何といっても「faceobokのグループしか閲覧・投稿できないこと」です。自分のタイムラインは見れませんし、メッセージも見れません。イベント情報も分からなければ友達申請もwatchできません。このへんはオフィシャルアプリを使えば十分。

Groups は、グループ内のコミュニケーションを軽快に行う、ホントそれだけに敢えて絞り込んでいます。前述の通り出来ないことも多いですが、絞り込んだからこそ深掘りできている特徴もありまして、以下に御紹介致します。いずれもオフィシャルアプリでは不便と思っていた事に対する僕らなりの解決策です。

 

■ グループ表示の取捨選択

facebookのグループ機能に感じていたストレス1つ目。グループが多くなりがちなのに表示/非表示を制御できないという事。これを解決したいと考えました。Groups では、グループ一覧を

こんなふうに表示/非表示、並び順の編集が可能になってます。不要になったグループや、一時的にお休みしているグループを非表示にして、ホントに watch しておきたいグループだけを一覧させる事ができます。もちろん、一度非表示にしたものを復帰させる事も可能です。

 

■ スレッド内の最新コメントへのスクロールショートカット

facebookのグループ機能で感じていたもう一つのストレス2つ目。スレッドについた最新コメントが遠いという事。スレッドはコメントが付くほど下に下に伸びていきますので、30件のコメントが付いていたりすると、特にiPhone版ではスクロールが面倒臭かったのですよね。これを解決したいと思いました。そこで、

このようにスレッド表示画面に、最新/最古コメントへジャンプするショートカットを用意しました。これで軽快且つ高速なグループチェックが可能になります。

加えて、「そもそも最新のコメントが一番上に来たらいいんじゃね?」という方の為に、コメントの並び順を変更出来る設定オプションも用意しています。

 

■ スレッドのお気に入り機能

facebookのグループ機能に感じていたストレスその3。話題が沢山あるグループで、特定のスレッドをwatchし続けたり後から参照したり…がやりにくいこと。例えば、スレッドが1週間に何個も立つような活発なグループで、特定のスレッドを後から参照するのが結構面倒くさかったりします。「あれー、あの話はどのスレッドだっけなぁ?」みたいな。

この問題は、実はスレッドを「お気に入り」できれば解決なんじゃないのか?と考えまして、

各スレッドにある☆マークから「お気に入り」する事ができるようにしました。タップするとお気に入りへ。もう一度タップするとお気に入りから外します。お気に入りしたスレッドは、「お気に入り」タブに切り替えると一覧できます。

これも地味に便利な機能です。

 

とまぁ、こんな感じで色々特徴を持った Groups for Facebook. 。無償の広告付きアプリとなっているのですが、アドオン購入して頂く事で更に便利な機能も使って頂けるようにしています。

広告除去 広告を取り除きます。表示領域の縦幅がより広く確保されますので閲覧し易くなります
オフライン閲覧機能
(全てを更新)
表示対象にしているグループの最新スレッドやコメントを全て一括ダウンロードしますので、オフラインでも後から参照できるようになります。地下鉄でも安心 :-)
写真/動画投稿 グループに新規に写真や動画を投稿する事ができます。

個人的にオススメなのはオフライン閲覧機能。アクションメニューに「全てを更新」が増えます。

活発なグループが含まれていたりすると取得に時間はかかるのですが、プログレスバーの表示からも分かる通り、全グループについてオフライン閲覧に必要な情報をいっきにダウンロードします。お出かけ前に「全てを更新」しておいて、後からじっくり眺める…なんて事ができますね。

 

便利な機能満載の Groups for Facebook. ですが、facebookのAPI仕様により若干制約事項がありまして最後に列挙しておきたいと思います。(アプリ内の注記より転記)

  • グループのアルバムに投稿した写真を閲覧できない

  • ファイルの更新がタイムラインに表示されない

  • ファイルのコメントについた「いいね!」の一覧に何も表示されない

  • 投稿者のプライバシー設定によっては、他の人には写真や動画がタイムラインに表示されない

(アプリ動作に対するプライバシー設定で、Web ブラウザでは普通に表示される)

どうもfacebookのAPIの仕様のようで、こればっかりは致し方なかったりします、ごめんなさい。将来の facebook API の改善に期待という事で。

 

とまぁ一部制限があったりもしますけども、facebook グループの軽快な閲覧が実現できるアプリとして Groups for Facebook. はオススメ出来るレベルに仕上がっていると思います。基本、無料のアプリとなっていますので、facebookのグループを日頃から多用される方は是非試してみて下さいませ。

実は随分と前に完成していて審査は通っていたのですが、諸々の都合で公開が今になってしまいました。以上、新作アプリ Groups for Facebook. の御紹介でした!


2012.11.27 (Tue)

iPad mini を手に入れてからというもの、iPad は全くと言っても良い程に使わなくなりました。驚くほど手に馴染み手放せなくなってしまっただけでなく、従来の iPad ではやらなかったタブレット活用シーンが沢山生まれています。その際たる例が電子書籍端末としての利用。

従来の iPad では電車で見る事はまずなかったのですが、iPad mini ではKindle本はもちろん、弊社PDFビュワーアプリBook+を使って自炊した書籍・雑誌も読んでいて、立派な電子書籍端末として活躍してくれています。

…ってな事を社内で言ってた時のこと。iPad mini を使ったホントの電子書籍の楽しみ方ってこうちゃいますか、とまぁ冗談でこんな話が出ました。

まぁ、そういう事ですよね。iPad mini を2枚並べた見開き電子書籍とでも言いましょうか(笑) iPad mini を並べて2枚置いて、左側のページを左側の iPad mini(写真では白モデル) に、右側のページを右側の iPad mini(写真では黒モデル) に表示したら、確かにそう見えなくもない。

…ってな事を、いつもデザインでお世話になっているメタ・グラマーさんとの定例会で冗談交じりに話をしたところ、話は広がるに広がって驚くべき展開を迎えたのです。今日はそれを紹介したいなと。前置き長すぎですね :-)冗談話をした翌週ぐらいの定例会でメタ・グラマーさんのカバンの中から出てきたのがこちら。

ハードカバーの書籍のようなものですね。2つに開けるようになっているので開いてみましょう….

はっ!?こ、これはひょっとして!?

で〜〜ん。ま、まじですか、キタコレ!!みたいな。会議室に笑いの渦。さすがメタ・グラマーさん!マジで見開き iPad mini ブックカバー(?)を作ってしまわれましたよ(笑) ハードカバーを開けば iPad mini が仕込まれていて、予め画像の左側と右側がセットされてるという代物。笑いを取るネタグッズとしては完璧ですよね!

こんな風にiPad miniをはめ込めるカバーという体裁になっています。しかも、ご丁寧なことに閉じた時に液晶パネルがぶつかり合うのを避ける為のフェルトまであるという。

芸が細かい!!(笑) いやはや、ホントのクリエイター!とはこういう事なのでしょう。ネタにガチでレスポンス…みたいな。改めてメタ・グラマーさんの凄さを感じた次第で、思わず「量産化できたりします?」なんてビジネス的な話にもっていこうと尋ねてしまったぐらいです。大変ありがたい事に、この貴重な1冊(?)をプレゼントして頂きました。本当に有難う御座います!!

これが、見開き電子書籍キットの全容。世界に一つ。製作はメタ・グラマーさん。ネタで始まった事が形になっていく過程ってホント素晴らしいですね!…という訳でちょっとしたネタの共有でした^^ イベントやセミナーで講演等をさせて頂く時にネタとして持って行ってみたりしようと思います(笑)


2012.11.25 (Sun)

最近、僕の追求・模索してるテーマは「人生」じゃないかと思うようになってきました。

自分の会社を「新しい企業像や労使関係の社会的実験場」と公言&実践していたり、ワークライフバランスや人の幸福感について思いを巡らしてみたり、「資本主義だからこそお金が全てなのだ」と言ってみたり、家族とは何か・自己を律するとは何か考えてみたり、「生が幸せ死は不幸せ」という従来の死生観に疑問を持ってみたりと、これらをまとめたら人生について考察してるって事と同義だよねと。

経営経験を積むと滅茶苦茶考え過ぎる時期がくるよ…とある経営者に言われた事がありますが、まさに今がその時かも知れません。別にそれに抗う必要はないと思ってて、最近、考えをもっと整理したり更に深めたりする為の知識を得るべく本を読みあさってます。買うペースは増えるにまかせて本と対峙する時間を増やしてるのですが、最近「これは何度も読み返したいな!」と思った本を御紹介します。

何か前置きが長いですが、人生で大きなウェイトを占める「仕事」の未来に目を向けた書籍。

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉 ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
リンダ・グラットン 池村 千秋
by G-Tools

端的に言うと 働き方の未来予想 をまとめた本。2025年に僕らはどんな働き方をしているんだろう?という問いに、著者独自の調査や過去の公開資料等を元に一つの解を提示するものです。あくまで予想というていで書かれてますが、読んでみた感想としては、多分こうなるよね…とほぼ全てにおいて同意できる内容でした。多分、書いてる事は 解で、この本は未来予想じゃなくて未来予定と言っても良いかも知れない。だからすべての人に読んで欲しいと思いました。

導入部で非常に印象的だった一文。

これまで漫然といただいていた常識の多くを問い直す必要があるだろう。変化に目を閉ざすのは無謀で危険だし、過去にうまくいったやり方が未来に通用すると決めつけるのも楽天的すぎる。それは、自分と大切な人たちの未来を危険にさらす態度と言わざるをえない。

半ばの章では、もっと端的に

あなたとあなたの友達とあなたの子どもたちにとって、漫然と未来を迎えるという選択肢はもはやありえない

と述べています。「漫然と」という言葉は本書で警鐘的に多用されるキーワードで、読中や読後に募る危機感は、以前に読んだ「大震災の後で人生について語るということ」の読後感とほぼ被ります(その時の書評はこちら)。日本だけでなく世界中の先進国の人々が同じ感覚でいるのでしょうね。自分の親世代と同様に未来が普通にやってくると思い込んでる。

しかし本書は、未来が過去の延長線上にはもはや無いと主張します。その根拠は何で、だからどう変わるべきか。その「変わるべき」をこの本では「シフト」と読んでいて、具体的に3つの指針を提示しています。何となくこのままじゃヤバイよな…感がある人にとっては、そのモヤモヤ感を明快に言語化してくれているので読後に爽快感と危機感が同時に募ること間違いありません。

本書が言う「シフト」とは以下の3つ

  1. 知的資本の増強
  2. 人的ネットワークの増強
  3. ライフワークバランスの覚悟

この3つを意識した働き方に自らを変えていかないとsurviveできないのだそうで。

確かにそうでしょうね、テクノロジーの進化や長寿化、グローバル化と社会変化の勢いが加速度的に増す中で変化に対応出来ない人(つまり漫然と将来を迎える人)が取り残されるのは仕方のない事です。ダーウィンが言ったように、変化の時代に生き残れるのは強者でも賢者でもなく変化できる者だから。

(1)自分の専門分野を作り徹底的に伸ばす事、分野を固定せず広く深く追求すること。(2)人的繋がりを資本と見なし良い協力関係の構築の土台とすること。(3)自分にとって本当に大切なものは何かを考察し場合によっては犠牲を払う覚悟を厭わないこと。

いずれも「漫然さ」とは真逆で「能動的な選択」が必要になると説いています。しかも、いずれかだけで十分なのではなく全てが必要になると。大手に勤めているから大丈夫…は論外。What’s your speciality ? に明快な答えが必要で肩書きはもはや将来を保証しません。加えて Speciality があるだけでもダメ。どんなに専門と高い技術力があったとしてもその人と仕事したいと思える魅力を備えてないと関係は継続しない。そんな事を言っています。

何となくこの平穏な日々は続くのだろうと考えている人には気が重い本ですが、何故今行動を起こさねばならないかの根拠、漫然と迎える未来に何が待ち受けるかの論述は、surviveする為の決して間違っていない重要な行動指針となりますので、労働とは無縁だという人以外の全ての人にお勧めしたい書籍です。

すべての労働者・経営者に「働き方」を考えなおすキッカケを与えてくれる良書。★5つ。