2010.12.03 (Fri)

「そら案内」はiPhoneを購入された方に必ずインストールを勧めるアプリの一つです。まず天気は大半の人にとって興味有るコンテンツですし、iPhoneを持つ便利さを体感するにも良いですし、アプリとして使い易いってのもあります。だからまず入れると良いですよと。

そんな「そら案内」、ご存じの方もいらっしゃると思うのですが実は弊社エンジニアである itok が個人ブランドで開発・運営しているものなのですね。

それをこの度、

- 新たに弊社ブランドで開発し直します

- アプリ内で使用する天気情報の提供を受けるべく日本気象協会様と業務提携します

という2点が今回のお知らせです。本件については弊社を含め関係三者からそれぞれ発表が行われています。日本気象協会様の最新トピックスページはこちら。弊社のプレスはこちら。そしてitokのブログエントリはこちらです。

もっと良いものを作りたい」ってエンジニア自らが考えるモノが、仕事としてフルタイムの時間を使って開発されると何が起こるか。情熱や思いと環境が巧く掛け合わされる時にこそ最高のプロダクトが出来上がる…と常々思っている僕は迷うことなくGOサインを出しました。

是非やりましょうと。最高の「そら案内」を見てみたいと。

幸いにして、日本気象協会様との御縁もありまして、業務提携により天気情報を提供して頂くことにもなりました。既に何度かお打合せをさせて頂いていますが、天気の情報は広さも深さも尋常ではなく、話をお聞きする度に「あれも出来るのでは」「これも出来たら面白い」「それは画期的かも」と想像が膨らんでワクワクしてきます。

今後、両社で協力して開発を推し進め、年度内を目処にリリースさせて頂く予定です。新生「そら案内」に御期待下さい。


2010.12.02 (Thu)

弊社はご存じの通り関西/大阪では少し珍しく(?)iPhone/iPadアプリの開発に特化してまして、その尖り方が幸いしてか2008年の事業参入以来アプリ開発のお問い合せは絶えず頂いている状態です。

…が、2009年に入って、春にiPadが登場し、夏にiPhone4が出てきてからというもの、お問い合せ内容の傾向が明らかに変わってきています。

企業内や教育機関内でのみ使うアプリを作りたい

という要件が非常に多いのです。2年間、主にB2Cなアプリ開発をお仕事としてお請けさせて頂いて来た我々的に、今年に入ってからの激変ぶりにただただ驚いています。例えば

  • 専用の営業支援アプリを開発したいがどうしたらいいのか?
  • QRコードリーダをiPhoneアプリで実現したい
    でも業務用なのでAppStoreには公開したくないのだがどうしたらいいのか
  • 大量の自社製品カタログを電子カタログとしてiPadでセキュアに持ち歩きたいが何か良い方法はないか
  • 社内教育用に画像/動画/PDF等をiPadへ安全に一斉配信したいが良い方法はないか
  • 営業マン全員にiPhoneやiPadを持たせたいが、初期設定を楽にしたり使用制限したりできないか

 

というような話ですね。実際に導入を考えておられる企業様や大学様から直接お話を頂戴する事も多いですし、そのようなクライアント様を持たれるSIerさんやコンサル会社様などの関係会社様から「ウチのクライアントに提案したいものがある」的に御相談を頂いたりもします。

ドキュメントやコンテンツ閲覧の利便性からiPadがビジネス/教育用途に凄く向いていること、そしてiPhone4でEnterprise向けの仕組みがかなり強化された事が良い影響を与えているのだと思います。

「新しいしiPhone/iPadだぜ」ではなく、考えに考えて「ベスト解はiPhone/iPadじゃん」という話が多くて、新しいデバイスにありがちな無理から感がなく必然としての御相談であるのが特徴です。

でも情報が本当に少ない。

その結果、Appleさんやソフトバンク関係会社様にエンドのお客様から問い合わせが入って、質問の内容がそのまま弊社に伝言されて間接的にお応えするってなシーンも多かったりします。営業に同行させて頂くこともあります。

とにかく沢山の方が企業向け・教育機関向けの導入について疑問をお持ちである事を日増しに強く感じている次第でして、それならばと、セミナーを開催して一度に多くの方と情報を共有できたら良いんじゃないのかと思い至りました。そこで、いつもお世話になっているAppleStore心斎橋様にまたまた無理をお願い致しまして同店2階シアターをお借りする事になったのです。

 

いやはや、前置き長過ぎですね(笑) 要点は「セミナー開きます」という事なのですw。以下、その詳細。

【題目】 企業・教育機関向けiPhone/iPad活用セミナー
【日時】 12/6(月) 19:00〜20:30
【場所】 AppleStore心斎橋2階シアター
【地図】 http://www.apple.com/jp/retail/shinsaibashi/map/
【内容】
1. iOS Developer Enterprise Program とは。出来ること、出来ないこと
2. iPhone/iPadの企業内/教育機関内配布に最適「構成プロファイル」とはなにか
3. 弊社開発中のドキュメント配布ソリューションのご紹介
【URL】 http://www.apple.com/jp/retail/shinsaibashi/ の12/6(月)欄
【申込】 特に必要はなく無償です。当日上記会場にお越し下さい。

ちなみに、こんなアプリ使うとビジネスでiPhone/iPad便利ですよー的な話は全く行いません。

そちらの”活用”ではなく、あくまで企業や教育機関において数十台、数百台、はたまた千台以上の規模で導入する為に必要な(知っておいた方が良い)情報をお伝えします。サードベンダーからこの手の話がされるのは結構珍しいかも知れません。

もちろん弊社商品/サービスのアピールもさせて頂く訳ですが、そこがポイントではなく、あくまで企業様や 教育機関様でのiOSデバイス導入にまつわる基礎知識の共有を目指しています。

企業経営者様や情報システム部ご担当者の方、あるいは教育機関の関係者の方や、そのようなB2B/B2Eの業界で色んなご支援・御提案をされるのをお仕事にされている企業の関係者様に是非お越し頂きたいと思っております。ご検討頂けましたら幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。


2010.11.16 (Tue)

久しぶりのアップデートですね。(FastBoardについてはこちらをご覧下さい) 今回もっとも大きなポイントは

iPad間でWiFi経由のファイル転送が出来るようになった

ことです。FastBoardは「MacOSXからiPadにファイルを転送する煩わしさを極限まで無くす」ことをミッションとしていた訳ですが、いざその便利さを体験してみると更にもっと贅沢な事を考えるようになってきたのですね。iPadからiPadに簡単にファイル転送できないかと。

fastboard_20100809

それを実現したのが今回の ver1.2。iPadからiPadでまさに「電子的に資料を配付する」という事が可能になりました。簡単な雰囲気を掴んで貰うべく用意した動画が以下です。

転送するファイルを選択後、転送デバイスを選んでokするだけ。

動画では転送する雰囲気を掴んで貰うべく画像にしていますが、基本的にFastBoardで扱える全てのファイル(PDFやテキスト、動画、音声、MSOfficeファイル、URL等々)を転送可能です。1:1はもちろんのこと上の動画のように複数台であっても同じWiFi環境下であれば同時配信が可能です(弊社内では6台のiPadに配信できた実績あり)。

 

FastBoardはお仕事の現場で使われていたり、某社様にiPadの提案時にお使い頂いたりしていて少しエンタープライズ寄りなツールだったりするのですが、今回の機能は特に企業用途色の強い機能になっております。(普通、個人の方がiPadを複数台持ち寄って何かするって余りないですもんね^^;)

特にiPadを企業内でまとめて導入されていて、且つデスクトップ端末としてMacOSXをお使いのシーンでは御活用頂けると思います。ちなみに、弊社内で会議を行う時は既に資料配付インフラとして成り立ってます。会議用の資料はiPad間で配布しあう。エコですね。

ただ残念ながら、Winが原則禁止の弊社らしく、iPadとFastBoardの2つが揃ってもメインのデスクトップ環境がWinの方にはこの体験を一切して頂けません。そもそもWinのデスクトップからiPadに転送する事ができませんので…。最近お問い合せが非常に多いのですが、理想はやっぱりこう。

fastboard_20100809

MacからだけではなくWinからもiPadに転送出来ること、そしてiPad間での転送がWin前提なオフィス空間でも使って頂ける状態。今、win環境でも使って頂けるよう Win → iPad の転送が可能な FastBoard for Win の開発を進めておりまして、目処が立ちましたら御案内させて頂きますので今暫くお待ち頂けましたらと思います。(それに先だってFastBoard次期バージョンではiTunesを経由したファイルの転送にも対応予定)

 

という訳で、iPad間でWiFi経由のファイル転送を実現する機能追加のお知らせでした。MacとiPadを併用されている方は是非FastBoardの御利用をご検討下さいませ。


2010.09.27 (Mon)

これまで何度か iPhone や Android に絡んだイベントに企画側で関わらせて頂いてきた流れで、今度は10月9日(土)に

iPhone & Android スマートフォン&タブレットが変えるビジネスシーン

というタイトルの半日イベントが開催される事になりました。主催はお馴染みメビック扇町と、中小企業支援組織 独立行政法人 中小企業基盤整備機構さん。協力にはソフトバンクテレコム様です。

開催場所は大阪は堺筋本町にある大阪産業創造館の4階イベントホール。今回は250名ぐらい入る一番大きな部屋なので比較的規模のある催し物になると思います(諸般の事情でリンク先写真のようなひな壇形式にはならない模様)。内容はタイトル通りに iPhone や Android。もちろん iPad も含む感じで。詳しい内容は(まだ未定の箇所もありますが)こちらのURLからご覧頂けます。

 

MacやiPhoneといえば知らない人はいないテクノロジーライター大谷さんの基調講演を皮切りに、iPhone/iPad/Anrdoid端末が実際に活用されているビジネス事例が紹介されます。ここまでで2時間強。

その後、会場を5つに分けて分科会として個別テーマで1時間強の企画が続きます。Androidの開発講座やTips、ライブコーディング、そしてスマートフォンのアプリ紹介などなど。

初心者向けAndroid開発講座 [5F 研修室A]
赤井 忠昭氏 日本アンドロイドの会 関西支部

Android開発TIPS紹介 [5F 研修室D]
日高 未紗子氏 日本コムシンク(株)

Androidライブコーディング [5F PC実習室]
有山 圭二氏 (有)シーリス

Androidビジネスについて [6F 会議室B]
杉本 礼彦氏 (株)ブリリアントサービス

iPhone/iPad アプリ/事例紹介 [6F 会議室E]
(有)渚技研 浅田康之 氏 : i文庫HDについて
(株)タンデムシステムズ 橋本 雄 氏 : Androidアプリ PoGoApp について
(株)フィードテイラー 大石 裕一 氏 : FastBoard など企業向けアプリについて
(株)ズームデザイン 葛本 尊広 氏 : 企画デザイン会社によるiOSアプリについて

こんな感じで、主に関西圏でご活躍の方々にプレゼンを頂戴致します。僕も15分程度の時間枠を貰っていますので、以前リリースした FastBoard の話をさせて頂こうかなと今のところ考えております。(あと恐れ多くも会議室Eにて司会進行を担当させて頂きます)

分科会の後は、部屋を戻して大ホールにて90分程の交流会で終了です。

夕方15:30から夜の21:00までまさに天こ盛りのイベントとなっております。iPhoneアプリ開発者、Androidアプリ開発者をはじめIT業界はもちろんのこと、iPhone/iPad/Androidに興味がある企業の方や教育機関の方、業種を問わず経営者の方々など、大阪産業創造館でのイベントという事もあって多種多様な方が集まられるのではないかと思います。

 

ユーザにとってのコンピュータが今後スマートフォンやタブレット型に変化していく事は誰の目にも明らかですので、今一度未来のコンピューティングを俯瞰して、そんな未来を先取りしかけている具体事例に触れる事のできる意味ある機会になるんじゃないかなと思います。

また、交流会はプチiPhoneアプリ関係者オフ会、Androidアプリ関係者オフ会の様相を呈する部分もある筈で、開発者どうしのまた楽しい話も出来るのではないかと思っています。皆様と会場でお会い出来ましたら幸いです。宜しくお願い致します!


2010.09.27 (Mon)

crime osaka (crime_osaka) on Twitter

弊社が運営する防犯マップ大阪の犯罪情報を Twitter につぶやく 防犯マップ大阪 for Twitter を開始致しました。アカウントは @crime_osaka です。Twitterを日々の情報収集にお使いの方、特に大阪府下にお住まい又はお勤めの方は是非フォローしてみて頂ければと思います。

大阪府下でほぼ毎日数件、多い日で10件以上起こっている犯罪の日時や概要が定期的につぶやかれます。元々古くから運営している防犯マップ大阪上で同じような内容を html ページとして見る事が出来るのですが、これをほぼリアルタイムにTwitter上のタイムラインで見る事が出来るようになりました。

Twitter / crime osaka: [9/24 22:24 543975305E026C5F306E6728753A10756A51488DEF4E0A] ...

更に、今回新たにサイト側にも機能追加して、犯罪単位で詳細ページを用意。そのURLを短縮化してつぶやきに含めるようにしています。TLを流れる犯罪情報を見て気になったものをクリックすると、地図付きで犯罪の詳細が確認出来るという訳です。

963272AF30DE30C330D75927962A : 5927962A5E9C4E0B306E72AF7F6A60C558313092 Google Maps 306778BA8A8D

開発途中で follow して自分のTLを見ながら感じた事なのですが、犯罪情報がリアルタイムに流れてくるのって結構怖くてですね、防犯意識の向上に凄く繋がるなーと思ったのですよ。

例えば晩の22時に起こった犯罪の詳細が23時頃に自分のTLに流れてきたりする…しかもそれが自分の住んでる近くだったりすると尚更な訳です。「昨日ウチの近くでこんな事が起こってたのか」というのと「さっき近くでこんな事が起こったんだ」という恐怖感は全然違う。

この手の情報にリアルタイム性が付与される事による心理的効果って大きいって事なんでしょうね。

 

これまで、犯罪情報は広く様々な手段で提供された方が良いんじゃぁ…という考え方で、GoogleMaps や RSS、マップレット、GoogleGadget、iPhoneアプリ、Androidアプリ((有)シーリスさんの御協力)など色々な形態を試みてきました。今回も従来の考え方同様、犯罪情報は様々な手段で提供された方が良い、そしてそれが防犯意識の向上に繋がって、犯罪発生率の抑制に繋がれば良いなという思いで開発を行いました。無論、犯罪の幇助や何か金儲けを的な意図は全くもってありません。

現在、大阪府下だけとなっていますが、今後大阪府以外の都道府県・市区町村に拡大していければと思っています。願わくば国策としてこういう事をやって頂きたいという思いが強いのですが、期待しているばかりよりも実際に動いた方が良さそうなので地道に交渉と拡張を続けていく予定です。

 

ちなみに、今回の開発は先にエントリした新しい仲間である弊社@kumatchに入社後最初の仕事として全面的に担当して貰いました。着手後すぐに完成していたのですが、しばらく犯罪情報つぶやき量のモニタリングを社内でやってましたので発表が今のタイミングとなりました。今後も機能拡張していく予定ですので御期待ください。

今回の 防犯マップ大阪 for Twitter、色んな人にフォローしてみて頂ければと思います。感想や御意見等、頂戴出来ましたら幸いです。


2010.09.21 (Tue)

創業してから毎年1つは社史に残る出来事が何かしら起こっています。ベンチャーの立ち上げ直後ってそういうものなのかも知れませんが、2010年9月1日もそんな日の一つとなるでしょう。2010年の出来事ベスト3を上げるとすれば余裕の第1位です。

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そう、弊社にまた新たな人材もとい人財が増えたのです。上の写真で多くの方には気が付いて頂けると思うのですが、ウェブの業界、特に関西のPHP会では知らない人はいないんじゃないかな〜と思われる @kumatch氏に弊社開発メンバーとして join して貰いました。

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遡ること5,6年。僕がウェブの世界に傾倒し始め、PerlではなくPHPでやっていこうと思った頃に参加していたPHPの勉強会で @kumatch 氏の講演を聞いたのが初めてだったでしょうか。ウェブの世界には凄い人が沢山いるなぁと感銘を受けたものでした。一緒に仕事出来たら面白いんだろうなーとか思いながら。(その時には既にウェブの世界で起業しようという思いを持ち始めていた)

それが今、形になったのです。思えば叶うものなのですよね、きっと。

 

2008年秋より会社をiPhoneアプリ開発事業に特化させ、2009年1月に @itok_twit にjoinして貰ってこれまで数十のアプリ開発に関わる過程で、僕は「iPhone/iPadアプリ開発にはウェブの技術も絶対に欠かせない」「B2B/B2EなiOSビジネスにおいてはサーバ側の存在が極めて重要」と日増しに強く感じるようになっていました。同時に、ウェブの世界でやりたいと思い描くモノも沢山あるのにほとんど形に出来ていない事の焦燥感もあったのです。基本的に僕も開発しますが、成すべき事が多すぎて全然間に合わない。…だから、

 

ウェブ側を全面的に任せられる優秀なエンジニアが社内に必要だ

 

その思いを僕が強め始めた事に呼応するように何かの力学が働いたのか、@kumatch氏に声掛けをする機会を得るに至りました。「一緒にやりませんか」と。

それから何度かの打合せを経て間もなく join して貰う事が決まり、そして9月1日の入社日。冒頭の写真に繋がるという訳です。(ちなみに@kumatch自らの入社直後エントリ → 株式会社フィードテイラーに入社しました)

8月に弊社は事務所を倍に広げていますが、それはこの為でもあったのですね。広々とした新たな開発室では、今iOS アプリの開発に加えて、サーバ側のシステム開発も驚くべきスピードで進んでいます。早くも3週間が経過しましたが、既に成果物が次々とoutputされています。

 

(1)商品化を見越して開発/運用していた社内システムは1stステップの完成を目前に控えるに至り、(2)犯罪情報サイト 防犯マップ大阪 にも新たな機能が追加され(近日発表予定)、(3)突如として発生したiOSに関連するサーバサイド要素技術の研究も数日でサービス化できるレベルに達しました(近日発表予定)

他にも、(4)一世を風靡したplaggerに似た弊社独自のエンジン feedengine も引き継ぎが終わり、(5)運営していた某TwitterBOTのアップデートも終了し、(6)そして1年以上弊社が関わっている某巨大なウェブシステムへの参画準備も整いつつあると。

文章化しにくいoutputも幾つかありますが、このスピード感とエンジニア的な前のめり感は、弊社にとって大きな力となるに違いありません。既にある iOS 開発力と併せる事で1年後どうなっているだろうと自社の事を考えるとワクワクせずにはいられません。

 

iOS開発力に加え、今回強力なウェブシステム開発の力を得たことは、弊社的には今まで以上に「これまで存在しなかった新しいモノ」や「世界を(少しだけでも)変えられるモノ」を output できる体制が整備された事を意味しています。形にしたいアイディアがまだ幾つもあり、今後更なるスピード感で output していけるんじゃないかと思っています。

という訳でこの秋、弊社が大きな一歩を踏み出せたことのご報告でした。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。


2010.08.30 (Mon)

Googleブックス蔵書管理支援アプリ「GBScanner」をリリースします。

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ご存じの方も多いと思いますが、本を検索出来るGoogleブックスというサービスがあります。何かと書籍の電子化で議論される事が多くご存じの方も多いと思いますが、このサービスには自分が持ってる本を登録・整理出来る機能も備わってまして、いわゆる蔵書管理サービスとしても利用する事ができるんですね。

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こんな感じ

これは、「既読」と名付けた本棚に、僕が読了した書籍を登録したものを一覧表示している状態です。Googleブックスではもちろん、単なる列挙だけではなく、本にレビューを書いたり、スターを付けたり、メモを残したり…ってな機能もあります。

GBScannerは、そんなGoogleブックスと連携して手持ちの本を簡単に登録出来るアプリ。この手の蔵書管理システムにありがちな(Googleブックスも例外ではない)、登録のしにくさを徹底的に無くしてみようというのが基本的なコンセプトです。

登録したい書籍のISBNバーコードをカメラで読み取るだけというシンプル設計。

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最大の特徴は連続で自動登録する機能を備えている点でしょうか。

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次々と書籍のISBNバーコードにiPhoneをかざすだけで、自分の本がGoogleブックスに登録できますので、例えば30冊程度の書籍も数分で登録する事ができます。所有書籍数が多ければ多いほど威力を発揮すると思っています。

 

以下、簡単にアプリの使い方になりますが…。

まず初めての起動直後に、設定画面でアカウント情報を入力しておきます。

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ログイン処理を済ませるとライブラリ情報が取得出来ますので、一覧から登録先となる本棚(ライブラリ)を指定します

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最初の画面に戻って、後は順番に、スキャン、スキャン、スキャン、スキャン

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読み取ったバーコードに対応する書籍が見付かると、上図のように書籍情報を表示してくれます。画面下のボタンで自動登録が選択されていれば勝手に Googleブックス に登録してくれます。手動登録の場合は、右下のプラスボタンをタップする事でマニュアル登録できるようになっています。

また、iPhone4に限った機能ですが、バーコードのスキャン時に少し周りが暗い場合にライトを付ける事ができますので、ライトアイコンをタップして光らせてあげましょう。

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書籍によってはバーコードを認識してくれない場合もあります。そんな時はバーコードについているISBN番号を手入力して登録する事も可能です

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…と、こうやって色々と登録していくとGoogleブックス上ではこんな感じになってくれます。

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自分の本が、ずらずらずらーっと。本棚名のリンクをクリックすると冒頭のような一覧画面に切り替える事ができます。従来のやりかたでは、このような

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高価なバーコードスキャナを買って、USB接続して、スキャン結果をPCやMacに取り込んでから順次登録する…という手間がかかっていましたが、GBScannerを使えばその種の面倒さは全くありません。アプリを立ち上げてただスキャンするだけです。

 

Googleブックスで蔵書管理をされている方、新たに蔵書管理を始めようという方に、登録作業を楽にするツールとして是非お使い頂ければと思っております。スキャンして次々とネット上に自分の本棚が出来上がっていく心地よさを是非体験してみて下さいませ。(定価230円、リリース直後は半額キャンペーンで115円とさせて頂いています)


2010.08.17 (Tue)

今のビルに引っ越してきたのが今から2年前。

その時は2年後にこうなるとは予想もしていませんでしたが、そういう事になりました。タイトルの通りですが、事業拡大の為にオフィスを増床します。…と言っても、引っ越しをする手間暇を考えると所在地が変わるのは避けたかったので、同じフロアでもう一つ借りる事にしました。

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こんな感じなので、オセロの原理で将来的には間の部屋も弊社オフィスの一部になるかも知れません…という冗談はさておき、今の部屋をキープしたまま1つ離れた別室を確保する事に決めました。

これにも一応理由があります。

今まで、受付・応接室・倉庫と、ワークスペースが一緒の空間にありました。まぁ普通小さなベンチャーは一室でやってますから当たり前ですよね。ウチもご多分にもれずそう。しかし、

最高の環境が最高のプロダクトを生み出す

というポリシーを持って環境に一番気を遣ってる経営者としての僕的判断では、これまでの環境は最高とは言えなかったんですね。やっぱり電話や来客や飛び込み営業等々が必ずありますから、どうしても開発の現場では集中力が途切れてしまう。

開発者って「ゾーン」って呼ばれる超高効率で開発している状態に突入すると生産性が凄く高まるんですが、その「ゾーン」が途切れてしまうきっかけがどうしてもあったんですね。まぁこれはベンチャーですからしょうがないと言えばしょうがない。宿命です。

でも、やっぱり理想の環境が良いよなー、という事で「受付・応接室・倉庫」と「開発室」を物理的に全く別の部屋にする事にしました。そして、開発室は関係者以外立ち入りをご遠慮願う空間にしてしまうと。

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という訳で、新たに作られる開発室。今、まさに準備中ですが開発者しかいない部屋になります。本格稼働は多分9月から。

これで集中し続ける時間も長く持てる筈です。ひたすらディスプレイの前で開発に専念出来て、それ以外に意識を奪われる要素が何も無い。静寂そのものが常である空間を作り出せる訳です(そのはず)。生産性がまたUPして、最高のプロダクトが生み出せるのではないかと思うと今からワクワクします。

 

…とは書いてきたものの、今回の増室、開発室分離が主たる目的ではなかったりします。あくまで副次的なもの。

実は9月から人が増えます。大変嬉しい事に、またまた凄く優秀なエンジニアの方が弊社に join して頂ける事になりました。本人との約束で9月以降になってからでないと詳しくは書けないのですが、その経緯は凄く興味深いので詳細はまた2週間後ぐらいに改めて。

 

人が増えるとなるとスペースが足りない、だから増床しましょう、どうせなら開発室を分離しましょう…とまぁそんな流れで追加でもう一室借りる事にしました。お盆の間、IKEAから連日物品が運び込まれています。新しい空間が出来ていく過程は良いモノですね。完成までまだ遠いですが頑張ります。

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これはお盆中に、やりたいこと、やるべきことなど事業構想の整理を試みたノート。A4 2枚にぎっしり書いても埋まらない程に沢山あるテーマを、一つ一つ新しい開発室から世界に向けてアウトプットしていきたいと思っています。


2010.08.16 (Mon)

2010年8月11日にリディング・ウイン社から GNReader(Google News Reader) という名称の iPhone アプリが公開されました。(有償アプリ 230円)

弊社では2009年3月19日に GNReader を、同4月29日に GNReaderZ を公開し、同12月31日をもって公開停止、翌年2010年1月19日をもって全サービスを停止しておりましたが、これら弊社が開発・御提供させて頂いていた GNReader / GNReaderZ と、リディング・ウイン社の GNReader(Google News Reader) には一切の関係は御座いません。

また、弊社の GNReader のエンジンを組み込む形で今も開発を続けさせて頂いております、ライブドア様の LDNReader にも一切の関係はありません。LDNReader は弊社が直接ライブドア様からお請けする形で弊社内で開発させて頂いているものである事も書き添えさせて頂きます。

リディング・ウイン社の GNReader(Google News Reader) のレビューを見る限り、GNReader / GNReaderZ をかつてお使い頂いてた方のユーザ様の中には、その復活と解釈されている方もいらっしゃるようなのですが、残念ながら両アプリを復活させる予定は以前のエントリの通り御座いません。また関係各位様には御心配をおかけしたかも知れませんが、弊社の考えは以前のエントリを書いた時と変わっておりません。

以上、緊急の声明としてここに記させて頂きます。

株式会社フィードテイラー
代表取締役社長 大石裕一

 

最後に少しだけ。

今回の件、弊社がリディング・ウイン社と技術提携したり何らかの情報交換を行った事は全くありませんでしたので(というか本件で初めて知りました)、全く同じと言っても過言ではない名称で新たなアプリが現れた事に正直驚きました。元々のGNReader / GNReaderZ はおよそ17万人にお使い頂いていたアプリで名前もそれなりに知られていましたから尚更です。

意図的なのか偶然なのか全く分かりませんが、ほぼ同じアプリ名が世に出てくる事によるリスクも考えなくてはいけない市場になってきたと感じざるを得ない出来事でした。

GNReader / GNReaderZ は弊社が商標権のようなものを取っていた訳では無いですし、アプリの命名や開発をする資格は誰しもが持っているものなので、どうこう言おうという気は余りありません(というか出来ません)。せいぜい、このエントリや弊社ウェブサイト等で関係がない事を宣言出来るぐらいです。

正直、リディング・ウイン社の方にはアプリ名を命名する前にせめてググる事ぐらいは最低やって頂きたかったなと思います。同名のアプリが存在した事は5万件近い検索結果が示していますしね。弊社がどうこうというより、「復活した?」という誤解をされる方もいらっしゃった訳なので、そこだけが残念でなりません。


2010.08.12 (Thu)

(FastBoardについてはこちらのエントリをご参照下さい)

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FastBoardは Mac → iPad のコンテンツ転送を容易にする仕組みなのですが、Mac側をちょっと工夫すると応用的な使い方が可能になるという面白さがあります。リリース時のエントリで書かせて頂いた通り、応用編として2つ程御紹介をさせて頂きたいと思います。

…という訳で、応用編その1。ScanSnap との連携です。

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ScanSnapは言わずと知れたPFUさんが開発・販売されている非常に便利な高速スキャナ。iPadが発売になってからは「自炊」(裁断した書籍・雑誌をPDF化してiPadで閲覧すること)のツールとして紹介される事も多いと思いますが、元々紙の資料はデジタル化しましょうというコンセプトで、使い易さやスピードが評価されて多くのユーザを抱えていた Mac用(またはWinマシン用)のスキャナ機器です。

FastBoardを使うと、これを iPad 用のスキャナのように使う事ができます。以下の動画をご覧下さい。

ScanSnapでは、書類をスキャンした直後に「継続」と「終了」が選べるのですが、「終了」を選んだ瞬間に FastBoard for Mac へPDF化されたデータが渡されて、更にWiFiを介して iPad 側に転送されるという…そんな流れになっています。

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こういう使い方が出来るのは我々も想定外だったので、試しにやってみて巧くいった時は驚きました。ポイントは ScanSnap のMac側アプリケーションに任意のアプリが登録出来る仕組みになっているという点ですね。そのおかげで、ScanSnap → Mac → iPad がほぼ全自動に近い形で繋げる事が出来ました。

余り頻繁に使う組み合わせではないかも知れませんが

  1. ScanSnapの設定でアプリをFastBoard for Macに切り替えて
  2. 資料をセット後にScanSnapのスキャンボタンを押して
  3. スキャン後のMac側ダイアログで終了をクリック

という3アクションで紙資料をiPadに入れられますので、ちょっとした紙資料を iPad でデジタルデータとして持ち出したいという時に結構重宝したりします。(僕も時々ですが使います)

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また、この図のようにFastBoardの他アプリ連携を使うことで、お気に入りのPDFビュワーで紙資料を持ち出したいんだという場合にも使えます。

 

理想を言えば、ドックコネクタを介して ScanSnap を直接 iPad に繋げる事ができて、更に ScanSnap for iPad みたいなアプリがあって直接取り込めるのが一番良いのですけどね^^

その一歩手前ぐらいの解決策にはなるかも知れません。Mac と FastBoard と ScanSnap があれば iPad にスキャナがついたのと似たような環境が手に入ります…という事で ScanSnap をお持ちの方は宜しければ是非お試し下さいませ。

尚、「自炊」用途のスキャン結果PDFを送るのに連携される場合はご注意下さいませ。FastBoard 側のPDFビュワーがまだ高機能なものではない為に、数十MBytesを越えるPDFを受信すると動作が緩慢になってしまう事があります。ここは今後改善していきたいと思いますので、今暫く御時間頂きたく思います。とりあえずは数枚程度の紙資料であれば手軽に iPad に取り込めるよ〜ぐらいの応用例と思って頂ければと思います。

 

という訳で ScanSnap 連携の御紹介でした。

実は入り口がMacより更に向こうのデバイスにもなりうるという事で、色々とまた面白い広がりが出来そうな気がしています。先のエントリに書かせて頂いた将来像と組み合わせると、仕事でお客様から頂いた紙資料を ScanSnap で取り込んで直接iPadへ、更にグループのメンバーの iPad や iPhone に転送…といったような。そんな事も妄想してみた次第です^^;

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FastBoard

FastBoard for Mac ダウンロードサイト

 

[関連エントリ]