2016.01.18 (Mon)

勉強会やセミナーを企画するのは何年ぶりでしょうか。

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会社も11期目に入ったし、新しい動きもしていこうってことで、今回「第1回 静的Webサイト勉強会」を開催させて頂くことにしました。Webサイトの静的化技術について勉強する会です。…ってそのままですね(笑)

会場はWebの世界では有名な株式会社TAMさんにお借りすることができました(ありがとうございます!!) 場所は大阪市の扇町。2016年2月19日(金)の19:00開始予定です。詳しくはイベントサイトの connpass に専用ページを設けておりますのでご覧下さい!

 

Webの「動」から「静」へのトレンド

ここ最近、「もう極力、静的サイトで良いんじゃない?動的な要素は必要最低限、または外出ししようぜ!」という気運が何となく高まりつつある気がしませんか?

S3がWebホスティング機能を提供開始したのは2011年、静的サイトジェネレータをよく見聞きするようになったのが2013年頃、2015年にはサーバーレスアーキテクチャというコンセプトを耳にすることが増えました。

できる限り静的なHTMLファイルだけで完結しよう、そうできるならそうしたい、という思いがWebの世界に広がりつつあると思うのです。開発者界隈だけではなく、デザイナーさんやWebサイト制作界隈の皆さんの間でも同様だと思います。例えば、2013年に発表されたStaticPressというWordPressのプラグインが少し話題になったのは分かり易い例ですね。

Webが「静」的であったらどんなに楽か…という思い。Webサイトの動的要素に悩まされてきた人が皆、思っていることではないでしょうか。そんな悩みや課題を共有し、それを解決しうる仕掛けやツールについて語り合おうという主旨で今回勉強会を開催する事にした次第です。

 

第1回目は、弊社で導入している静的サイトジェネレータ(JekyllHugo)について主にお話しようと思っています。まだ全部ではありませんが、導入したWebサイトでは、更新がとても楽になって、セキュリティリスクの心配やメンテナンスコストは限りなくゼロになってます。勿論、メリットばかりではなくデメリットもあるので、そのへんもちゃんと共有したいなと。

イベントの詳細はconnpassのページにも書いていますので、ご覧頂きまして是非ご参加頂けたら幸いです。参加費は無料です。(懇親会で飲食代 ¥1,000 を頂戴します)

さすがに、まだマイナーなテーマかもなぁという想像もあったので15人程度の小規模開催を検討していたのですが、connpassのページをオープンした直後にほぼ埋まってしまいました…。告知ブログが追いつかなかった感じですが、参加枠を25名まで広げましたので、是非御検討下さい。

あと、静的サイト、うちもやってるよーという方には是非その知見を共有頂きたくライトニングトーク枠も設けております。是非、静的サイトについての知恵を共有して下さい。info+ssg [at] feedtailor.jp にメール頂くか、@oishi に mention 頂ければと思います。

ということで、久しぶりのイベント開催の御案内でした!

 


2016.01.10 (Sun)

少し前に無理してCMSを使わなくて良いんじゃないかというエントリを書きました。要旨は、

  1. 多くのWebサイトはCMS使わずに html+css+js で良いんじゃないでしょうか
  2. ウチでは「更新可能で且つ html 」を jekyll で実現してます
  3. 問い合わせフォームはまだ php の力を借りてます

こんな感じだったんですが、エントリに予想以上にはてブされて反響がありました。特に 1. に共感して貰える声を頂いたのに加えて、git とか jekyll とか普通は使えないよ…というツッコミも結構ありました。

確かにそうなんですよね。全部 html で良いじゃんって極論を支えるツールって、どっちかというと開発者向けで誰もが使えるものじゃありません。まぁでも、技術の世界の常で、難しいことは時を経れば簡単に使えるようになっていくものです。

 

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(photo by Quinn Dombrowski on flickr)

共感の声が多かったからというのもありますが、個人的に改めて、ここ数年の間にWebの世界は「動的」なCMSから「静的」な世界へ原点回帰していくだろうなぁと感じています。ツールの使いにくさは依然としてありますけどね。動的要素はホントに必要な所だけで良いじゃないかと。

同じ課題と理想の共通認識が広がり始めると次第に大きな動きとなるものです。何となく、「Webは複雑になり過ぎた」という認識が2013年あたりからザワザワ〜とだいぶ広がってきている気がするのです。昨年は国内に限らず海外含めて特に顕著だったかも。

そんな雰囲気とツール類の盛り上がりが面白いのと、自分もCMSに苦しめられた当事者でもあることから、今年はこのテーマ(静的サイトジェネレータ:SSG)も追求していこうと思ってます。

 

問い合わせフォームからphpをなくす

ということで、上記 3. の解決にむけてこの連休で実験を行いました。php 等を使わず、ウェブサーバには html / css / js しか置かないけど問い合わせフォームを実現するという実験。

既成品のASP型問い合わせフォームで逃げるという手もありましたが、自由に作れることを優先。AWS の各種サービスを繋ぎあわせて実現してみた次第です。

既にこちらの問い合わせフォームは php を使わないようにしました。html / css / js のみで、フォームの入力から保存、社用メールに届く…という挙動になってます。こんな感じ。

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以下のエントリなどを参考にしました。先人に感謝。

ザックリとした流れは、

  1. AWS Cognito Identity の Unauth な Role を使って AWS S3 に入力内容を保存
  2. AWS Lambda で S3 保存で発火する function を登録
  3. AWS SES で自社の問い合わせ窓口メールアドレスにメール

という感じで全部AWSにお任せしてます。こうすることで問い合わせフォームから php がいらなくなりました。今後、phpのバージョンやセキュリティ等々を気にする必要は全くありませんし、万が一別のサーバに引っ越す必要が出てきても html / css / js を移動するだけでよくなったと。

問い合わせフォームに限らず、他の html ページ部分もAWSに全部置くと恐らく月額1000円とか月額500円とかのレンタルサーバすらいらない勢いですね。最近はサーバレスとか言われてますが。多分、ウチのサイトの規模なら月額30円ぐらいにまでコストダウンできます。

…というところまでは良いのですが、結局これも冒頭の jekyll や git の話と同じなんですよね。やっぱり技術者じゃないとできない…。シンプルに繋げられるとは言えやっぱり開発経験者じゃないと厳しい感じ。ここが問題だなぁ。

Webページの世界の「動」から「静」への原点回帰には、難しいことを簡単にする、というブレークスルーがまだ必要な気がしますね。


2016.01.03 (Sun)

あけましておめでとう御座います。

昨年もまた多くの方に御支援・応援を頂きまして、無事に第10期を終える事が出来ました。改めて御礼申し上げます。第2期が半年間だけだったので、10年と言っても厳密には9年半なんですけども何はともあれ10年の節目でございます。

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年が明けた瞬間から第11期目がスタート。次の10年もまた色んな方のお役に立てるように、特に知見や経験/アイディアの御提供を積極的にしていきたいと思ってます。

例えば、先日のエントリで御紹介したような、もう半ば仲間のようにならせて貰って課題解決や新規事業に関わるような形式ですね。過去にも実績幾つかありますが、その強化。

御相談は大小関わらず幾つも頂いてて、やっぱり「課題」がそこには存在しているのだなぁと感じます。

御客様の環境や事情それぞれに応じて、こういう方向に進んでおいた方が良いですよ〜と広い視点で提案できる水先案内人というのか、コレをこう繋いであーした方が良いですよ〜と事のハンドリングをアレンジして差し上げれる人というのか。提案型/伴走型っていうんでしょうかね。

ここ数年OUTPUTが少ないので、しっかり形にもしていきます。ブログとかセミナーとか、電子書籍とか。

御客様毎の課題はシェアする訳にはいきませんが、例えば以前のエントリで書いた脱CMSのテーマとかですね。あのエントリは反響がかなり大きかったので、ウチはこんなふうにやってます〜みたいなノウハウを詳細全部出してみようかと。

他にも会社運営の工夫というか自分流のメソッド的なものも出せるでしょうかね。ウチは随分と変な制度や個性的な取り組みをやってきたぶん蓄積がありまして。昨年8月に電子書籍出します宣言をしたことも結局達成出来ていませんし、ここに帰結させようかなと考えてます。(「はじめに」と目次ぐらいは公開したい)

 

そんな訳で、知見や経験、アイディアやノウハウをどんどん出していく年にします。今年もどうぞよろしくお願い致します。

 


2015.12.21 (Mon)

ヴァル研究所様は、皆さんご存知の乗換案内ソフト「駅すぱあと」でとっても有名な会社様です。

路線検索のパイオニアでいらっしゃって、古くはMS-DOS版に始まり、Windows版、Mac版、今では iOS版 や Android版など、あらゆるプラットフォームで国内の乗換案内需要に応えて来られました。近年は Ruby 界隈や AWS 界隈、マッシュアップ界隈でも存在感を増しておられるので、比較的若めのエンジニアの方でもご存知の方は多いでしょう。

そんなヴァル研究所様と弊社とのお付き合いは、もう5年前になります。iOSアプリが盛り上がり始めた頃に、ある方の御紹介で当時役員の方とお会いしたのがきっかけ。それから5年の間にアプリ開発を4件、バージョンアップは数知れず、他にもオンサイトのUXセミナーなど、気がつけば通年で何かしらお仕事を頂いている関係になりました。

単発のアプリ開発でお付き合いが終わってしまう事はよくあるので、5年続いているのは弊社的にはとても稀有なケースです。で、この度タイトル通りなのですが、そのヴァル研究所様で顧問という肩書を頂いて密に関わらせて頂く事になりました。

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ででん!

名刺まで作って頂いてます。メールアドレスに加え、ヴァルさんの自社ビル内には僕専用の机…まで。あ、でも、よくある常駐とか派遣とか契約社員とかそういう訳ではありませんのであしからず。僕も自分の会社ありますしね。

多岐に渡ってヴァルさんの事業をお手伝いさせて頂くという関係性で、具体的には新規事業の推進、営業、開発、プロジェクトマネジメント、とかとか結構現場レベルで関与させて頂く感じになってます。

元々、ウチでは他社様の事業御支援をさせて頂く事が結構ありました。余り公にはしていませんが、有り難くもご指名頂ければさせて頂くという感じで。現場の開発チームの方に技術知見を提供したり、プリセールス的な事で同行したり、新規事業のお手伝いしたり、開発部門で面接官をしたりと、いわゆるコンサルとは違って経営/開発/営業/マネジメントが分かる人間として現場レベルに深く関わらせて貰うってのが特徴です。

年始には @t0shiya も入ってくれたし、来年以降はコレをもうちょっと強化してみようかなぁと思っていました。そこに、9月にヴァルさんの社長さん部長さんから打診を頂きまして。これはエキサイティングな事だ!と即決させて頂いた次第です。早速、10月から月2回に伺うようにしてまして、今後の事業計画や現状課題をお聞きしたり、現場の開発の方とお話したり、具体的に新規事業に関わらせて頂いたりと色々と始まってます。

 

その中の関連する一つがコチラですね。

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SORACOM Air が発表された時、3GPI という3G通信+GPSモジュール搭載基盤を組み合わせたら簡易バスロケができるし、アプリも作るとバス会社様も利用者もhappyになる事は丸の内シャトルバスの件で既に実証済みだし、経路検索にも活かすとヴァルさんの付加価値が更に上るんじゃないかなと、サクッとクライントとサーバを試作して持ち込んだりしてました。Python綺麗だなぁとか言いながら。

本日のSORACOMさんのプレスにもヴァルさんのお名前が出ていますが、これが今お手伝いさせて頂いていることの一つです。

 

フィードテイラーとしてIoTをやるつもりはありません。いわゆるITの新技術ってアプリと一緒で、既存事業の価値を増幅させる為、価値提供効率を上げる為、に使うべきだと思うんですよね。ITを使う事が目的になっちゃいかんなと。何の課題解決をするのかが分からず取り敢えずネットに繋げりゃ良いって感じの、今の猫も杓子もIoTって気運は若干残念なんですが、ヴァルさんの場合はちょっと違う。

乗換案内における課題があってその解決で更なる価値向上が見込まれる、その解決手段としてタマタマIoTと呼ばれてる分野があったという構図。公共交通機関との接し方を変える可能性すらあると思ってまして、そこがまた面白いんですよね。技術的な意味でもビジネス的な意味でも、これからメチャクチャ楽しくなっていく分野じゃないかなぁ。

あと、乗換案内アプリ以外にも、社内の精算業務支援サービスとか、経路検索ASPやAPIなど、バスや列車が関わる部分では多数ソリューションお持ちですので、この分野で課題をお持ちの方は是非お声がけ下さい。ご説明させて頂いたり、各種調整させて頂きます。どんな会社でもほぼ確実に社員通勤費を削減できる素晴らしいツールもお持ちなのですべての会社様に興味お持ち頂けるかと思います。

 

ということで、顧問になりましたというお話でした。他にも似たようなお話がありまして、来年は肩書を複数持ってるような気がします :-)

 


2015.12.12 (Sat)

過去のブログエントリを掘り起こすと、身体づくりのトレーニングを始めたのは2012年ですから3年強になりますね。そこからずっと定期的なトレーニングをしています。

ジム通いよりもっと合理的にからだ作りをしたいという事で、いわゆる専属トレーナー2人に見て頂いてて月6回程度トレーニング。更に整骨院の先生に毎週身体のメンテもして貰っていて、もはや半分アスリート状態ですね(笑

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(on flickr by Micheal Foley / CC BY-SA 2.0)

実は、丁度一年前にニース・カンヌのフルマラソンを完走してから、フルの次はトライアスロンだろうとありがち且つ安直な(?)発想で、新たな挑戦をはじめています。

トライアスロンにも色々あって、よくあるのはオリンピックディスタンスというやつで、スイム1.5km/バイク40km/ラン10kmという規格なんですが、まずは大きな目標としてここを目指そうかなと。もっと先を見ると、一番上には有名なアイアンマンレースという、スイム3.8km/バイク180km/ラン42.195kmってもはや何を考えてるのか分からない世界があったりするんですが、やるからにはそこまで是非と思うものの短期目標としては掲げにくい。

そんな訳で今はオリンピックディスタンスに挑戦すべく頑張ってます。その為の基礎体力づくりと、一番難易度高いスイムの練習の為に2人のトレーナーさんに見て貰ってるという次第。

ラン10kmはともかく、大きなハードルはスイム。25mをゼーハー言いながら何とか泳ぐのが精一杯だった年始からレッスン開始。トレーナーさんに隔週で教わりながら、つい先日1.5kmを立ち止まらず泳ぎ切るところまで辿りつきました。25mプールで30往復だけど。海はそんなに甘く無い筈ですが数字上は一応目標到達。あとはバイク。

とまぁ今はそんな状態です。

身体は正直だなぁと練習とともに自己成長を実感するのが楽しいのと、いつまでも健康体でいて死ぬまで仕事をしていたいという思いで続けているトレーニングですが、常に目標を置いて先に進むって事を繰り返していたらこんな所まで来ちゃいました。1,2km走るのも足が痛くて精一杯だった人間が30代半ばで始めても3年でこうなりますから、人間の体は侮れませんね。

来年はビジネス面でも新しい事を始めようと思ってまして、プライベートと併せて両面で引き続き挑戦し続けていきたいと思います。


2015.11.05 (Thu)

30代とはお別れ、ついに40代に突入致しました!毎朝AM3:30に起きてAM4:00に朝ごはんなのですが、今朝は奥さんからサプライズがありました。

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奥さんの特製パンが食卓に!

まさかのパン文字にビックリした次第でして、時間も早いというのに「すげー」「すげー」を連呼してしまいました。40代突入の誕生日を奥さん手作りのパンで形どられた文字で祝って貰うのは、日本広しと言えども相当レアケースではないでしょうか。

よくよく聞いてみると、1ヶ月以上前から僕が出張でいない時とか、仕事に出てる土日とか(ほとんどだけどw)に練習を重ねてくれていたようです。いぁー、マジで凄すぎる。普段から僕のワガママに相当付き合って貰っているにも関わらず…なので、そういうことを色々考えると本当に嬉しい事です。いつもありがとう。

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他にもプレゼントや手紙を貰っちゃいました :-)

 

という訳で40歳ですね。

昔から老けて見られるほうだったので、ようやく見た目相応の年に近づいて来たような感じです。38から39になるのも、39から40になるのも生物学的には大差ないのですが、実は会社が第10期を終える年でもあってですね、区切り感というかそういうのが結構あるんです。31歳になる年(2006年)に創業した直後に決算期を少しいじったせいなのですが、公私で10年の切れ目が揃ってると。

新たな10年、色んな意味で気持ちをリセットして新しい事も始めたいなと思っています。…と言いながら既に仕事でもプライベートでも新しい事は始めていまして、また機会見つけて書いてみようかなと思ってます。

 

夫婦でお互いの誕生日には、ちょっと素敵なところでお食事、プチ旅行の2つをするようにしてまして、今回は市内で食事する予定。

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昨年はこんな感じだった

仕事の都合上ズレこんじゃいますが、12月にはプチ旅行でお伊勢さんに行ってこようと思ってます。

公私共に色々とまだまだ頑張ります。今後とも宜しくお願い致します。


2015.10.18 (Sun)

僕はいわゆるCMSが余り好きではありません。随分前に子会社のSYNCNEL事業のオフィシャルサイト(あるWeb屋がWordpressで制作)で苦い経験をしてからは特に。このブログもWordpressなので余り大きな声で言えたもんじゃないですけど(笑) でも、ホントはもうWordpressやめたい。ってかCMSにそもそも疑問を持ってます。

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CMSの「おおげさ」感

サーバにシステム入れちゃうと、plug-inのupdateとか、CMS本体のupdateとか気になるし、ってか相性とかもあって出来なかったりもするし、そもそもシステムの為に必要なphp等の言語やDBやミドルウェアのupdateも気になって、脆弱性気になるけど…と余計な心配をしなくちゃいけません。

運用面でも、サイト全体の世代管理もしにくいし、ビジネス理由で別サーバに移転しようと思っても大変、htmlの構成を読み解こうとしてもテーマやらウィジットやらに分断化されてて見通し悪いし、結局、デザイン要素を変えようと思うと制作会社に有償依頼、メンテの他事業者への引き継ぎもやりにくい。

とかとか、まぁデメリットがビックリする程多いんです。メリットを上回ってしまってない?ぐらいに。一部Wordpressに限定されるデメリットですが、ザックリCMS全般的に言えることかなぁ。商用・ビジネス用途で考えると色々と辛いのです。

What’s New とかプレスリリースとか、たかだかそれだけの事を実現する為におおごと過ぎるんですよね。

御客様の手で更新がしたい=CMS導入

っていう発想からそろそろ脱却した作り方が出来ないものかなぁともう随分と考え続けてます。(考えた結果やっているウチの取り組みは後述)

やっぱり誰がどう考えても、「サーバにあるのは html ファイル」ってのが最強に心配事や面倒が少ない訳ですよ、これに勝るものはない。MovableTypeなら良いじゃないかって話ではなく、そもそもシステムがサーバにあるから心配が増える。

なのに「御客様の更新」というキーワードだけで、根こそぎサーバサイドに大掛かりなシステムを構築して、そのシステムの制約の中にハマるように html を分解して心配事のるつぼに放り込んでいく…ってのがCMSの実態です。

これ、今の時代においても、ホントに正しいアプローチなんでしょうか。

ちょいと身近な人達の間で少し話題になってるんですが、@ku-sukeさんのWeb屋がWordpressで消耗しないCMSを考えてみたというエントリにもっとシンプルなCMSをっていう話も書かれてました。

無茶言うなとか何考えてるとかってnegativeなはてブやtweetが多い事にビックしましたが、実際御客様の要件としてある訳です。自治体とか特にそうですね。ちょっとしたサイトに何でWordpressやねんって民間企業や個人事業主の方も多い。そしてそういうサイトを請け負ってるデザイナーさんも同じことを言ってるんですよね。現場に耳を傾ければ明らかにCMSに対する問題提起の声が色んな所で上がってる、それが昨今の動向じゃないでしょうかね。

僕はどっちかっていうとi文庫の人が書いてるアプローチのall静的生成派。そもそもCMSいらんのでは?と思ってます。

 

pandoc と Jekyll

で、ウチでやってることの御紹介ですが、子会社のSYNCNELのオフィシャルページです。

そもそもはWordpressで作られた(政治的理由で初期バージョンは口出しできなかった)ページを引き取った時に上述のWordpressのデメリットに遭遇したので、絶対にCMSは使うまいと決めてリニューアルをしたんですね。今年の4月ですけど。

ブログ機能付きですが静的生成したhtmlで構成されてます。サーバに置くのは基本的にhtmlファイルのみ。(お問い合わせページ除く)

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よくあるコーポレートサイトなんですが、DBも基本無しの生 html+css 。問合せページを除いてphp使ってません。DBはそもそも入れてません。ブログ部分は文章をテキストファイルにして変換、html出力。jekyll というツールを使ってます。

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んで、こちらはマニュアルサイト。これもサーバに設置しているのは html+css だけ。pandoc というプログラムを使ってテキストファイルをhtml+css生成してます。

全て html でローカル環境に生成されるので、手元でサクサクとプレビューできるので楽です。CMSで「プレビュー」をクリックして別タブで当該ページのプレビュー表示を待って確認、編集とプレビューをブラウザ上で行ったり来たりするという煩わしさもありません。

html化して、手元のブラウザで確認してokなら、gitにpush、自動的に公開用サーバにコピー(scp)していてアップロード作業も省略してます。gitなのでサイトの世代管理も同時に実施。

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(クリックすると拡大)

deployを別途専用コマンドとか作れば、「更新したらこうなる状態を上司が確認してから反映」というワークフロー的なことも実現できます。ウチは規模が小さいのでやってませんが。

別サーバへの引越もとっても楽ですね。システムを構築する必要ありませんから。実際サーバの引越を一度やってますが、htmlだけですから html をコピーするサーバアドレスを変えるだけ。同じ理由で負荷増の時の負荷分散も楽です。サーバを複数にしてコピー先を増やし、ロードバランス設定するだけです。

ただ問い合わせフォームだけはphp。これも廃止出来ると完全に静的ファイルで構成されるサイトとなるので理想形ですね。諸般の理由で今回は php を問合せページだけで使っちゃってますが。ぶっちゃけ、これもフォーム作成サービスとかなんぼでもあるのでそれに置き換えれば排除は容易。

アンケートも他のシステムがあるし、解析はGoogle Analyticsで良い。SEOだって別にCMSの専売特許じゃないので、ローカル生成時にやってます。結構ザックリなので作りこみの余地はありますが。

こんな感じです。月に数度の更新程度のサイトなら、実際phpもrubyもpythonもいらないし、DBもいらず実現可能です。テキストエディタ開いて更新したい文章書いてポチってするだけで更新完了。システムに関する心配は何もありません。

実際のところ、この程度の運用で済ませたいサイトって結構多いんじゃないかなーと思うんです。

 

ユーザの立場でいわゆるWordpressサイトと向き合う立場に置かれたのでよく分かりますが、御客様が欲しいのはCMSじゃないです。更新が出来るサイト、そしてそれに付随する機能が欲しいってのがそもそもの要件の筈です。

果たして本当に更新できるシステム=CMSの導入という一択なのか。この2015年でも?

まぁ kekyll だの pandocだのMarkdownだのは開発の知識あってこそ出来る事なので、ご紹介したウチの方法が万人受けしないのは明白だし、実際に操作される御客様のことを考えるとなかなか難しい問題ではあるねすが、ウチは静的サイト化した結果、超絶楽に運用ができて誰も不幸にならず皆happyで清々しいのは確かです、正直。

CMSが生まれてからもう10年以上。そろそろ転換期だと思うんですよね。実体験をもってそう感じる昨今です。


2015.10.16 (Fri)

「そら案内」をはじめとする弊社の天気予報関連アプリを御利用頂いていた皆様に大切なお知らせがございます。

タイトルの通りなのですが、開発を担当していた@itok_twitが新たに設立した株式会社そらかぜに天気予報アプリ事業を全て無償で譲渡致しました。プレスリリースに詳細を記載しておりますので宜しければこちらをご覧下さいませ。

「そら案内」「そらレーダー」はApple社のAppStore仕様により、改めてそらかぜさんから同名の新アプリがリリースされる予定となっています。課金情報については移行できる仕組みが搭載されることになっており、新アプリで再課金になるようなことは御座いませんのでご安心下さい。

リリースはまだもう少し先のようですが、新アプリを追加でインストール頂くと、これまでのユーザ体験のまま御利用を継続頂けるような流れになる筈です。そらかぜさんから正式にアナウンスがいずれある筈ですので、少々ご面倒をお掛け致しますが、何卒ご了承下さいませ。

尚、商標も移管しますので、今後「そら案内」は弊社フィードテイラーのブランドではなくなりますが、「そら案内」は良いアプリですので現ユーザの皆様におかれましてはこれまでと変わらず御利用頂ければと思います。僕も一ユーザとして使い続ける予定です。

 


2015.10.13 (Tue)

先日のカンブリア宮殿は(株)ファンデリーさんでした。管理栄養士さんが作る弁当を販売しながら健康面を御客様一人ひとりにアドバイスするというビジネスをされてます。弁当を売る事がメインではなく国家資格である管理栄養士の知識やノウハウを継続的に売るというのが肝ですね。

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カンブリア宮殿で好きなのは、多くの回でその会社のビジネスがどのように誕生したかをちゃんと紹介してくれるところ。そのエピソードに商売のエッセンスが含まれているので見るたびに気づきを得られます。共通しているのは御客様の声にちゃんと耳を傾けてる、あるいは気付けているって事なんですよね。

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ファンデリーの阿部社長は若くして独立した後、宅配の野菜販売をされていたのだそうです。そこに天の声ならぬお客様の声が耳に入ります。訪問先の御客様に「糖尿病なのでなかなか料理が難しい。気軽に食べれる弁当があれば良いのに」と言われたのだとか。そこで管理栄養士さんの知識を裏付けに健康指向な弁当とアドバイスを提供するビジネスを始められたと。それが mealtime

制限された食事を提供する必要のある病院へと商圏は拡大し、今は健康的なダイエット目的の弁当という切り口でF1層の課題解決をしようとしておられるそうです。試食会で女性から厳しいコメントを受けているシーンは印象的でした。

 

ビジネスもアジャイル

改めて思いますが、世の中の問題の所在とそれをどう解決して欲しいのか…という問の答えはやっぱり御客様が持っているんですよね。明確に◯◯が欲しいと言葉にしたり明文化してくれるかはケースバイケースですが、B2BだろうがB2Cだろうが御客様の気持ちに寄り添った者のみがお金を継続的に得られるのは間違いありません。

弊社も子会社で SYNCNEL というクラウドサービスを提供させて頂いていますが、誕生から今までの歴史を紐解けば

  • MacからiPadにPDFをUSB以外で手軽に転送したいと思った
  • FastBoardというアプリを作った
  • ある大学の先生に呼ばれて「数十台で同じことやれたら良いのに」と言われた
  • これはクラウド型で実現すべきと判断して開発体制を整えて作った
  • 2011年にSYNCNELをリリースした
  • 大企業様から「柔軟にセキュリティルールを変えれたら良いのに」と言われた
  • 実装した
  • 上場企業様に次々と使って頂けるようになった

という経緯でして、当たり前ですが常にお客様に育てて頂いてきた歴史があります。ファンデリーさんのような例を見ると、間違ってなかったよなぁと思ったりします。

今どきのアプリ開発に似ていると思いますが、ビジネスを始める前から完成形を見通しきるなんてそもそも不可能です。VCがよくいう事業計画書が個人的に余り好きでないのはそういう理由からですが。掲げるものの方向性が大きく違わない程度にザックリ決めて始めてみる。そしてフィードバックを取り込むことを短い周期で繰り返していく、まさにアジャイル的なビジネスビルディングが必要なんだと思います。

 

ビジネスの先に潜む罠

とはいえお客様に言われるがままって訳じゃなくて、問題や課題の根源を探り出し如何に解決するかは経営者や会社のセンスまた技術の見せ所なんでしょうけどね。そこがオリジナリティなんでしょう。えてしてビジネスって経営者や企業が生み出してると思いがちですが、実のところ生み出してるのはやっぱり御客様ですね。やっぱり傲慢になっちゃいけない。

だから、自分は欲しくないからやらないとか、最もらしい理屈をこねて御客様の声に「できない」「やらない」「めんどくさい」で反応するとか、そんな姿勢が組織内で跋扈するようになるとビジネスの将来はおろか会社の将来さえも危うくなっちゃうのでしょう。当然ですね、ビジネスは御客様の声が作り出して維持させてくれる訳なので。

で、またまたカンブリア宮殿ですが、1年前に森下仁丹の社長さんがゲストたった回は、まさにそんな時の対応の仕方を紹介してました。

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価値の源泉を他業界に応用する事で活路を得たという positive な例でしたけども。とても参考になるのでビジネスオンデマンドでの視聴お勧めです。僕はそういう状況ありませんけども、そんな状況におかれたなら一度会社をリセットする道を躊躇なく選ぶだろうなぁ。

 

何かまた長文になりました。経営者出演系のTV番組はホント勉強になりますね。

モノで世に問う→微調整する、その繰り返しをどれだけ早く回して継続できるか、ですね。御客様の声には耳を傾け続け寄り添い続けたいものだなぁと改めて思う昨今です。次に新しく起こすビジネスがあれば、そこんとこを強く意識し、決して忘れないようにしていきたいですね。


2015.09.21 (Mon)

社長10年目で毎分毎秒仕事のことばっか考えてます。ちょっと大げさですが。

昔、大石さんってテレビ見ないんでしょうね、なんて言われたことがありまして。実のところ全然そんなこと無くて全くの逆。メチャクチャTV見てます。人一倍見てるかもです。

ということで、だいぶ偏ってるんですが僕が見てるTV番組を列挙してみようかなと思いました。12個です、ほぼ見てるものの全部。バラエティとかスポーツ/エンタメとかは皆無、経済とか経営のジャンルしか見ていません。自分らしいというか何というか…^^;

 

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ワールドビジネスサテライト(WBS)

王道ですね。毎晩録画して翌日朝に奥さんと食事や出社準備しながら見てます。出張の時はどうしても抜けてしまうのですが基本的に毎日。新聞でいうところの社会面とかエンタメ・スポーツ面がごっそり落としてくれていて、ビジネスに絡む時事情報に徹しているのが好き。重要な情報源の一つ。

 

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日経プラス10

他の番組と被らない限りはこれも毎晩録画している番組。BSです。WBSでメインキャスターを務めていた小谷さんが辞めてこの番組に移られたということで見始めました。経営者や業界人など多彩なゲストが特徴。視点が勉強になるので見てます。キャスターの山川さんのコメントも好き。

 

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プロフェッショナル仕事の流儀

人を「仕事」という切り口でフォーカスを当てたドキュメンタリー。仕事って、本質は技術や知識ではなくて、その「人」の思考や情熱なんだなぁってことを毎回の登場人物から気付かされます。絶対に妥協しない、常に御客様を見てる、という姿勢の背景にある苦楽や生き様には感銘を受けます。自分の言動を見つめなおす機会にしています。

 

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カンブリア宮殿

言わずと知れた…ですね。基本、1人の経営者に焦点をあて、龍さんと小池さんが経営哲学を聞き出すスタイル。出てこられる経営者が皆さん大変な苦労をされていて、どう立ち向かったのか、何が事業を育てたのかのエッセンスを御本人の言葉で聞けます。経営者として、やっぱ色んな経営者の考えを知るのは参考になりますね。

 

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ルソンの壺

月に1回。昔は週に1回でした。関西圏の変わった会社や面白い会社を紹介する番組。実は弊社もNHKから本番組に出演依頼と取材を頂いたことがありますが、何やかんやとあり形にはなりませんでした。まさか自分が好きで見ている番組からオファーが来るとは思いもしなかったのでエラく興奮したのを覚えてます。…が、そういう時期ではなかったんでしょうね。

 

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情熱大陸

これも言わずと知れた…ですね。人間密着型のドキュメンタリー。密着度がハンパ無いので、その人の素が出てる度合いがかなり高い番組かと。芸能人やプロスポーツ選手が多いのが個人的には今ひとつで、経営者やビジネス寄りな人をもっと取り上げて欲しいなぁと思いながら時々見てます。

 

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夢織人

キラリと輝く only one な技術や製品を持ってる小企業や零細企業を紹介する番組。アーティストが取材に言って、取材を踏まえて応援作品を作るという変わった構成です。規模は小さいけど元気な会社って、その会社を象徴する、尖りまくってるコダワリや何かが必ずあるもんです。それを持つことと洗練することが本当に重要であることを毎回気付かされます。

 

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がっちりマンデー

経済バラエティー番組って感じですかね。会社や人、商品やビジネス、経済を動かしている色んなモノを紹介する比較的ゆる〜い番組です。笑いながら楽しく見れるので好き。

 

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報道ライブ21「現代ビジネス講座 世界を知る力」

経済観点から世界を語る切り口が好きで、僕は寺島実郎さんの講演を毎年聞きに行ってます。毎回貰える資料集も目的だったりするのですが。で、その寺島氏が硬い硬い経済番組を始めたってのがこの番組。インタビュー形式ながら氏がずっと喋ってるという構図は妙に可笑しいんですが、国際情勢を経済的視点で俯瞰する一材料として良いと思います。

 

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池上彰関係

池上彰が好きで彼が出ている番組は大半見てます。池上彰のニュースそうだったのか!!池上彰の経済教室未来世紀ジパング〜沸騰現場の経済学〜池上彰の世界を変えた本とかとか。政治・経済・国際・文化・社会とまぁそれだけよく知ってますねと感嘆しながら勉強させて貰ってます。

 

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夢の扉+

夢を追いかけ続ける人や会社にスポットライトを当てたドキュメンタリー。他の番組と違って、医療とか環境とかサイエンス・テクノロジーよりなテーマが多いのが特徴です。主人公を応援する人からのメッセージ動画を主人公に見せて、視聴者もろとも泣かせようって構成が特徴。教え子からのメッセージとか。夢を持つ人に人は惹かれるのだなぁと毎回感じます。

 

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男子ごはん

全然ジャンル違いますが(笑) 奥さんが見てたのをキッカケに、今は僕のほうが好きで毎週見てます。見るようになって料理が趣味になりました。月に1度ぐらいしか出来てませんけども。時々メチャクチャ手間のかかる料理を短尺におさめてしまってるのに騙されて(笑)、自分でやってみたら一品作るのに2時間かかったってなことがあります。

 

と、ザザッと列挙してみました。ドラマやバラエティやスポーツは一切見ないので、こうして見るとホントに偏ってますねぇ。思いつく限り列挙したのは自分でも初めてでしたが、相当な時間をテレビに費やしてるってのがよく分かります。仕事しろよ(笑)

時間は普段から無い無いと言ってながらこれだけ見れてるのは、ながら視聴をしているのと、倍速再生があってこそですね。リアルタイムに見るということは絶対にやりません。必ず録画して、全てを倍速で再生します。この方法が一番合理的なんですよね。個人的には3倍速とか4倍速のプレイヤーが出てきて欲しいものだと常々思ってますが、なかなか出てきてくれません。高くても買いますのでメーカさん是非にお願いします :-)

TVを批判する向きは結構あるんですが、特定の切り口で構成された映像作品から得る情報密度ってやっぱり高いと思うんですよね。書籍や雑誌と一緒でしょうか。ネットでの情報収集って断片化された情報を自分で構成し直す必要があるのが結構面倒で。テレビは恣意的な編集が入っているってのはあるんですが、全てを真に受けなければ良いんでないかなと。媒体の使いようというのでしょうか。僕はTV大好きです。できれば有料にして貰って広告宣伝をなくして欲しいです。

ということで見てるTV番組の御紹介をしてみました。どれもお勧めですので皆様も是非 :-)