弊社の取り組みをご紹介するシリーズ…第5回目ぐらいでしょうか。何かこのまま行くと第20回ぐらいまで続きそうなのですが、地道に書いていきたいと思います。最終話は来春ぐらいですかねぇ(苦笑)
以前のエントリで弊社ではTwitterを推奨している事を書かせて頂きました。…が、もう一歩進んだ取り組みを今回は御紹介します。
仕組みの名前は「MyURL」と言います。
弊社独自の社内システムなんですが、原形を僕が作って、更に @kumatch に改造して貰って今でも社内で元気に稼動しているモノです。敢えて言うなら「Twitterを併用した社内ソーシャルブックマークシステム」になるでしょうか。
どんな会社もそうですが、常日頃ウェブから情報を収集しますよね。業界ニュース、開発のTips、自社商品のレビュー記事など、各種のシェアすべき(した方が良い)URLが結構あるものですが、自分が勤めてきた会社も含めて組織内では余り巧く共有出来ていないよなぁとずっと感じていました。
例を挙げると以前務めていたS社では、グループ単位で担当の人間がいて、共有すべき情報を集めて週に1回社内メーリングリストに配信をしていました。…でも、これって凄く効率が悪いんですよね。即時性もないし、担当が忙しかったら継続しません。
もっと効率良く、共有すべき情報の集約と伝搬が実現出来ないか?
弊社の「MyURL」システムはそんな発想で作ったものです。図やキャプチャ画像を使って以下解説。
![](https://img.skitch.com/20111024-brgp942gqupyfsfu4hj2x8sx4d.png)
まずエンジニア全員が自分の使うブラウザに専用のブックマークレットを登録しておきます(MyURLシステムで用意)。ショートカットみたいなものですね。「共有ボタン」として機能すると思って下さい。
![](https://img.skitch.com/20111024-rfrrhda3ywbw54mj74mtmgp9ns.png)
で、ネットを調査中に「皆で共有した方が良い」と思ったページにぶちあたったらブックマークレットをクリックします(上図の①に相当)。これで社内のMyURLシステムに当該URLが登録されます。超お手軽ですね。登録完了して以下のような表示となり、
![](https://img.skitch.com/20111024-etpyeueg2j287bmm5unft93w39.png)
更にここで「このURLをツイートする」をクリックすると、MyURLシステムが @myurl というユーザとしてTwitterに呟きます(上図の②に相当。@myurlというのは説明用のダミーです)。
@myurlのタイムラインには、弊社の誰かによって「社内で共有すべき」と判断された情報が「呟き」としてURL付き(URLは自前で短縮化)で蓄積されていく事になります。
![](https://img.skitch.com/20111024-bnt7ydkq418ww81wbi3g9isd7a.png)
この @myurl というユーザを弊社の全員がフォローしていますので、誰かが共有しようとしたURLが勝手に各自のタイムラインに表示されてくるようになります。
![](https://img.skitch.com/20111025-rjpe24e58wtp33jexrumf95r3u.png)
こんな感じですね。
恐らく、これ以上に社内情報共有における「集約」と「伝搬」を早くする術は無いんじゃないかな…と思います。情報共有の徹底的な合理化を追求した結果こうなりまして、今は普通に社内インフラとして機能しています。
ちなみに、Twitterのタイムラインに流すだけでは見落とす可能性もありますので、ストックしたデータを後から閲覧できるようにもしています。
![](https://img.skitch.com/20111024-p64wiy7h1urd2jpnes9gymbpst.png)
他に、検索も出来たり並び替えも出来たりします。
![](https://img.skitch.com/20111024-eqdq7bk5xt2k4ib423d4qf812e.png)
これまでの合計ブックマーク数は今日時点で880個。
結構な数になりますよね。この社内共有されたブックマークの中には、読んでおくべき業界ニュースや、開発におけるTipsなど、色んな情報が詰まっています。ある意味、弊社エンジニア全員の気付き(知見)の倉庫であり、無くてはならないモノになっています。
これはTwitterを社内で推奨していく中で出てきたアイディアで、MyURLシステムのお陰で社内の情報共有は加速したと言えます。以前に御紹介した夕方mtgの時に「MyURLにも登録しているので後で見て欲しいんですが今日の新発見は…」「あ、ちょっと見ましたよ」といった会話も出来るようにもなってます。
僕がTwitterのような新しいツールを無闇に禁止する事を否定するのも、こういう所に理由がある訳で。つまり、新しいツールは当該ツールからの恩恵だけではなく、応用する事で更なる便益を享受する事も出来る可能性があるという事です。試行もせずにその芽を摘むのは勿体無いですよね。
…という訳で、Twitter社内活用ネタの第二弾でした。次回は弊社の根幹とも言えるタスク管理システムRedmineについて御紹介したいと思います。
■ 過去に紹介した弊社の取組み