2016.04.23 (Sat)

摂南大学の先生と御縁頂きまして就活中の学生向けに講演をさせて頂いたのが昨年6月のこと。

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(会社から貰う給料がどこから来ているのか考えましょうという話をした)

本年もまたお声掛け頂きまして6月9日に登壇させて頂くことになりました。個人的に大学で講義するってことには一種の憧れのようなものを昔から持っておりまして、昨年に続いて御依頼頂けたことを光栄に思ってます。10年経営やってきた自分の人生経験を、次代を担う若い方々に伝えらるのはとても嬉しいことですね。

摂南大学経営学部さんの「ベンチャービジネス論」という科目で一コマだけ講演させて貰います。題目は「ベンチャービジネス展開に関する手法 - 携帯アプリ開発事業の現状と今後の方向性 -」というもの。

伝えたいことは沢山ある

ウチは本年初頭にアプリ開発事業から撤退して事業を違う方向にグッと舵取りしたところだったので、その理由が自社内の人の問題にあっただけではなく、業界全体に対する見通しというか予想のようなものも頭の中にあったことをお話をしてみようかなと。キャリア設計的視点ではアプリ開発の世界を憧れで見るのはやめた方がいいとかですね。その他、法人活用の話とか。

シラバスを見る限り、ベンチャーがどうビジネスを展開していったのかを伝えるという主旨もあるそうなので、自分がどんな事業で失敗して、どんなふうにしたら巧くいったのかも話をしようと思ってます。

話しだしたらキリ無いですね多分。若者に語りたい中年病に僕も罹患しちゃってるってことなのか。

B2B市場というものが存在することや、日本ならではの商流の作り方があることや、クラウドビジネスというものがそもそもチャリんチャリんビジネスとは名ばかりの厳しさがあること、事業売却がどういうふうにまとまっていくのか、ベンチャーにおける組織づくりの難しさとか、経営者が従業員に期待していることとか、何はともあれ実体験をもとに沢山シェアできたら良いですね。

時間は90分なので全部盛り込むのはどう考えても無理そうですが…(笑)

いつか母校で話をしたい

大学での講義はご縁もあってこれまでにも何度かさせて頂いているんですが、大学に限らず色んな若い世代にお話してみたいなと日頃から思ってます。僕も学生の頃に人生の先輩が話す経験談を将来を考える判断材料にさせて貰った過去があるし。今度は自分の番…的な。

大学に限らず、高校や中学校とかもですね。自分が卒業した母校は中高大のいずれも残っているみたいなので、いつか母校で話をしてみたいなぁと思ったりしてます。

 

今回の貴重な機会を頂けた安久先生に感謝です。GWは講演準備に時間をさくつもり。今から楽しみです。


2016.04.22 (Fri)

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(Thanks! the photo on flickr by 鈴木 宏一 / CC BY-NC 2.0)

今年のGWは有給休暇を2日取ると10連休になるという、並びの良いGWだそうです。

ということで弊社では、5月2日(月)と5月6日(金)を有給取得推奨日とすることにしました。これに伴いまして 4月29日(金)から5月8日(日)までの10日間をGW休暇 とさせて頂きますので何卒ご了承下さい。

期間中はメール返信等にお時間頂くことになりますが、GW休暇が明ける5/9(月)には御返信差し上げるように致します。尚、緊急対応等が必要な場合には(主に僕ですが)担当の携帯電話に御連絡下さいませ。可能な範囲で御対応させて頂きます。

GWのWはWORK

ということで公式には4月末から5/8までGW期間とさせて頂くのですが、僕は普通に仕事してると思います(笑) まぁ社長ってそんなもんですね。いつもと変わらず4時前に起きて6時半までには出社して晩まで会社にいるでしょう。GWとは Golden Week ではなく、Golden Work だからです ( ー`дー´)キリッ

長期休暇は集中できるという意味でGolden。土日や早朝に仕事がはかどるのと同じ理屈です。例年、GW中は普段はなかなかできないまとまったタスクをこなすことが多いのですが、今年のGWは執筆をメインに、6月も講演があるのでその準備とかに時間を割いてみようかなと。

気が向けばLINEやらfacebookでBOT作って遊んだりとか、xamarinと戯れたりするとかも良いですね。あ、もちろん奥さんと1日ぐらいはどこか出かけるかもです。ということで GW の御案内でした。


2016.04.20 (Wed)

先日エントリしていた通り4月19日(火)に大阪の勉強会 WSx2 の第108回目で講演をさせて貰いました。主催の(株)ベビログ板羽さんからお聞きしてビックリしたのですが、WSx2 の勉強会で僕は6回目の登壇だったそうです。

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これまでは、IT寄りの話(かつてはGoogleのことやiPhoneなど)ばかりでしたが、今回はITというよりも僕の会社経営体験談をお話する120分となりました。リアリティを出す為におなじみ(?)の通帳残高グラフをはじめ具体的にお話したので、何やらフィードテイラー史みたいな内容になってしまいましたけども。

アジェンダはこんな感じ。

■ 生き残る行動指針1 : 先鋭化とアウトプット

■ 生き残る行動指針2 : 好きなことを仕事にしない

■ 生き残る行動指針3 : 繋がりの意識と信頼の積み立て

最初にウチの激動10年間をざーっと年表使ってご紹介しました。

選ばれてこそ生き残れる

中小企業庁のデータに基づく計算では、100社会社があったら10年経つと6社しか残らないんだそうです。一方で帝国データバンクのデータによると10年後でも70%は残るって数字になるんだとか。とまぁ10年後の存続率がナンボかというのは正しい数値が分からないのですが、いずれにしても会社が生き残っているということは、どんな会社であっても 何かしら「選ばれる」という機会の積み上げ があったということだと僕は思ってます。むしろ、その積み上げでしかないでしょう。

仕事を委託して貰う、自社商品を買って貰う、自社サービスを利用して貰う、就職先としてチョイスして貰う。そうやって選ばれ続けたからこそお金を頂くことができて、今こうやって飯を食わせて頂いている訳です。

会社の中で被雇用者として身をおいてる場合もそうでしょうね。チームリーダーに抜擢される、重要な仕事の担当者に選ばれる、新事業のメンバーにして貰う、提案を受け入れて貰う。キャリアもしょせんは「選ばれた」実績の積み上げでしかありません。仕事やビジネスに限らずプライベートでも同様でしょうね。恋愛とかも。人生の大半は、選択と被選択で織りなされています。

誰かによる「選ぶ」という主体的行為の被選択側に多く立てれば、良い感じに生き残っていける筈。その確率を高める為にはどうすれば良いのか。それを「運」と言うならば、その運を引き寄せる生き方・指針みたいなものがあるんじゃないか。

僕は、ヒト・モノ・カネ・コネ・経験・実力も何もない無い無い尽くしの状態からそれ以外の選択肢がなくて起業をした人生の負け組起業家なので、6%しか生存確率が無いのに10年生き残ってこれたのは本当に運が良かったと思っています。この度の講演では、自らの経営者人生を振り返ってみて「これが運の源泉だったんじゃないかなぁ」という自分が常に心がけてる3つの行動指針をお話させて貰ったという次第です。

生き残る指針となった書籍たち

講演の中では、最近出会った良書も含めて創業前後の頃から参考にしてきた色んな書籍を御紹介をしました。僕は(主に)本に学び、良かれと感じたことをただただ実践して経営してきたに過ぎないからです。事業作りも組織作りも、行動指針についてはオリジナルなんてほとんどありません。

これからも発信し続けていこう

今回の講演は以前にヴァル研究所様で講演した内容を再構成したものです。2回目ということもあってブラッシュアップできてきたのか、参加頂いた約40人の方にから色々と有り難い感想を頂戴いたしました。幾つか御紹介をば。

  • お話、開発にかぎらず全てに通ずることだと思います

  • 経営上の課題に直面した時の対処方法など、行動と感情が手に取るように聞けました

  • 今までふんわりと何となくやってきたことが明文化するとこういうことだったんだと思うことができました

  • 自分の失敗もすべてお話して頂き参考になりました

  • 2時間あっという間でした

  • 仕事の姿勢を見直すとても心地よい2時間でした。話を聴きながら自身とも対話できたような気がします

  • 単なる知識ではなくご経験にもとづいての話だったので重みがありました

  • 目先のお金に必至になりすぎていて本日の話にハッとしました

自分の経験が何かしらお役に立てるのであれば光栄なことだなと改めて感じます。今回お願いしたアンケートには質問も幾つか書いて頂いてました。ブログ等で回答致しますとお約束してましたので、今後のエントリで1つずつ書いてみるつもりです。

この度はご参加頂いた皆様、有難うございました!今後も継続的に発信をしていきたいと思います。


2016.04.11 (Mon)

ここ数日、LINE BOT の話題でネット界隈が大変盛り上がっています(LINE社のプレスリリース)。“line bot”でググると山のようにブログ等々が出てきますね。

ネット界隈にこれだけの熱量が溢れるのは結構久しぶりかも知れません。

2016年はbot元年だと捉えるむきもあったり、その一方でこの盛り上がりを冷ややかに見る眼もあるようですが、とりあえず体験してみなくちゃ何も分からないだろうということで作ってみました。ででん。

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書籍の13桁ISBN番号を送ると書籍情報とレビュー掲載URLが送り返されてくる というBOTです。送られてきたメッセージが13桁ISBNでなければ、そのままオウム返しをする機能つき。

iPhoneアプリ市場に参入した2008年に初アプリとしてリリースしたBookReviewの LINE BOT 版です。当時も今もそうですが、僕はよく、本屋で手にとった書籍のレビューをすぐ見たい!となる場合があるので、それを LINE 上でやってみた次第です。LINE 起動して ISBN 打つ、返事の URL をタップする

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…と内蔵ブラウザでレビューが見れると。普段使い慣れたLINEで完結するってのは便利っちゃ便利かも知れませんが、Amazonアプリで同じことができますし、ISBNバーコードリーダもついてるのでアプリのほうが便利だなと思いました(笑)

 

作ってみての感想

このBOTを作るのにサーバの構築から完成まで数時間しかかかってません。開発現場から離れて久しい僕みたいなのでもこんなもんですから、開発を普段からガッツリやってるエンジニアなら作るモノによっては1時間とかで試作できちゃうでしょう。LINE BOT の仕様は非常に分かり易くシンプル且つ自由度が高いので、無限の可能性が広がってますね。

2016年はBOTが来る! ってのも分からなくはないです。…が、手放しに盛り上がれない自分もいます。以下に感じたことを4つほど。

感想1 : LINE BOT が氾濫しそう

自由度が高いってのはプラットフォームにとっては両刃の剣で、今回僕が作ったようなものも含めてbotが量産されまくる事態に陥るのは時間の問題だと思います。作るのが簡単なだけに。また「これからは line BOT ですよ!」と広告代理店の皆さんや企画屋さんが企業を煽るのも必至でしょうから、企業BOTも溢れるでしょうね。

LINE BOT キュレータ的なサイトが現れるのかも知れません。新作 LINE BOT をひたすら教えてくれる LINE BOT も出てくるでしょう。そこに載っけてもらうのに BOT ベンダーはお金を払うのでしょうね。

感想2 : LINE BOT にすべきかどうかは考えたほうが良さそう

GUIとして テキスト入力を前提 という制約があるので(動画/画像/位置情報も送れるけど)、使い勝手を考えると LINE BOT にするべかはきちんと考えた方が良さそうです。UXとして常にベスト…とは言い切れないと思います。

UXという観点からは、ECを変えるという見解にもちょっと疑問を感じてます。

「検索キーワードにマッチする商品は(1)◯◯◯(2)□□□(3)△△△です。どれを購入されますか?1-3の数字で返信して下さい」

「◯◯◯が2つで宜しいですか?合計で1800円になります。問題なければ “はい”、変更する場合は “いいえ” と返信して下さい」

とかやるのですかね。UX的に明らかに使いにくいです。はいといいえの2択なんて、何でボタンちゃうねん、と突っ込みたくなります。自然言語の解析を組み合わせれば多少の入力ミスとかゆらぎは解釈してくれるのでしょうけど、そもそも不適切なUXを他の技術で何とか回避するのはモノの作り方として間違ってますから。

感想3 : LINE BOT は既存の自動応答システムが存在する若年層ターゲットのものに良いかも

企業やサービス・商品のサポートセンター業務の新たな入り口としての LINE BOT は大いにアリだと思います。コミュニケーションに余り電話を使わない若年層をターゲットとしてる場合は特に。「◯の場合は1を、△の場合は2を、□の場合は3を…」なんて電話で喋らせてインタラクションさせるより、BOT のほうがずっと便利ですから。

既存の自動応答システムもプログラムという意味では BOT なので、そのシステムの口をLINE上にも持ってくることで顧客利便性UPになると思います。まさにヤマトさんが年始に発表した「これからはLINEで宅急便」が好例ですね。

感想4 : LINE BOT との会話は1往復、あとはWebに逃がすべきかも

今回作ってみて思ったことですが、ユーザには簡単な入力を1回して貰う程度(あるいはヤマトさんの例のように入力もさせない)で、後はWebに誘導して内蔵ブラウザのWebアプリとして処理するのが良さそうな気はします。Webアプリにユーザを誘導するツールとして割り切るという考え方でも良いかも知れません。

Webアプリはインストール(登録)して貰うのがとにかく難しいのです(最近はアプリすらも同様ですが)。LINE BOT はインストールが楽なWebアプリへの誘導線とすることができるかも知れません。LINEでQRコード読むだけですしね。PUSHを切られてしまう恐れも無いですし(友達単位で切られるとOUTだけど)。

 

BOT市場はまだ道半ばではないか

既に知られている通り、今回の発表の前から企業の公式BOTは存在していて、お金を払った法人なら LINE BUSINESS CONNECT という仕掛けで実現できていたことです。

だから今回のAPI公開の意味は、誰もが自由に作れるようになったことで、色んな LINE BOT が世にあふれることにより「BOTを使えばLINEが色々便利になる」という体験をユーザにより多くさせることにあると思います。

触ってみると分かりますがトライアルでは、LINEアカウント1つにつき1BOTしか作れず、しかも友達50人しか持てないってのもあるし、LINE BUSINESS CONNECT と比べると余りにも機能が貧弱なんですよね。

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(LINE Developers より)

ここは LINE のビジネス戦略上、どこまで盛り込むのか悩ましい所なのでしょうけども、正式リリースされた時には様子がちょっと変わってくるのかも知れません。

チャットというものが当たり前になった今、それが、人とサービスまたは人と企業/組織のコミュニケーションインフラになっていくのは時代の必然でしょうね。メールがそうであったように。だから facebook 側でも動きが噂されてるのだと思います。多分、この動きは止まらないでしょう。FinTechやIoT等のバズワードに比べるとお金も沢山動くでしょうし。

ただ入力インターフェースはもうちょっと工夫が必要じゃないかなと思ったりはします。facebook 側が一枚上手なものを用意してくるんじゃないかと近々予定されている発表を密かに楽しみにしている次第です。ってもう明後日ですね。


2016.04.08 (Fri)

去る3月28日、無事に第2回静的Webサイト勉強会を開催することができました。

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東京でのイベント開催は相当久しぶり(10年以上ぶり?)なので企画当初は色々心配だったのですが、会場をお貸し頂いたヴァル研究所様や普段お世話になってる部門の皆さんのご協力もあり盛況のうちに終えることができました。ご協力頂いた皆様、参加頂いた皆様、有難うございました。

 

弊社から、静的サイトジェネレータの概要と独自開発ツールの紹介

僕が発表した資料はこちら。

開発者ではない方にも静的サイトジェネレータを理解して貰う為に、Wordpress との対比を入れながら噛み砕いて御紹介しました。まさにデザイナーさん向けの静的サイトジェネレータ基礎講座みたいな感じだったでしょうか。第1回でお話した経験が活きましたね。

Tiwtterのハッシュタグタイムラインに、

こんな反応も頂けたので良かったです。

僕のあとは@t0shiya による社内専用ツールの紹介とか。こちらのブログが詳しいのでご覧頂ければと思います。静的サイトジェネレータ便利なんだけどコマンドライン使うのがちょっとねー…というような方に、一つの解決策を提示できたのではないかと思います。

企業における静的化は確実に進んでいた

他にはアリウープの河野さんから、静的Webサイトへの移行が企業サイトでも傾向としてあること、企業向けに少々高額ならが静的CMSというジャンルがあることを御紹介頂きました。静的CMSと動的CMSとの特徴を分かり易く対比紹介されていた資料がとてもわかり易かったですね。

大手さんを含むサイト構築実績の多くで静的なサイトが選ばれているというのが印象的でした。もう動的なものに企業さんも疲れてきてるということなのでしょう。

安全面という意味でも静的化には大いに意味がある

その他、M2Mテクノロジーズの内山様からはサイト改ざん対策に静的Webサイトが向いているという話をして頂きました。

セキュリティ対策はイタチごっこなので、被害を受けた時に如何に素早く復旧するかという視点に変えたほうが良いというスタンスでのお話。サイト改ざんされても静的サイトジェネレータで作ったサイトならすぐに復旧できる、これもまた静的化の大きなメリットですね。静的化とセキュリティはやはり相性がとても良いということでした。

静的化サイトと組み合わせて使うCDN(CloudFront)

クラスメソッド鈴木様からは、静的なhtmlの配信に使えるCloudFrontを低価格にご利用頂けるサービスの御紹介を頂きました。

 

と、そんなこんなであっという間の2時間でした。後の交流会も色々と情報交換ができて楽しいものでした。あれやこれやも聞きたいなー的なお声をアンケートで頂いたりしていますので、第3回も開催しようと思っております。詳細決まりましたらまた御案内させて頂く予定です。


2016.04.06 (Wed)

4月1日のエントリで 社名を変更することにしました というエイプリルフールエントリを書いたところ、予想以上に反響が大きくビックリした次第です。Google Analytics でも、ブログをHugoによる静的サイト化をしてからmaxのアクセス数を記録しまして…

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例年はエイプリルフールに何かすることはほぼ無かったこと、会社が10期の節目に色々変わってるタイミングであったこと、やると決めたら躊躇なくやる性格、等々が功を奏したのか(?)「やられたー」というコメントを多数頂きました。大変失礼致しました。

ただ、取引銀行の担当者の方から電話を頂くという事後談がありまして…。

エントリの最後にはエイプリルフールネタであることを書いてはいたのですが、全部お読みになる前に慌ててお電話頂いたとのことでした。結果的には電話口で「今、理解しました!わははは、びっくりした〜」となり、笑い話で終わったので良かったものの、これは今回の反省点ですね。担当者の方にはお詫びいたしました。

エイプリルフールは 如何に本当らしいウソをつくか が醍醐味だと思いますが、会社の重要な要素にまつわるウソは幾らエイプリルフールと言えども控える ことを肝に銘じた次第です。

ということで、繰り返しになりますが会社名は変わらずフィードテイラーのまま、これからも頑張ってまいりますので引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。4月1日のエントリで紹介していた nextailor は子会社の新しい名前です。追ってまたブログに書く予定です。


2016.04.01 (Fri)
本エントリはエイプリルフール企画です。

先日、ロゴを変更しましたという御報告をさせて貰いました。「新ロゴ良いですね」と仰って下さる方が思いのほかいらっしゃって嬉しい限りです。先日のエントリの中で、

昨年末、ちょうど第10期を終える節目だし、事業も体制も大きく変わるし、事務所の所在地も変わるし、それならロゴも変えてしまおうと。

ということを書いた通り、この半年で本当に色々と変わりました。

やるなら徹底する

決めたら徹底的する性格が出ているのかも知れませんね。とある社長仲間に「ホントに過去を全部捨てる勢いですよね」と言われて心配されたぐらいです(汗) 過去を捨てるぞっ!という意識ではないのですけどね。

確かにiOSアプリ開発はもうやらないし、ファイル共有サービスを作ることもしません(というか厳密には事業譲渡の契約上で類似物を作れない)から、何も残らないように見えなくもありません。昨日もまたアプリを2つ程AppStoreから削除しましたし。

ですが、iOSの人、特にB2BでのiOS関係の会社さんっていうイメージは今でも持って頂いている場合があります(有り難いことです!)ので、iOSの業務活用を御支援するという形に変えて事業はやってます。某自動車メーカ様のiPad活用御支援とか実績も既にあったりします。

iDEPに関するエントリは未だに本ブログのアクセスTOP1ですし、御質問もやっぱり引き続き頂きますので、これも新たな役割かも知れないなと思っている次第です。iDEPを今一度ゼロベースで解説するコンテンツとか、そういうものも求められていたりします。

まだ変えていないものがある

で、色々変えてきた中で実はまだ変えていないものがあるんです。それが、会社名 ですね。feedtailor という10年間使ってきた名前。愛着も勿論ありますが、やるなら徹底的にってのが僕のポリシーなので、10年の節目にこれも思い切って変えてしまうことにしました。

先日メタ・グラマーさんに新しいロゴをデザインして貰ったばかりなのに何という暴挙。いつも無茶ぶりばかりで本当にすいません…。たださすがに、ロゴ最初から作り直しお願いしますっていうことはではなくて、新ロゴに込めた、

一方が丸く、一方は角ばってると。

片方の丸さは対御客様やパートナー企業様への姿勢を表してます。誠実に寄り添う気持ちで日々接すること、刺々しくならないこと。底辺側が角ばっているのは自社のスタンスを表現してます。地に足つけてしっかりと仕事に勤しむこと、時には確たる信念で伝えるべきことを言うのも厭わないこと。

これは創業来ずっと持ち続けてきた僕の基本スタンスです。

というコンセプトはとても feedtailor らしいと思っているので、テイストは踏襲して新社名ロゴを作って頂きました。ででん。

ネクステイラーと読みます。正式な表記は nextailor株式会社です。ロゴの の部分は特にお気に入り。数学記号で積集合を意味します。AかつBですね。ビジネスは掛け算で尖って独自性を出していこうという自分の考えにもピッタリです。ちなみに以下は謄本と約款の写真です。登記も既に終わってます。

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nextailor という名前の由来ですが、feedtailor の tailor の部分はそのままで feed を取る、next を頭に付けて next + tailor、この2単語をくっつけるとtが重なるので1つ取ったという感じです。次のfeedtailor という意味を持たせて nextailor と。完全に造語ですね。

また tailor の前の3文字 nex というのはラテン語の語幹の一つで「結びつける」という意味があるそうです。例えば annex って単語は、付け足すとか書き添えるとか付属文書なんて意味があってそのまま英語として使われてますね。

次代のfeedtailorを作るぞという気概、また御客様の次(next)の一歩をお手伝いするという意味の仕立て役(tailor)になるぞという思いも込めてます。御客様の「次」を仕立てる。新事業の御支援とか、iOSで業務刷新とかとかですね。また、「次」だけではなく、nexという語幹が意味する「結びつける」も象徴できるように、何かを繋げることで価値創出ができる会社になってまいります。

今後とも feedtailor 改め、nextailor をどうぞ宜しくお願い致します!

という原稿で公開しようとしたら「ガチの話に見え過ぎて笑えない。御客様から電話かかってきそうw」と社内でツッコミが入りました(笑)

本件、4月1日ということでエイプリルフールネタで御座います。ただ写真にある定款とか謄本は実物で、フィードテイラーではなく子会社のSYNCNEL株式会社を nextailor に社名変更したことに伴うものです。

グループ会社ということがひと目で分かるように、統一感を持たせるべくこのような名前にしました。子供が親の名の一部を貰い受けるような感じに近いですかね。feedtailor と nextailor の二社体制になります。ロゴの色についてはまだ調整中ですが、詳しくはまた改めて書こうと思います。


2016.03.31 (Thu)

去る、2016年3月20日(日)に開催された淀川国際ハーフマラソンで走ってきましたよ。昨年11月の淀川マラソン以来ですので5ヶ月弱ぶり。完走証(?)的なものが届いたので振り返ってみます。

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(完走後にランの格好で写真を撮り忘れた…)

これまでに走ったことのあるマラソン大会は

  • 堺シティマラソン(10km)
  • 淀川市民マラソン(ハーフ)
  • 嵐山マラソン(ハーフ)
  • ニース・カンヌマラソン(フル)
  • 淀川市民マラソン(ハーフ)
  • 淀川国際ハーフマラソン(ハーフ)

なので、半分は淀川。どれだけ淀川好きやねんと(笑)。まぁ家から電車一本20分ぐらいで行けるので参加し易いのです。で、今回3回目の淀川ハーフですがタイムはこんな感じ。

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(ネットタイムで2時間14分34秒…前回より早くなってるとは言え遅い…orz)

基本的に走るの遅めです。ま、でも良いのです。マイペースでちょっとずつ伸ばしていきます。足が痛いのもずっと引きずってるのでこれも直しながらですけど次も頑張りましょう。

 

惑わされず愚直に走る

若干納得行ってないのですが、今回は(自分的に)大きな気づきを得たので良しとします。

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(今回の走り始め。気を抜くとやっぱり周りのスピードに引っ張られるので自制自制…)

走り方というか、今後のマラソン大会への挑み方の指針が自分の中にできたというか。新たな気付き。

今までの参加大会では、走り始めに周囲のランナーのスピードに煽られて無理をして終盤でしんどくなる…というダメパターンだったんですね。ダメだと思いながらも調子に乗ってしまう。で、あとでスタミナがもたず後悔するという、平均スピードがだんだん下降していく走り方ですね。

後悔するのは別に良いんですけど、問題は「次の大会では前回よりタイム伸ばすぞー」と意気込んでもそれを達成する為の計画が立てにくかったことなんです。スピードが変動すると今の走りがokなのかが都度チェックしにくいんですよね。よくよく考えると。で、チェックしにくいということは改善できないということです。

走り中にPDCAが回らない。

例えば5km通過地点で完走タイムを推定できません。だから漫然と走る。前回より短くなるかなぁ、ならんかなぁ〜、みたいな。希望的観測でしか走れないのはいかんなと今回これに気が付きました。だから、練習も指針が持てなかったんですよね。指針のない練習は何事においても意味ありません。

んだらば、スピード固定にしたら良い。仮に、1kmを6分ピッタリで走れたらハーフは2時間6分。2時間6分で走りたいなら、21km走るあいだ中ずっと6分をキープすれば良い。毎kmが6分であるかどうかは常にチェック容易だし、PDCAが回し易い。日々の練習は「6分をキープして走り続けられる体づくりをする」と明確化できます。指針も立つ。当たり前の話なんですけどね、今頃気が付きましたよ(遅ぇ〜〜w)

で、今回、愚直にただただ1kmを6分30秒でキープして走り続けるという実験をしてみました。僕の今の体力では6分30秒キープが精一杯なので6分とか無理はしない。記録は以下の通りです。

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キレイに6分30秒近傍にとどまってます。理論値は2時間16分30秒の筈で、実際、最後少し追い込みかけて2時間14分34秒でした。走ってる最中は常に6分30秒かどうかだけを気にしてて、理論値を意識した走りはとても走り易かった ですね。熟練ランナーはこんな感じで走ってるのでしょうかね。当たり前なのかも知れない。まぁタイムは4分台とかそういう神レベルでしょうけども。

細かな粒度で良し悪しを定量的に評価できると全体のレベルを底上げし易い のは全てに言えることです。マラソンでも一緒だろうなと、それに気づけたのが今回の収穫でした。

 

次は台湾でフルマラソン??

毎月「75会」という食事会をジールズの大谷さんとやってまして(2人とも75年生まれなので)、近況報告やら経営者同士のあるある話を交わすのですが、最近よくマラソンの話になります。

先日の75会で「台湾でマラソン一緒にどうすか」とお誘いを頂いたこともあり、次回は台湾でフルマラソンに参加するかも知れません。フルマラソンへの挑戦は一昨年のフランス以来2回目になりますね。フルマラソンは毎回海外でってのも何だか面白いかも知れません。

 

マラソンとは別に、以前にエントリした通りトライアスロンへの挑戦も少しずつですが進めています。スイムとランだけのアクアスロンにまずは参戦するつもりでして、一応今年の初出場を狙ってます。どうなることやらですが頑張ります!


2016.03.28 (Mon)

久しぶりに書評です。ビジネス書。

MITで教えられている、ビジネスを始める24ステップがまとめられた書籍です。ビジネスをどのように立ち上げてどのように成長させていくか。その為に考えるべき全てが網羅されていると言って良いでしょう。

紹介されている24個のステップは大きく6つのテーマに分けられています。

  1. 顧客はだれか?(6)
  2. 顧客のために何ができるか?(5)
  3. 顧客はどうやって製品を手に入れるか?(3)
  4. 製品からどうやって収益を上げるか?(4)
  5. どのように製品を設計すべきか?(4)
  6. どのように事業を拡大すれば良いか?(2)

カッコ内の数字は24ステップのうち何個がそれぞれのテーマに属するものかを表していますが、「顧客」という言葉が入ったステップは実に14個、半分以上を占めています。ビジネスを起こす以上は、当たり前に熟考しないといけないのに結構忘れがちな「顧客」という要素について、全方位的にどんな視点で考えるべきかをよく解説してくれていると思います。

これだけのことを考えて事業を営んでいるか?と振り返ってみると、自分が過去に起こした事業の多くで抜け落ちていたステップが多く反省しきり。B2B事業の経験がなければ3つ目のテーマの重要性とか分からなかったりするので、その意味でもっと早く読みたかった書籍ですね。僕の場合はB2B事業を始めたとき、ほとんど考えられてませんでした。

売上をどうやって上げるかという回収戦略が列挙されているのも参考になります。興味深かったのは、facebook に買収された instagram が何のビジネスモデルも無く運が良かっただけとバッサリ切ってるところ(笑)。フリーミアムモデルには最近疑問を感じているので共感するところでした。

また、全24ステップをクリアしてからでないとビジネスを始めるなということではなく、とにかくやってみること、必要最小限にして動いてみること、を説いているのも現実に則していて良いですね。

見込み顧客と接触したり、市場の一次調査をしたりする行動に重点を置くことを忘れないで下さい。

起業家は、賢明でフレキシブルな行動を求められます。常に実行し、前進して、アイデアと製品を実際の顧客で試しながら、成功へのらせん階段を昇っていきましょう。

本書の最後にある言葉です。やはり正解は御客様や社会が知っているんですよね。だから、その声にいち早く触れること、そのフィードバックを取り込むこと、そのサイクルを繰り返すこと、とはいっても闇雲にやるのではなく考えながら進めること。そのバランスを正しく取る助けに本書は間違いなくなると思います。

良い書籍に巡り会えたことに感謝ですね。ことあるごとに見返す書籍になりそうです。事業を起こす方には間違いなくオススメですが、価値を御客様に届けるまでのプロセスを作るのにどれだけのことが考えられるべきかよく分かるので、経営者だけでなく全てのビジネスパーソンが読むべき本だとも思いました。星5つ★★★★★です。


2016.03.27 (Sun)

3/3(木)〜11(金)に米国カリフォルニア州に行った時の記録、2つ目。

現地では、ちょいと博物館系にも足を運びました。初日は時差ボケなんてそっちのけでカリフォルニア・サイエンスセンターに。

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名称の通り科学館で、最近だと引退したスペースシャトル・エンデバーを展示しているということで知られています。男性なら誰しも宇宙に憧れたことがあると思いますが、僕もご多分に漏れずで、スペースシャトルを生で見れるなら是非と早々に足を運んだ次第。

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ででーん。エンデバーです。でかい。とにかくデカい。建屋は体育館の比ではなく、面積もあれば天井もばか高い。ビルの何階建て分なんでしょうかね。圧巻!としか表現しようがありませんでした。

壁一面にはスペースシャトルが飛んできた歴史。こんなに飛んでたんかと。

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どんな実験をやってきたのか、誰が乗ってたのかとか。毛利さんとか若田さんとか、エンデバーにのった日本人の名前もきちんと掲げられてました。すげーなー。宇宙好きにはたまらない展示物じゃないでしょうか。スペースシャトルというと、どうしてもチャレンジャー号やコロンビア号の事故が思い出されてしまう訳ですが、これからの宇宙産業の発展を願うばかりでした。

 

4日目にはゲティセンターに。ゲティ美術館とも言われるみたいですが、石油王ジャン・ポール・ゲティ氏のコレクションが公開されているものです。

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こちらもサイエンスセンター同様、巨大でした。山の中腹というか高い位置にあるので、博物館まではふもとの駐車場で車を降りて専用トラムで結構上がっていきます。なので眺めがとっても良くて、アートに浸る為の隔離された空間という感じがしました。時間がゆっくり流れてた気がします。

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かの有名なゴッホやモネの絵も展示されている一方で、無名な人の絵もあったり、彫刻や調度品の展示もあったりとホント色々で、建造物としてもそもそも綺麗だし、庭園まであって何でもあり。バリアフリーが徹底されてるのは印象的でした。

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あと、フラッシュOFF状態なら写真とっても良いとか、ほぼ全て手で触れる距離感だとか、絵を模写している絵かきさんがいたとか、なかなか日本の美術館では味わえない雰囲気がそこにはありました。どっちが良い悪いではないですけど、個人的にはこのスタイルが好きかなぁ。僕は絵について全く詳しくないし、好きな画家がいるとかは特にないのですけど、ぼけーっと絵を見るのは好きです。展示数が多いぶん油断すると1日が終わってしまいそうでした。

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売店でジャン・ポール・ゲティ氏の本を見つけました。目次を見ると最初の章が「How I Made My First Billion」と書いてあって、最初がそこからかい!と思わずツッコミを入れながら買ってしまいました。帰国して早くも2週間、目次と最初の章を読んだぐらいで全然読めてませんけども…w

 

という訳で米国での博物館めぐりでした。何より驚いたのは基本的に無料だったことです。サイエンスセンターは寄付で、ゲティ・センターは富豪が作った財団により運営されていました。特にサイエンスセンターでは寄付者の名前が掲示されていて、100万〜500万ドル(数億円規模)の寄付者が何人もいたりとかもはや意味不明でしたね。寄付に支えられる米国社会は話には見聞きしていたものの、どこかしら「とはいっても寄付ベースではなかなかね…」という勝手な想像があったのですが完全に間違ってました。寄付の力すごい。

個人の圧倒的な財と寄付による節税効果によって、とってもクオリティの高い科学や芸術に触れられるようになっている様はとても良いなぁと思った次第です。