随分前のエントリの続き。何かこのまま放置もアレでしたので。

以前のエントリではGTDどうこう言う前に、普段のタスク発生ポイントであるメール受信箱に意識を向けてみようと思った…という話を書きました。それは、

受信箱の残メール数をゼロにする

ただそれだけのコトでした。それってどういう事か。僕が実際に、受信箱の残メールゼロ化を目指して行ってきたコト、常に意識しているコトを書いてみたいと思います。

Clean! © 2008 Ryan McLean, Flickr

 

■ 受信箱の無駄の排除

まずは無駄を取り除くようにしました。仕事に直結するタスクにならなさそうなモノは一切排除。メール受信箱にある全てがタスクの源であるようにする為です。

僕は情報収集名目で色んなメルマガを取っていますが、普段のタスクを効率良く処理する為に必要かと言えばそうではありません。情報収集がメインの仕事であれば別なのですが、基本的に細切れ時間でも良い筈。だから、メインのメール受信箱に絶対残さない。気になりますから。

購読情報を別アカウントに移動。今なら個人用メアドなんて自由に何個でも作れるので、いったん仕事用アカウントでの購読を解除して移します。そうすれば目に入る事もありません。iPhoneのメールにそのアカウントを登録しておいて、待ち時間や電車での移動中に読めば良いのです。

万が一、別アカウントに移動出来ないメルマガの場合や、ある程度仕事にも必要な情報源である場合でも、情報収集が仕事の本質ではない限り一緒です。受信箱に絶対残さない。フィルタ機能を使って専用のフォルダに強制移動。そして、iPhone等を使って細切れ時間に読むと。

こうする事で、メールの受信箱は純然たる残タスクの塊になります。

 

■ 返信と整理

次に、メールに対しては必ず返信するというルールを徹底しました。既読状態のまま放置はしない。一つの指針として2営業日(ホントはこれでも長過ぎる)以上、間が開く事が無いように返信。これがルールです。

つまり、GMailの場合はメール一覧一番下のメールの項目右端の日時表示部分が「Yesterday」または「昨日」の表示になったら要注意って事ですね。これは少なくとも相手が1日以上待たされているという事を意味します。この状態を無くすが為に全てのメールを出来るだけすぐに返信するようにしました。

返信が完了したメールは、そのプロジェクト用のフォルダに移動。

この操作が「タスク一つ終わったよ」という消し込みに相当するものとして、この行為に自分自身が快感を覚えるように仕向けました。「返信してプロジェクトのフォルダに移動する事は楽しみがあるのだ」と。

直後に菓子を食べるとかお茶を飲むとか、Facebookに新しいLikeが付いていないか確認するとか、何かしら知覚できる楽しみをメールの返信と整理の後に敢えて行うようにしました。ま、これは人それぞれですが、いずれにしても受信箱ゼロにする意識を徹底的に植え付けようと。

0284 © 2011 nachans, Flickr

 

で。

ここからが重要なんですが、受信箱の中のメールに全部返信して残数ゼロにすると言ってもそうそう簡単ではありません。なぜなら、返信する為にやらなくちゃいけない事が沢山あるから。実はそこが狙いです。

具体例を上げましょう。例えば「契約書を確認の上で押印して頂き、返送願います」的な依頼メール。

返信しようと思えば、まず契約書を読みます。でもまさか「添付ファイル読みました」だけで返信する訳にはいきませんよね。キャッチボールになってないw。せめて「契約書確認しました。追って返送致しますので今しばらくお待ち下さいませ」となる。…と、ここで新たなやるべき事の発生です。

多くの場合メールに対する返信が新たなタスクを生みます。受信箱の残数をゼロにしようという意識が、新たなタスクを次々と生み出します。僕はここでGTDツールを初めて登場させて、アクションとして登録していけば良いんじゃないかと気付くに至りました。

先の例であれば、例えば「契約書に押印」と「契約書の郵送を◯◯さんに依頼する」の2つですね。これをGTDツールに登録する訳です。

こうやっていくと、メール受信箱を残数ゼロに…という意識がいい具合にGTDを回すエンジンになってくれます。GTDツールでどんなに頑張ってキャプチャ(アクションとして登録)しても、必ず日々のメールは大量のタスクを伴って降り注いできます。まず、最初に撃退すべきはそこだろうと。

 

先の契約書の例は随分極端なケースですが、何が言いたいかというと、

  • 受信箱から余計な情報を除去する
  • 受信箱の残メール数をゼロにする

という方針でメール受信箱と接すると、次々とタスクが生まれてGTDのINBOXに次の具体的なアクションを並べられるという事です(このやり方では厳密には登録時点で属させるプロジェクトが決まってる事が多い)。返信と整理がそのままアクション発生に繋がるので、明文化出来ていないタスクが残っているモヤモヤ感やストレスも発生しにくいです。これはGTDの効用の一つですね。

あとはただ粛々と上から順にこなすのみ。また更に、ゼロにする為に早々に返信しようとしますので、相手方にはレスポンスの早い人と映る可能性が高いというメリットもあったりします :-)