2012.10.12 (Fri)

最近のエンタープライズiOS需要の広がりが半端ない事を受けて復活したいと思います。これまでのエントリはこちら。

最後のは厳密にシリーズタイトルを付けていなかったのですが、副題という事で。サーバが止まるぐらいにアクセスが集中したのでかなりビックリしましたが、それだけ市場では求められているという事なのだと思います。

さて、今回は VPP(Volume Pruchase Program) について。

言葉の意味通りなのですが、長らくiOSデバイスを導入した企業担当者が望んできたモノで、いわゆるiOSアプリでボリュームライセンス的な購入を実現する為の仕組みです。iPadを500台導入する企業が何かしら既存の有償アプリを500個分購入したい…ってな時に使います。(無償アプリでは使えない。「購入」じゃないので当然)

米国では早くから(2011年夏)使えた仕組みだったのですが、日本を含む追加8カ国(日本、オーストラリア、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、ニュージーランド)で使えるようになったのがつい先日の話。iOS6リリースの直前の事です。エンタープライズ向けのスマートデバイス市場を根こそぎ狙っていこうとするApple包囲網の重要な1パーツと個人的には思っています。

ビジネス向けのAppStore一括購入

こちらに概要は書いていますのでザッとお読み頂くのが一番かと思います。

ザッと概説すると、必要なのはDUNSナンバーと専用のAppleID。既にiDEPを契約されているような会社様でしたら手続きはすぐ終わります。弊社ももちろん調査用に取得してますが24時間以内に終わりました。

尚、AppleIDには、既存の AppleID は使えませんのでご注意を。iDEPを契約してるからそれで良いんじゃ?というのも無しです。必ず新規にVPP専用で作成する必要があります。その理由は VPP の CustomB2B という仕掛けが密接に関係しているのですが、これはまた機会を改めて書いてみます。

こんな感じで専用のwebサイトを用意して貰えますので、購入したいアプリを検索して、数量を入力して、決済するだけ。お手軽ですね!!法人のクレジットカードが必要になります(P-CARDという仕組みも使えるそうですが、ややこしいので特別な理由が無い限りお勧めしません)。

1-click決済とまではいきませんが結構簡単に大量購入が出きてしまいますので、慎重に購入ボタンを押した方がいいでしょう(笑) 450円のアプリを1000個、間違って購入して「あわわわ…」なんて話は笑うに笑えませんので :-)

購入後は購入数だけの「コード」がURLとして発行されますので、従業員に配布するなり、イントラネット上に掲載して、スタッフの方めいめいにインストールして貰う….そんな感じです。

こんなふうに購入履歴も残りますし、大量の購入については「コード」の一覧を excel ファイルとしてダウンロード出来たりもする親切設計です。

以上!

なのですが、非常に重要な留意点を1つ。

VPPで購入したコードは各スタッフのAppleIDに紐付ける必要があります。つまりVPPで購入した「コード」を配布してiOSデバイス利用者自身が当該アプリをインストールする時に、iTunesでAppleIDによるログインが必要になる訳ですね。結局、利用者の数だけAppleIDが必要になるという…。

分かり易く言い換えるなら、1つずつしか決済できない「アプリを贈る」機能を、企業向けに任意個数を1決済処理で済むようにしましたよ〜的なノリと思って貰えれば良いかと。

ですので、このVPPの仕組みだけでは「これで従業員にAppleIDを全員分取らせなくて済むんじゃね?」という期待に応える運用は実現不可という事ですね。残念!AppStoreやiOSアプリを取り巻くアーキテクチャ上、仕方ないのですけど。

これを解決する方法として Apple Configurator というツールが使えるのですが、VPP + Apple Congigurator の組み合わせが巧く動作しないようで、検証するにも出来ない状態で world wide に皆さん困っている様子〜。と困り果てていた所に絶妙なタイミングでアップデートが来たのが数日前。ちょっと長くなり過ぎたので Apple Configurator については別途改めて書いてみたいと思います。


2012.10.08 (Mon)

以前のエントリで御紹介した事のある弊社の夕方mtg。定時前の17:30〜18:00の30分で各自がその日にやった事を発表し合うと同時に、「今日の新発見」という新しい知見の共有時間も設けているって話でした。

「7,8時間ぶっ通しで開発していたら何か成長しているでしょ」

って考えです。だから、その成長の糧たる新たな知見を皆で共有しようよ…って事で社員が2名になってから3年以上、僕が17:30に社内にいる日は一日も欠かす事無くやってます。

ってな話をさせて頂いた時にある方から「実際、どういう発表をするんですか?」と質問されましたので、今日はある一日の「今日の新発見」会の模様を簡単に御紹介したいと思います。手元のノートから2012年10月1日の記録を引っ張って来ました。一週間前なので最近の例です。

 

@itok_twit の新発見

弊社のFastBoardという懐かしい(?)アプリのiOS6対応で発見した情報。iOS5以前ではアプリ連携(OpenIn)時にpopupに出てくるアプリ郡は直近で使用したアプリ10件と決まっていたが、どうやらiOS6以降では制限が無くなった模様。

【皆の反応】 おぉぉぉ。イイっすねぇぇ

 

@kumatch の新発見

HTML5には面白いタグが沢山あるという話。本筋から外れた「余談」部分に意味付けを与える


2012.10.03 (Wed)

結構久しぶりの新作となります….が、今回はいきなり「公開しました〜」という出し方ではなく、いつもとは違ったベータテスト期間を設けるという取り組みをやってみてからのリリースにしたいと思っています。

そんな訳で、新作「SocialMessage」の御紹介と、ベータテストに御協力頂ける方の募集をさせて頂く次第です!!

 

SocialMessageの御紹介

■ 概要 ■

SocialMessage は、SNSの代表格 Twitter/facebook/Mixiメッセージのやりとりを1つのアプリにまとめてしまおうというコンセプトのiPhoneアプリです。(当然ながらiPhone5やiOS6な環境にも対応!!)

いわゆる、「サービス」横断型のアプリの一種ですね。例えば、弊社@itok_twitが出しているPictShareは「写真投稿」をサービス横断的に1つのアプリで行えるモノですし、fladdict さんがリリースされている SuperAlbum は「写真閲覧」をサービス横断的に1つのアプリで行えるモノですね。(そういぁ、今日まとめ系新作アプリも発表されてましたね)。

この種のアプリの「メッセージ」版と思って頂ければ分かり易いかと思います。

 

■ 何故作ったか ■

2011年頃からでしょうか、手軽にメッセージング出来るとあってリアルな仕事やイベントに関するやりとりを通常のメールではなく、facebook や Twitter 上でやる事が多くなってきました。そうしていくうちに

  • あの人はfacebook、あの人はtwitter….、というように意識してクライアントアプリを使い分けるのが面倒
  • 同じ人なのに、時にfacebook、時にtwitter…、とサービスを跨いでコミュニケーションする事もあってグチャグチャ

という問題を感じるようになってきました。写真の投稿にしても閲覧にしてもサービスが複数あると似たような問題を抱えますよね。それと同じ問題をメッセージングにも感じていた訳で、じゃぁそれを解決できないかと考えた次第。

メッセージを送受信するにあたって、サービスを選んでから人を選んでいたのを、人を選ぶだけにしてサービスを意識しないようにできないか。「このアプリがあればSNSにおけるメッセージングは全部まとまってますよ」が出来れば良いんじゃないか。これが SocialMessage の企画が立ち上がった経緯です。

次に、SocialMessage の特徴をご紹介します。

 

■ 特徴 ■

1. facebook, Twitter, Mixi によるメッセージングを1アプリ内に集約出来る

SNSのメッセージを「まとめ」ます。っていうかこれが主たる機能ですね。個人的には facebook, Twitter だけがまとまっているだけでも ok なのですがMixiも対応しています。重要なのは、サービス横断的にメッセージが扱えること。

こんな感じで、facebook の人も Twitter の人も並んでいる訳ですね。

サービスにフォーカスをあてるのではなくメッセージをやりとりしたい「人」にフォーカスをあてたアプリという体裁です。TOPにくるのは、サービスではなく、フレンド(人)の一覧。僕らは「人」とメッセージをやりとりしたい。サービスを選ぶ手間は省いても良いんじゃないかと思いました。

相手をキーワード検索する事も可能です。

 

2. 複数のサービスに跨る同一人物とのメッセージングを集約出来る

Twitter も Facebook もやってますという方は結構多いです。そういう方と、時にはTwitterで時にはFacebookで…と、サービスを跨いでメッセージのやり取りをする事はないでしょうか?

「あれ?この話題って確かTwitterで…、あ、そか、これは facebook でやりとりしたんやった」

みたいな。そんな事態を無くす為、同一人物のアカウントがサービスを跨いで存在している時に両者を結合する仕組みを用意しました。とにかく最初にサービスを意識する事を無くしたいというわけ。具体的な例を上げてみましょう。

SocialMessage に僕のTwitter/facebookのアカウントを登録した直後の状態で、弊社の @itok_twit がどう見えるかを例にしてみます。会社でTwitterやfacebookの利活用を推奨しているぐらいなのでお互い Twitter も facebook もアカウントを持っていてフレンド関係。

当然ながら、アカウントをサービス無関係に並べたらTwitter側とfacebook側が2つ並びます。

こっちはTwitterアカウントですね。

そしてこっちは facebook アカウントです。

このままでも、SocialMessage を立ち上げれば facebook/Twitter のメッセージが扱えるなぁ、というメリットはあるんですが、同一人物なんですからまとまってても良い訳です。サービスの種類は関係ない。…なので、結合させてみましょう。

どちらでも良いのですが一方を選択します。ここではfacebook側のアカウントを選びました。

当然ながら facebook でのやりとりだけが表示されると。ここでアクションメニューから設定をタップして @itok_twit の Twitter アカウントを紐付けるオペレーションをします。

僕のTwitterアカウントの友達一覧の中に、@itok_twit の Twitter アカウントがありますので、

タップすると…

こんな感じで結びつきます。「完了」をタップしてメッセージ画面に戻ると….

こうなります。同一人物の Twitter でのやりとりと facebook のやりとりが同じ画面に時間軸に沿って表示されるようになり、前述したような「この話題は Twitter でやったっけ?」という問題は発生しなくなります。結合メッセージタイムラインとでも言いましょうか。

んで、フレンド一覧画面では、

このように @itok_twit の Twitter/facebook の両アカウントが統合され、1行に収まっていますよ〜という事が分かるように表示されます。(mixiも統合するとサービスアイコンが3つ並ぶ)

Twitterのアカウントとfacebookのアカウントを完全自動で同一人物のものを結合するというのは困難を極めるので、結合作業は手動という事にしています。ただ、一度やっておけば後はその人とのメッセージはサービスを意識せずに送受信が出来るので便利です。(ちなみに送信時は最後のメッセージと同じサービスを使って送信するようになっています)

 

3. PUSH対応

メッセージ系で必ず欲しくなる、いぁ必須とも言って良いPUSH通知の機能。これは当然ながらおさえています。自分宛のメッセージが届けば教えてくれます。

 

4. テーマ設定

弊社のプロダクトでは余りデザイン切り替え的な事はやらないのですが、今回は敢えて入れてみました。「人」毎にメッセージタイムラインのデザインを切り替える事が出来るようになっています。テーマはデフォルトのものを含めて5種類。

テーマを選択した上で、フォントの大きさを変えたり、(テーマによっては)背景を変えたり出来るようにもなっています。「テーマ」を実現している仕組みはちょっと独特で面白い実装になっている(ほぼ html+css で記述出来るようになっている)のですが、これはまた別の機会にご紹介したいと思います。

 

5. その他

他にも細々とありまして、Tweetbotのようにメッセージの履歴を全てhtmlメールで送信出来る機能や、着信音が20種類以上あるとか、facebookの複数人(グループ)メッセージにも対応しているとか、連絡先データを「人」に紐づけて、電話やメールに連携できるとか、メッセージングの基本は一通り網羅しているつもりです。

 

ベータテストに御協力頂ける方を募集致します!!

ここまでお読み頂いて、SocialMessage を使ってみたいぞーと思って頂けたiPhoneユーザの方に、是非リリース前の「お試し」に御協力を頂けたら嬉しいなと思っております。単に弊社製の新作を先行して試せます!ぐらいしかメリットが無くて恐縮ではあるのですが、使用感やご要望、感想等を頂く事が出来れば、初期バージョンへの反映、またはフィードバックとしてバージョンUP時の参考にさせて頂きたいなと思っています。

という事で、50名様を上限にベータテストに御協力頂ける方の募集をさせて頂きたいと思います。

  • Twitter / facebook / Mixi のうち2つ以上のアカウントをお持ちで
  • DMやメッセージを週に何回かやりとりするような事があるような方

であると嬉しいです。50名というのはiOSアプリの事前配布の制約に関係してますが、万が一上限を超えるような事がありましたら、枠拡大を検討してみたいと思います。基本的には先着順にご案内させて頂ければなと思います。

 

ベータテストお申込み方法

ベータテストに御協力頂ける方は是非、info+smbeta [at] feedtailor.jp 宛にメールで御連絡下さいませ。その際タイトルに「SocialMessage ベータテスト希望」等と書いて頂けましたら嬉しいです。新しい試みなのでテストケースが多ければ多いほど嬉しいというのもありまして、かしこまって頂く必要もなく気軽に御連絡頂けると嬉しいなぁと。メールを頂けましたら、折り返し、弊社からベータテストの為の御案内をさせて頂きます。(TestFlightの仕組みを使用する予定です)

 

という事で、新作iPhoenアプリ SocialMessage の御紹介でした。(ちなみに SocialMessage の開発担当は上記の例にも出てる @itok_twit、PUSHサーバ側は @sumihiro が、そしてデザインはお馴染みメタ・グラマーさんです)


2012.09.23 (Sun)

昨日のエントリで公開発表させて頂きました、そら案内 for iOS の最新バージョン v1.3.3 におきまして、

広告除去アドオンを購入して頂いた状態でv1.3.3にアップデートを行うと、非表示になる筈の広告が表示状態に戻ってしまう

という現象が発生する事が確認されました。広告除去アドオンを御購入頂いているユーザ様にバージョンアップ時に御迷惑をお掛けする事をとなりました事をお詫び申し上げます。

現在、原因の調査と対応を鋭意進めさせて頂いている最中で御座います。対応完了次第、早々に皆様のお手元にお届けすべくAppStoreへの再申請を行う予定です。アドオン御購入済みでアップデートを行なって頂いたユーザ様には不便を強いてしまう事となり誠に申し訳ありません。大変恐縮では御座いますが、今暫くお時間を頂けましたら幸いで御座います。

今回の現象発生を受けまして、取り急ぎ同現象が発生する件数を拡大させないという意図で、一時的にAppStoreからそら案内を非公開状態にさせて頂きました。本問題を解決する事が出来ましたら、アップデートを含めたそら案内の公開状態再開を行う所存です。広告除去アドオンを購入頂いたユーザ様が、改めて再度の支払いが必要になる(課金されてしまう)という事はありませんのでご安心下さいませ。

この度の件、改めて深くお詫び申し上げます。今暫くのお時間を頂けましたら幸甚に存じます。状況は追って本ブログまたオフィシャルサイトにて情報発信させて頂く所存です。

株式会社フィードテイラー
代表取締役社長  大石 裕一

2012.09.22 (Sat)

ご愛用頂いておりますそら案内 for iOSですが、おかげ様でダウンロード数は130万を超えまして、また先日の某touchアプリのアップデート事件もあったりで、沢山の方に御利用頂けるようになっている事を大変嬉しく思います。皆様いつも有難う御座います。

さて、そんなそら案内ですが本日 v1.3.3 を公開致しました。

iPhone5の公開直後だし、iOS6/iPhone5対応だろう!と思いきやそうではありません、すいません m(__)m これは本当にタイミングの問題で申し訳ないです。最近アプリの審査期間も長期化する傾向にあったりなかったりな状況で我々もスケジュールが読めなかったりするもので…orz

で、肝心のiOS6/iPhone5対応についてはいち早くお届けしたいという事で鋭意開発中です。軽く画面イメージだけご紹介しますと、iPhone5の4inchディスプレイではないこれまでのiPhone/iPod touch での見え方はこんな感じで、

iPhone5の4inchディスプレイだと

こうなります。やはりパッと見で概況をある程度掴めるようになると随分違いますね。対応バージョンをなるはやでお届けしたいと思っております。今後ともそら案内 for iOSをどうぞ宜しくお願い致します。


2012.09.22 (Sat)

変な会社目指して(?)日々色んな制度について考えてます。創業から7年、最初の社員である @itok_twit がjoinして4年目、になる訳ですが今でも新制度が出来ます。普通に。

朝30分ミーティング夕方30分ミーティング、新発見情報共有、10%ルール、残業禁止、開発室分離、電話禁止、メール禁止Twitter/facebook推奨、社内SBM、個人用Mac購入資金支援、個人用iPad購入資金支援、試用期間無し、家族休暇、副業推奨社内資産公開

まぁ、これだけよく揃えたもんです。ってか、これで会社が成り立ってるんだから今改めて書いてみて普通に凄いかもと思いましたよ、わはは。自分で言うのも変だけど(笑)

で、今日ご紹介するのは今年の春あたりから始めている制度。1人社長会社じゃない限りは是非ともお勧めしたい取り組みです。「アイディア制度」とでも言いましょうか。正式名は特に付けていないのですが、こんなモノです。

  1. 社内の掲示板に新しいアプリやサービスのアイディアを投稿する(厳密にはRedmineのチケット)
  2. 毎週水曜日の午後1時間、全員参加のアイディアディスカッションを開催

    時間が厳守。1アイディア20分で発表とディスカッション

  3. 試す・作る価値ありと判断出来ればすぐプロジェクトとして昇格、着手

自分を含めて、@itok_twit, @kumatch, @nakiwo, @sumihiro の計5人が何か思い付く企画があれば自由に投稿出来るようにしています。自分が欲しいと思うモノ、家族が欲しいと言っていたモノ、なにげにランチタイムに雑談で出てきたネタ、そういうものの受け皿として投稿システムは機能しています。(新企画のみならず社内制度や設備の提案もあり)

常に企業の中に、内部関係者発信によるアイディアがあって、それを汲み上げて、どうするこうするという仕組みがあって、それで新しいものが生まれたり、社内が良いように変わったりするという環境が企業には必要なんじゃないかなと思ってて、それで制度化してみた次第。

この制度は、日本一幸せな会社と言われている岐阜の未来工業という企業の制度を元にしています。僕は、まず良い物は模倣しよう、そしてオリジナリティを付与して創造しようという発想なので、アナログかデジタルかの違いはあれどそのまま使わせて貰ってます。(未来工業には提案書という紙がある)

未来工業では1提案に対して採用・非採用に関わらず参加賞として500円が支給される事になっており、これも真似。アイディアを新企画・新提案という形で投稿するモチベーションがやっぱり必要ですからね。優秀な人かどうかという次元とは全く関係なく、良質なOUTPUTには何らかのモチベーションが絶対いります。

で、単に給与に加算されるだけでは面白くないので、弊社で使っているのがコレ。

月次で精算するのですが、この写真は全員アイディアを出してくれた月のシーンですね。写真からお分かり頂けるかと思いますが、Amazonギフト券です。500円分。採用・非採用に限らず何でもアイディアを出せばAmazonギフト券500円がゲット出来る訳ですね。微々たるものですが、2つ出せば1000円。ちょっとした新書が買えてしまいます :-)

ご想像の通り、社内にAmazonギフト券の「在庫」が必要になりますので、こんなものを買ってます。

同じ金額でギフトカード仕様のものもあったりするので、気まぐれでこちらにしてみたり。

始めてからそろそろ半年が経つかなぁという頃合いですが、今後も多分続けるでしょう。以前にリリースしたURL展開君はこのアイディア投稿の仕組みから出てきたアプリですね。この他にも今、3,4個のアプリがプロジェクト化されて実際に開発が進んでいます。ボチボチ形になり始めるかなぁという状況ですが、それはまた個別にご紹介させて頂ければと。

こんなアイディア制度、どうでしょ?

投資額対効果の計測はもちろん必要なのですが、コストが膨大にならない限り、こういう遊び心があっても良いよねと思ったりもします。今、進んでいるプロジェクトが形になって何がどうなるか。後から振り返った時に、やって良かったと思うだろうなぁと直感ながら思ってます。


2012.09.19 (Wed)

遂にリリースされたiOS6。

iPhone5よりも、Passbookよりも、地図よりも、Siriの強化よりも、最近のAppleからの発表全てを凌ぐ超ビッグニュースだと個人的に思ってるのですが、Single App Modeが遂に登場です!!

キタ━(゚∀゚)━!

と言わずにいられるでしょうか。特にエンタープライズの世界ではiPad登場当初からずっとずっと求められていた機能。以前のブログで「推測」という事で書いていた、

Guided Accessと呼ばれるアクセシビリティの機能拡張で、どのような使用感で扱えるのかは不明ですが、もし文言通り/想像通りの挙動をするのであれば、エンタープライズなiOSの魅力は一段と輝きを増すに違いありません。なんと、

  • HOMEボタンを無効にできる!!
  • タッチパネルが反応しない領域を設定出来る!!

というのです。

ってな機能がそのまんま、いぁ、それ以上に!超超理想的な形で実現致しました!

Appleのサイト的には Guided Access 機能搭載という表現になっていますが、もうこれは分かり易く Single App Mode と呼ぶ事にしましょう。文字通りですね。単一アプリモード。つまり、iPad や iPhone を、特定のアプリしか動かない端末に出来るという事です。かなり凄い事ですね。

って訳で Single App Mode について詳細を書かせて頂きたいと思います。

 

最初に結論。iPadを以下のようにする事ができます。

  • 任意の単一アプリからアプリを終了出来ないモードに突入可能(Single App Mode)
  • HOMEボタンは完全無効化できる
  • スリープも完全無効化できる
  • スリープボタン長押しの電源オフも無効化できる
  • Single App Mode の解除にはパスワードロックをかけられる
    しかも悪意あるパスワード入力には再度の入力防止機能付き
  • HOMEボタン+スリープボタン長押しによる強制リセットは有効なまま
    だが、最起動直後は当該の単一アプリが自動的に立ち上がる。HOME画面は表示されない

どうですか。これ。AppleがiOS6でとんでも無い仕組みを作ってきたという事にお気づき頂けるでしょうか。iOSデバイスを専用端末化し、しかも端末に対する「イタズラ」を全て阻止出来るというのです。

例えば、病院の待合室を想像してみて下さい。病気に関する情報や病院情報が閲覧できる専用アプリを Single App Mode で立ち上げた状態で放置しているとします。HOMEボタンを押されて他のアプリを触られる心配はありません。電源を切られる事はありません。万が一強制リセットされたとしても再起動するだけで当該の専用アプリが立ち上がるだけです。HOME画面は一切表示されません。そして、このモードはパスワードを知っているヒトしか解除する事が出来ません。万が一盗難された時に備えて「iPhoneを探す」機能で監視しておきましょう。

如何でしょう?

エンタープライズな世界でのiOSデバイス活用の幅が飛躍的に広がりそうだという事を感じて頂けるかと思います。他にもサイネージ端末としても使用出来そうですね。またiPhoneやiPod touchで活用すれば、専用のQRコードリーダの出来上がりですね。そう、「アプリ」の存在を全く意識させる事無く、iOSデバイスを完全に業務専用端末化出来るようになるのです。

iOS6デバイスをお持ちであればどなたでも気軽に Single App Mode を試せますので以下に手順をご紹介致します。宜しければ是非お試し下さい。解除も簡単ですので。

 

まず、「設定」アプリで「一般」→「アクセシビリティ」→「アクセスガイド」と選択していきます。

ここでアクセスガイドの項目をオンにします。

これで Single App Mode の準備が整いました。…が、Single App Mode を第三者に解除されたくない場合はパスワードの設定もしておきましょう。

以上で準備完了。いよいよ Single App Mode に突入しましょう。まずは「このiPadではこのアプリしか起動させたくないんだ!!」というアプリをHOME画面から起動してみて下さい。ここでは弊社のPDFビュワーの Book+ を選んでみました。

そして、HOMEボタンをトリプルクリックしてみます。すると….

見慣れない画面が!!ポイントは左下、HOMEボタンのアイコンの隣に「常にオフ」と書いてある箇所ですね。このまま画面右上「開始」ボタンをタップすると Single App Mode のスタートです。

touchパネルは普段と同じように操作出来る訳ですが(これも完全無効化できるオプションもある)、HOMEボタンやスリープボタン等の物理的な制御がききません。スリープボタンを5秒押して電源を落とそうとしても反応なしです。とにもかくにも、HOMEボタンとスリープボタンを触ると

こんな表示で怒られてしまいます。ならば!という事で、HOMEボタンをトリプルタップすると、パスワード入力が求められます。

第三者には容易には解除出来ないようになっています。悪質なヒトが適当なパスワードを入力すると

こんな風に怒られます。ナニクソ!と再度入力を試みると

更にこんな感じで怒られます。再度挑戦できるまでの時間が段々伸びていきますので解除のやる気はどんどん削がれていくという仕組みですね。本当に理想的な環境です。

概ね Single App Mode の便利さを御理解頂けたと思いますが、極めつけは Single App Mode 時の「強制シャットダウン後の振る舞い」です。自分は始めてこの挙動を確認した時、余りの理想形に衝撃を受けました。以下の動画をご覧下さい。せっかくですので、Single App Mode にする所から撮影してみました。最後の最後に強制シャットダウン&再起動の様子をご覧頂けます。(再起動の時間が長いですがご了承下さい)

如何でしょうか?見事な制限っぷりですよね。強制電源落とし後の再起動後にも自動的に直前のアプリが起動し、HOME画面に戻ってくる事はありません。何をどうやっても Single App Mode に指定されたアプリから抜け出せない様子をご覧頂けるかと思います。これまでのiPadでは考えられなかった振る舞いですね。iOSデバイスが真の意味で「専用端末化できる」ことで色んな妄想が頭の中を駆け巡ります :-)

iOS6によってこの理想環境が「誰でも」手に出来ます。ですのでエンタープライズに限った話ではなく、例えば小さなお子さんにiPadを触らせて上げようというシーンで、特定のアプリを立ち上げて渡してあげて他の箇所を触られる心配をする事無く遊ばせてあげられるという、親御さんにとってのメリットにもなります。教育現場でも活用出来そうですよね。

…が、やはり一番求められていたのはエンタープライズの世界なので、iOS6は相当にインパクトのあるアップデートとして業界では捉えられると思っています。活用の幅・提案の幅が明らかに拡がりますから。

何かしらの筐体に電源確保しつつ埋め込めば、いわゆる「組み込み」環境としても使えますし。カメラ内蔵、WiFi内蔵、GPS内蔵、タッチパネル内蔵、マイク内蔵、ジャイロセンサー内蔵、高速なCPU/GPU、そしてiOS6。ここまで揃ってiPad WiFi モデルで基本ハードに4万円ちょいしかかかりません。iPod touch でも良いですね。3Gモデルなら月額費用はかかるものの、ここまでの装備、ここまでのOS、ここまでの開発環境が揃って通信環境も込みという超絶凄い「組み込み」環境が手に入ります。普通に考えて凄い事なのです。

 

という事で、長々とご紹介してきましたが、iOS6でAppleはこれまでのメジャーアップデートをはるかに凌ぐエンタープライズ世界への踏み込みをしてきました。ただでさえ拍車のかかっているiOSデバイスのエンタープライズ活用が、この Single App Mode により更に加速するに違いありません。個人的には iOS6 はこの Single App Mode に最大の価値があると思ってます。

iOSデバイスの専用端末化に興味がお有りの企業様、あるいは企業内における専用アプリ開発に興味のお有りのご担当者様がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。多数の経験でどんな御質問・ご相談にも的確に御回答させて頂きます。


2012.08.31 (Fri)

8月は奥さんの誕生日。

毎年誕生日の前後には旅行に行きましょうという事になってます。これまでは日帰り国内旅行(?)を敢行していたのですが、今年は前々から行こう行こうと言っていたサイパンへ3泊4日の海外へ誕生日旅行です。実は奥さんと海外に出るのは初めて。いつも無茶を言う僕をガッツリ支えてくれていて毎日大変な筈ので、ゆっくりして貰えたら嬉しいなと :-)

サイパンを選んだ理由が、金曜晩(21時台)に出発して月曜日の朝(6時台)に帰ってこれる、つまり平日を一日も費やさずに行けるプランだから!というのが、自分らしいというか何というか。そんな強行プランでも愉しみながら準備を一緒にしてくれた奥さんに感謝。

で、今、関空からこれを書いています。手配ミスで現地でのモバイルルータ調達出来ずという残念な事態に早速陥っていますが(笑)、まぁたまにはネットから隔絶された環境でゆっくりするのも良いでしょうという事で。

愉しいとは言えホント仕事ばっかりの毎日(年の休みは片手の指で足りる程?)なので、今回は海をメインに大自然でマッタリしてくる予定です。…と言いながら多分色んな事考えちゃうんですけどね、職業病だから。中長期的な自分について家族について会社について考えてると思います。

そうそう、実は数日先んじてゴルフ強化合宿で同じくサイパン入りされている luvwine マスター東口さんと現地で会食予定。海外旅行先で久しぶりに会うってのもなかなか面白いですよね :-)

 

という訳でいつもは土日も仕事でメール等をレスポンスするほうですが、この土日の分は週明けに持ち越される感じで。関係者の皆様には御迷惑をおかけしますが御了承下さいませ。それでは皆様も良い週末をお過ごし下さい m(__)m


2012.08.29 (Wed)

防犯マップ{.external}

弊社が無償で公開しているアプリに 防犯マップ for iOS というアプリがあります。大阪府警が公開している犯罪情報を元にiPhone/iPadを使って地図上で犯罪情報が確認できますよーというモノ。開発当初は大阪府警さんに呼び出されたり…と、色々といわくつきのアプリだったりするのですが、大阪府下の情報だけながらも結構なユーザ様にダウンロードして頂いてきました。

この 防犯マップ for iOS が「世界一受けたい授業」という毎週土曜日に日本テレビで放送されている番組に少しばかり紹介されるかも知れません。「かも知れません」というあたりが何とも微妙なのですが、番組の制作をしている担当者の方とやりとりをしていたもののイマイチはっきりしない所があって。

ただ、アプリの事を聞かれたり、画面キャプチャをお送りしたり色々しましたので、恐らく確かなのだろうとは思います。

先方から聞く話の限りでは、最新防犯テクニック というテーマの中で、「犯罪からお子さんを守りましょうね、こんなものがありますよ〜」ってな感じで幾つか紹介されるであろうモノの中の1つとして少し紹介されるんじゃないかと思います。

先方によると番組収録は既に終えていて、今週土曜日(9/1)の回だそうです。番組そのものは19:56から。どのタイミングで紹介されるのかはよく分かりませんが、ウチが開発元であること、情報源は大阪府警さんである事は分かるようにしてくれてるとか。

 

という訳でウチの 防犯マップ for iOS がTVに出るかもというお話でした。恐らくTVでウチのアプリや弊社名が出てくるのは初めてですね :-)宜しければご覧下さいませ。


2012.08.24 (Fri)

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勉強会やセミナー、発表会等で便利にお使い頂いているプレゼン資料共有サービスのSlidrsですが、実は地道にバージョンアップをしています。ちょっと前に、アップロードしたPDFファイルがWeb上でも閲覧出来るようになった事は[こちら]()に書かせて頂いた通りです。

このアップデートの後で実は 埋め込みタグ機能 も搭載されています。Slidrsのサイト上でwebブラウザからスライドが閲覧出来るなら、それを他のサイトやブログでも見れるようにしたいなーと思っちゃいますよね。YouTube等でもおなじみです。

じゃぁその機能、つけましょうと。無くて欲しけりゃ自分で作る。それが弊社のスタンスです。

Slidrsのサイト上でPDF資料を表示している領域の上部、埋め込みタグというリンクが追加されていますので、これをタップすると

タグが表示されますので、これをコピペして頂くという訳ですね。まさにこのブログのこの文章のすぐ下に埋め込んでみましたよ。こんな感じ ↓

これは先日大阪で行われた勉強会で僕が発表に使った資料なんですけど、こんなふうにSlidrsに登録したPDFファイルへの参照を閲覧機能付きで自分のブログに埋め込めるようになってる訳ですね。自分で言うのもアレですが、かなり便利です。

もう国産SlideShareじゃん!という話もありますが、ほぼ近いですね。ページめくりに連動する機能や、資料単位ではなく「セッション」という単位でまとめられる所を鑑みると、勉強会/発表会/セミナーでの用途ならSlideShareよりSlidrsの方が便利だと思います。手前味噌で恐縮ですが。

という事で、Slidrsを使うと、

  1. 勉強会用のセッションを作成
  2. 全資料を登録 (代表者が収集して登録しても良いし、各発表者に登録して貰ってもok)
  3. 開催中はSlidrs経由で資料の配信、及び閲覧ページの同期
  4. ブログ等で振り返りの際には
    • SlidrsのセッションURLで発表後のプレゼン資料一式を紹介
    • 発表で使われた資料は埋め込みタグで自分のブログに貼り付け
  5. SlidrsのセッションURLを含めたtweet等で勉強会の感想等をSNSに投稿

といったように、勉強会の開催から資料の配布、後の資料参照までを一気通貫に行う事が出来ますので大変便利になります。依然として公開大前提の仕組みですので、非公開の社内勉強会資料等で使ってしまわれると完全NGですが(^^;;;

 

という事で、Slidrsの新機能埋め込みタグについてのご紹介でした。是非是非ご活用下さいませ。