Syncnel
2013.12.29 (Sun)

毎年定番なので今年も書きます。

過去は過去、未来は未来。もう全力で突っ走ってる訳なので未来だけ見りゃ良いって話もあるんですが、経営者として過去をまとめる事はポートフォリオを作るという事でもあり、ビジネス的・会社運営的には有意なので僕は書く事にしています。

さて、「今年は転換期でした」と毎年書いてるのでもう良いでしょう。無論、今年も転換期でした。「転換」を「変わる」こととするならば、目指すモノがあって、それに向かって邁進している以上は毎年転換期で当たり前なのかも知れません。全力疾走してる限り、変わって当然、変わらない方がむしろ不自然。最近そう思うようにしました。

さて、そんな2013年。実はアプリをリリースした数が一番少ない一年だったりするのですが、事業体としての変化は一番大きな年だったと言えるでしょう。

 

1. SYNCNEL事業

何と言ってもコレ。出来事として普通に大きい。

100%出資の子会社「SYNCNEL株式会社」設立のお知らせ

まさか自分が事業分社化なるものを経験するとは。

当時のSYNCNELはフィードテイラーという会社の主力事業で、例えばそのままChatworkさんよろしく社名をSYNCNELに変更するって方法もあったのですが、分社化を選びました。(理由は上記リンクをご参照下さい)

SYNCNELというブランドを立てるには良い効果がありましたね。体制変更に伴う小回り感も功奏してお客様との距離感が縮まったのも良かったです。実はこれが何より嬉しくて…。ユーザ様訪問を積極的にしているのですが、SYNCNELを「好き」でいて下さる方が沢山おられるんですよね。

「社内都合で環境に○○な制約がつく。SYNCNELを使い続けたいので何とか対応して貰えないか」

とか

「今後もウチの基幹を成すシステムとして使い続けたいと思っている」

とかそういうコメント。B2B市場新参者がその評価を得るのは凄く難しいので、現場で感極まりそうになった事もしばしば。ユーザ様、ご担当者様、販売代理店様、開発陣に本当に感謝です。おかげさまでSYNCNEL(株)として、第1期は黒字で終える事ができました。

2014年のSYNCNEL

劇的に進化します。ビジネスとしても、サービスとしても。

競合各社をビックリさせたいなと。「えっ!?まさかのそんな展開なん?」みたいな。僕らにとってもまさかの展開な事もありますしね。年明けから春先まで怒濤のプレスリリースが続く予定です。

年末にはSYNCNELがどういう将来を目指しているのかも明文化できました。1,2年先に到達しているステージが具体化できたので後は進めるのみです。スマートデバイス向けのコンテンツ配信インフラの地位を築きます。

 

2. そら案内

Mac版、iOS版リニューアル、サーバ側リニューアル、更に関連アプリを2つリリースしました。商標もとりましたし、まさに2013年はB2C視点では、そら案内YEAR!!。

御利用頂いている皆様には本当に感謝しております。アプリとして一段落している感はあったりしますが、実はまだまだ進化する予定です。

2014年のそら案内

主に考えているのは2つ。

1つ目はデータの拡充。「あと、これがあればそら案内で完結するのに」の声にお応えしていきます。天気の情報について「○○のデータってありますか?」「あ、ありますよ。来週から配信しときますね」という理想的な関係が日本気象協会様と構築できているのはやっぱり大きいです。

2つ目に天気アプリについての新たな提案。日本気象協会様の了承さえ得られれば(ほとんどの場合はokを頂ける)、どんなアプリでも企画・開発できるという恵まれた立ち位置を利活用した新たなアプリ開発を行ってみたいと思います。ちょっとした企画ものなので、またエントリ致します。

 

3. 働き方を発信する会社としての認知

残業禁止・副業推奨など、僕(弊社)の労働観をOUTPUTする事を増やした1年でもありました。

結果、ハフィントンポストジャパン様でエントリさせて頂いたり(と言ってもまだ2回だけだけど…(汗))、DevLove関西での講演が好評だったらしいとか、取材を受ける事が増えて日経新聞様をはじめメディア掲載も増えたり…とか、新しい働き方を実践する経営者・会社としての認知が高まりました。

2014年の問題提起

年初にまた1つ、あるサイトに取材記事が掲載される事になってます。2014年は、世間的にもこのテーマが旬であり続ける筈なのでOUTPUT量を増やしたいですね。ブログや、ハフィントンポストジャパン様への寄稿、あと講演や書籍執筆も考えています。

 

という事で2013年のトピックス3つでした。2014年はそれぞれの軸をまた太くしていきます。

…と同時に、新たに2本程度の事業軸を作る予定。1つは既にプロトタイプが形になり、関係者との調整も済んでいるので来年前半のうちには。もう1つも含めていずれもB2Bです。

とにかく今は人手が欲しいというのが本音、あとお金もですが(笑) そろそろまたオープン求人的な事も始めようかと思ってます。2013年、あと実質2日ですが、全力で駆け抜けます。皆様、良い年をお迎え下さい。


2013.08.15 (Thu)

創業の準備は大阪産業創造館、創業はインキュベーション施設のメビック扇町、創業来7年間ずっと事務所は大阪市北区…と、大阪市と弊社は切っても切れない関係にありますが、この8月、ますます大阪市との関わりが密なものに。

20130816_0748

この度、大阪市が推し進める企業支援策である「大阪トップランナー育成事業」に弊社の SYNCNEL 事業が認定されました!!

事業の内容はこちらに詳しいのですが、引用させて頂くと

本事業では、ライフ(健康・医療・介護等)・グリーン(環境・エネルギー等)分野を中心とした成長産業分野において、高い市場性等が認められる新たな製品・サービスの事業化プロジェクトを、市場投入まで一気通貫でコーディネータが伴走支援し、大阪を代表するトップランナー企業を育てます。

という事だそうで、医療系・環境系・エネルギー系の企業を市として応援して育てていこうよという事なのだそうです。その取り組みに弊社を対象として頂いたと。平たくいうと大阪市にオフィシャルに応援して貰える事になったという感じでしょうか。

何はともあれ行政の繋がりで、自分がやってきた事業を公式に認めて貰えるというのは本当に有り難いお話です。しかもそれを更に加速させるのを手伝うよ〜というお話なのですから大変名誉な事でもあります。支援事業をご担当される Collabo’S316 をはじめ関係者の皆様、本当に有り難う御座いました。

本件は、仲良くさせて頂いている営業創造株式会社の伊藤社長の御紹介を受けて応募させて頂いたのが事の始まり。何度かの書類審査や面談やプレゼンを経て認定されるに至りました。認定された事業の名前は

ファイル共有クラウドサービス「SYNCNEL(シンクネル)」の医療向け事業展開

そう、先日、事業分社化して子会社を設立したSYNCNELです。SYNCNELは上場会社様を始め多数の企業様に導入頂いておりますが、その中に医療関係の組織も含まれていたりします。医療現場で情報共有を促進するに際して、そのインフラにSYNCNELを使って頂いてるんですよね。

かなり初期の御客様である浪速区医師会様におかれては、救急医療にSYNCNELが貢献していて、医師会の先生繋がりで日本医師会からもリーズナブルに医療情報共有が出来た実績として興味を持って頂いてたりするそうです(医師会の理事の先生談)。

その他、医療機器メーカーさんだったり、介護事業者様だったり、製薬会社様にもお使い頂いていたりして、SYNCNELと医療は切っても切れない関係になりつつあります。

ただ、医療の世界における情報共有は本当に難しくて、非常にsensitiveな情報を扱うだけあって厚労省のガイドラインですとか、医療情報は個人情報でもあるので経産省のガイドラインですとか、まぁ色んな法律や行政に対する意識も重要になってくるんですよね。

だから、「情報の共有ですか?あー、簡単っすよ。」とは、なかなかいきません。「できる」のと「適合する」のとは全然違うようなのですね。だからこそ業界に通じている方からのアドバイスや法的な支援の有無が効率の良い事業展開を大きく左右するものだったりすると。これが今回、大阪市の育成事業に応募した動機です。

既に6社が認定されていますが弊社が一番規模は小さいんじゃないかと思います。ただ逆の見方をすると認定前後のギャップを一番outputできる可能性があるとも言える訳で、これから大阪市という伴走者を得て更にSYNCNEL事業を推し進めて参る所存です。

 

何やら最近、SYNCNELとは全く別に技術面で関わらせて頂いている他社様の事業もあったり、医療関連での繋がりを色々と持たせて頂いてます。大学病院の中にお邪魔する事もしばしば。破壊的イノベーションになりそう(関係者談)な面白い事も起こってきていますので、また折を見て御紹介させて頂ければと思ってます。


2012.02.06 (Mon)

昨年の2月3日、満を持して法人向けドキュメント共有クラウドサービスSYNCNELの v1.0 が登場しました。あれから1年。既に数千台分のライセンスを販売し、iPadのビジネス活用を支援するツールとして広く認知されるに至りました。

簡単にザックリ説明してしまうとSYNCNELはDropboxの企業版であり、Dropboxのような事を社内iPadでもやりたいけどセキュリティがなぁ…という企業にピッタリはまるサービスです。法人向けオンラインストレージという言い方をされる事もありますね。

さて、そんなSYNCNELの1周年を迎える前夜、2012年2月2日にとある実験が行われました。3月に公開が予定されている最新バージョン v2.1 に搭載予定の「会議資料の表示同期機能」です。その様子を以下の動画で御覧下さい(音声付きですのでボリュームにはご注意下さい)。

やっている事は非常にシンプルです。約20台のiPadとiPhoneに SYNCNEL のクライアントをインストールして、全員に同じ会議資料を配布した場面を想定。大阪の1人の発表者が資料のページをめくると、大阪はもちろん東京のiPad/iPhoneでも同じようにページがめくれるというものです。

更に、発表者が違う会議資料を選択した事にも反応し、まだダウンロードをしていない端末は勝手にサーバから最新資料をダウンロードして発表者の表示中ページに追随します。

最大の特徴はこれだけのレスポンスを、WiFi環境下の同一ネットワーク限定といった制約は一切無く、3G回線を超えて実現している事です。つまり、世界中に点在するiPadで閲覧資料の同期が出来るということ。極端な話、大阪でページをめくれば、世界中のiPadでページが自動的にめくれます。

やるならば、徹底的にやろう

それが僕らのスタンスで、今回もまたそれを貫いてみました。iPadを使った法人におけるドキュメントの共有とはどうあるべきか…それを1年余り作りながら考えてきた結果、

  • クラウドを使ってドキュメントを構造的に集中管理して
  • 常に組織メンバーに最新の情報をセキュリティを確保して確実に配信し
  • 誰が何をダウンロード・閲覧したかのログも徹底的に収集し
  • ダウンロードしたドキュメントをオフラインで軽快に閲覧する機能も提供しつつ
  • 会議の際は3Gを跨いででもドキュメントの切替や表示を同期する

という理想的なドキュメント共有体験を提供できる目処が立ちました。管理・配信・監視・セキュリティ・表示同期をワンストップで提供しているiPad向けソリューションはまだありません。しかもSYNCNELは1台あたり月額1200円。冒頭のデモを実現するのに必要な料金は何と月額¥24,000だけなのです。

この仕組み、名称こそ「会議資料の表示同期機能」となっていますが、20台が上限です!なんて事はなく理論上は50台でも100台でも500台でも可能です。

開発ベンダー自らが言うのも変ですが、何が出来るかって想像してみるだけで面白そうでワクワクします。例えば100人のセミナーで全員に紙資料の代わりにiPadを配布しても良いでしょう。発表者はMirroringでプロジェクターに資料を映しつつiPadでページをめくれば会場全員の手元資料が同じページを指すのです。サテライトで別の会場に100人の参加者が同じようにiPadを持っていても良いでしょう。株主総会とか新商品発表会とかも、面白そうですね。

教育現場でも使えそうですよね。先生は授業で使用するコンテンツをサーバに事前登録しておくだけ。授業が始まれば学生のiPadには先生の資料が勝手にダウンロードされてきて、然るべき場所を自動表示してくれるのです。とっても便利ですね。

SYNCNELの凄さは、圧倒的に簡単で安全であること以外に、スピード感もって機能拡張をしていく所にあります。今回の v2.1 の同期機能で満足する僕らではありません。まだまだやりたい事は沢山ありますから。

全ての法人関係者に「iPad を導入するなら一緒にSYNCNELもでしょ」と言われるポジションを SYNCNEL は目指しています。まさにスマートデバイス時代の企業インフラ。その進化を都度都度また共有させて頂きたいと思います。


2011.12.02 (Fri)

仕事柄、企業さんがまとまった数でiPadを導入される事例はwatchしています。今後は情報収集中に見つけた事例をこのブログでもシェアするようにしたいと思います。今回はこちら。

同社は、「iPad」による情報提供活動の実施可能性を検証するため、2010年から3回のトライアルを実施し、良好な結果が得られたことから、「iPad2」1750台を全MR・MAに導入することを決めた。

最近ではちょっと大きめの話かも。MR(Medical Representativeの略)ってのは製薬業界の営業職の方ですから、つまるところiPadを営業支援の為に1750台。綺麗なのか綺麗でないのか微妙な数字ですが、まぁざっと2000台ですから凄い数ですね。

決まるまでに相当な期間を要したと思われますが、いざ入るとなるとこの規模感。エンタープライズが面白いと僕が思う理由はここにあります。iPadがライフスタイルを変えたのであれば、これだけの規模で企業に入ると企業のワークスタイルが変わるって事なんですよね。企業のスタイルが変わるってそうそうありませんから面白い。

中外製薬はPDF閲覧、動画、HTML5で書かれたアプリなどをコンテンツとして閲覧するのだそう。コンテンツ・ドキュメントの類を閲覧するのはもはやタブレット端末に置き換わっていくのは時代の流れだと思います。コンテンツ・ドキュメントを「作る」のは、パソコンであり続けるでしょうけど。

iPad and laptop © 2011 Jeremy Keith, Flickr

一度にドーンと2000台というパターンは稀ですが、5台→50台→500台→5000台って感じの段階的展開が徐々に始まってるのが2011年だったと言えると思います。来年はドドンと数百台規模での導入なんて話が今年以上に見られるんじゃないかなと。

ちなみに、弊社のiPadビジネス活用を支援するドキュメント共有ソリューション「SYNCNEL」も、同じ市場を見ています。実際この台数以上の4桁台数で契約頂いているお客様もいらっしゃいますので、この規模もどんどん広げていきたいところですね。運用可能なシステムである事は実証出来ていますので。

そんな訳で2011年も師走となりましたが、来年以降はエンタープライズ向けのタブレット市場はますます盛り上がりを見せてくるに違いありません。楽しみです。


2011.11.21 (Mon)

去る11月9日、中小企業総合展2011東京での出展で幕張にいたのですが、地元大阪では9月中ほどのエントリでも御紹介した「新規パートナー募集説明会 : IIJが協業パートナーを募集」というイベントが行われていました。

当初予定の通りにSYNCNELを御紹介頂いたようで、当日の様子が「GIOろぐ」というIIJさんの公式ブログに紹介されました。

IIJ GIO は IIJ さんのクラウドサービス。弊社のドキュメント共有ソリューションであるSYNCNELは御縁あってインフラとして使わせて頂いており、イベントでは活用事例として紹介頂いたようです。

いつもお世話になっている営業創造(株)の伊藤社長からお声がけ頂いた事がきっかけで、多くの方にSYNCNELを知って頂ける事になりました。大変貴重な機会を頂けた事に感謝感謝です m(__)m

実はこのSYNCNEL、当然ながら契約数が増えれば増える程、インフラである IIJ GIO の利用状態を増強・増設…というオペレーションに繋がる訳で、両者にとってメリットが大きいんですよね。だから弊社としてはIIJさんともっとガッツリ組ませて頂いて、拡販体制が組めれば良いなと考えてる今日この頃。今度、担当部長様とお会いする機会を頂けそうなので、話をしてみようかなと思ってます。

 

そんな SYNCNEL ですが、こちらも先日来エントリしているBook+同様に大幅な機能拡張を進めており、既存のiOSデバイス向けファイル共有ソリューションでは考えられない驚き(?)の機能で競合を凌駕すべく邁進中です。マーケットがまたグッと広がる筈。また改めて御紹介させて頂きたいと思います。