2011.11.23 (Wed)

40年に一度という大阪市長選挙・大阪府知事選挙のダブル選挙、決戦の時が近づいて来ました。大阪市内に住む僕はこのダブル選挙にダブル投票する機会を得ています。誰に投票するかは決めているのですが、大阪都構想の仔細や背景をもう少し知りたくて読んでみた次第です。

日頃から論理性や合理性を求める僕には共感出来る内容ばかりで非常に分かり易い本でした。限られた活字量で事の本質を巧く凝縮していると思います。本質とは、世界の都市間競争に取り残されないように役割をハッキリさせて効率よく大阪という地域を強くしていきましょう…って話。

関西の夕張市(2007年に財政再建団体に指定された)にいつなってもおかしくない大阪の現状を見据え、高齢化による税収減と、時代変化に取り残される事による経済低迷を見越してた上で「はよ改革せな!」とする橋下氏が、旧体制を維持しつつ出来そうな所からと論理性/合理性とスピード感に欠ける平松氏勢力を論破する構成です。そこに、堺屋太一氏との対談録で大阪都は変われない日本という国が変わる試金石になるとして大阪都構想を後押しする感じ。

Untitled © 2011 Sho Ito, Flickr

根底は役割分担。

影響力が大き過ぎる割にマクロな視点を持ててない大阪市を含めて大阪行政の仕組みを一旦リセットし、マクロに考える都と、ミクロに考える特別自治区&市町村に分けて、予算編成権も伴う形で役割分担しましょうと。

経営者が方針を定めコントロールして全体最適を図り、現場のマネージャーが決裁権を持ちながら部分最適を図るという組織論を行政に当てはめる感じに近いです。効率良いですよね、その方が。

読めば読むほど合理的でドラスティックな大阪の未来像が見えて、僕は読みながらワクワクしたぐらいなのですが、現状維持が大好きとか変化が嫌いな方々はイマイチ理解に苦しむかも知れませんね。現状維持を全否定している内容ですので。

何はともあれ大阪都構想の仔細や、世界が都市を単位に見る時代の行政がどうあるべきかを知るには良い本です。★4つ。

で、余談。

僕はもちろん大阪維新の会側に投票します。時代に適応しようとしない組織は滅びるしか無いのは自明だし、変化の激しい時代には「変わる」「変わらない」で後者の選択は延命で場を凌ぐに過ぎない自殺行為でしかないから。

維新の会に投票したら行政サービスの質が落ちるって見解も目にするのですが、財政再建団体に指定されたら一緒なんですけどね、結局低下しますよ。延命でしかない。

既得権益者と高齢者の便益を優先する事は、子供や孫の未来を考えたら絶対出来ない筈なんですけどね。僕のかつての同僚にもいましたが、そういう人は多分「子供の存在意義は老後の自分達を守るため」と平然と言ってのけるんだと思います。

変化できない組織が、5年もっても10年後どうなってるか。これはまぁ大阪に限らず日本全体に言える事ですが、多分、失われた30年、失われた40年、そしてしまいには失われた日本になるんですよ、きっと。

  • 既存体制 vs 時代適応勢力
  • 年配者 vs 若者
  • 感情 vs 論理
  • 短期的視点 vs 長期的視点

こんな構図の前者が優先される時代に一石を投じないと。だから僕は「変わる」為の意思表示をしたいと思っています。


2011.11.21 (Mon)

去る11月9日、中小企業総合展2011東京での出展で幕張にいたのですが、地元大阪では9月中ほどのエントリでも御紹介した「新規パートナー募集説明会 : IIJが協業パートナーを募集」というイベントが行われていました。

当初予定の通りにSYNCNELを御紹介頂いたようで、当日の様子が「GIOろぐ」というIIJさんの公式ブログに紹介されました。

IIJ GIO は IIJ さんのクラウドサービス。弊社のドキュメント共有ソリューションであるSYNCNELは御縁あってインフラとして使わせて頂いており、イベントでは活用事例として紹介頂いたようです。

いつもお世話になっている営業創造(株)の伊藤社長からお声がけ頂いた事がきっかけで、多くの方にSYNCNELを知って頂ける事になりました。大変貴重な機会を頂けた事に感謝感謝です m(__)m

実はこのSYNCNEL、当然ながら契約数が増えれば増える程、インフラである IIJ GIO の利用状態を増強・増設…というオペレーションに繋がる訳で、両者にとってメリットが大きいんですよね。だから弊社としてはIIJさんともっとガッツリ組ませて頂いて、拡販体制が組めれば良いなと考えてる今日この頃。今度、担当部長様とお会いする機会を頂けそうなので、話をしてみようかなと思ってます。

 

そんな SYNCNEL ですが、こちらも先日来エントリしているBook+同様に大幅な機能拡張を進めており、既存のiOSデバイス向けファイル共有ソリューションでは考えられない驚き(?)の機能で競合を凌駕すべく邁進中です。マーケットがまたグッと広がる筈。また改めて御紹介させて頂きたいと思います。


2011.11.20 (Sun)

かつてない程の機能強化をしていると思われる、電子書籍ビュワーアプリBook+の最新バージョン v1.3 を本日公開しました。これまで最新機能の紹介という事で一連のエントリで

など新機能御紹介してきましたが、これらを本日からお使い頂く事が出来ます。既にBook+をお使いのユーザ様は是非是非、アップデートの上で新機能をお試し下頂けましたらと思います。各機能の詳細については上記のリンク先をご覧頂けましたら幸いです。

Books © 2011 Moyan Brenn, Flickr

そして、もしiPadやiPhoneのPDFビュワー・コミックデータビュワー・自炊向けビュワー・読書好きの為のビュワーなどなど、電子化された(した)書籍/雑誌/仕事用のファイルを閲覧するアプリを探されている方がおられましたら、是非Book+をご検討下さいませ。

理想のデジタル読書体験とは…を追求した機能たち、

などなどで、一味違った新しい読書体験を楽しんで頂けるんじゃないかなと思います。

 

という訳で電子書籍ビュワーBook+の最新バージョンの御案内でした。実はこれまで御紹介してきた4つの新機能以外にも2,3のプチ機能も新たに搭載していますので、機会を改めて御紹介出来ればと思います。

これからも Book+ は理想のデジタル読書体験とは… を追求し続け、アプリのコンセプトでもある The Future of Reading の実現に邁進したいと思います。まだまだまだまだ、読書の未来を実現する為にやりたい事は沢山あります。


2011.11.19 (Sat)

次のバージョン(v1.3)で追加される機能を紹介するシリーズ4回目、v1.3での目立った機能追加紹介はこれが最後です :-)

…が、今日ご紹介する4つ目の新機能はこれまで紹介した機能以上に沢山の人にお役立て頂ける機能ではないかと思います。ずばりFTP転送機能

現行のv1.2のBook+では、PDF/ZIP/RARのデータを入れようと思うと

  • iTunes 経由の USB 転送
  • Dropbox/iDisk/WebDAV等の外部ストレージを経由
  • アプリ間連携(OpenIn)機能を使って転送

の3種類しか方法がありませんでした。若干面倒くさかったり、大量のファイルを転送するには向いていなかったり、そもそもiTunesを使う事がWindowsでは辟易してしまう程に重かったりと、ユーザ様によっては若干不便だったのですよね。

そこで、今回の新バージョンでWiFi経由のFTP転送が出来るようにした次第。Book+がFTPサーバになりますので、PCやMacから接続してアップロードする感じです。

ファイルブラウザのギヤボタンから表示されるダイアログにFTPサーバボタンが追加されてます。タップすると

こんな風に設定項目が現れますので、必要に応じて設定してFTPサーバ起動ボタンをタップ。これで転送受付状態になります。

次に iPad と同じWiFiネットワークにいるPC/MacでFTPクライアントを立ち上げます。Windowsでしたらffftpでしょうか。MacでしたらCyberDuckなんかが良いかも知れませんね(個人的にはTransmit使い)。Book+の画面を参考にしながら接続先を指定すると。

一応、文字化けしてしまう時の為に文字コードの設定も出来るようになっていますが、余り使う事は無いでしょう。接続に成功すると、

こんな風に空っぽのフォルダが見えます。Book+の既存のフォルダ構造が見える訳ではありませんで、あくまで一時的なFTP経由のファイルの受け皿が出来ている感じです。転送したいファイルを次々にアップロードしたり、フォルダ階層を作ったり…

転送が完了したら、Book+の画面でサーバ停止をタップすると…

予め指定しておいたフォルダに、FTPアップロードした構成がそのまま展開されます。フォルダ階層まで忠実に再現されるのが結構便利です。

 

という訳で、Book+の新機能FTP転送機能のご紹介でした。今回の機能追加により、Book+に大量のPDF/ZIP/RARファイルを投入し易くなります。もし手元の自炊PDFがPC/Macの特定フォルダ配下に整理されていれば、丸ごとドラッグ&ドロップするだけで転送完了って訳ですね。

初めてのPDFビュワーに、また他アプリからの移行にも便利にお使い頂けるのではないかと思います。最新バージョンのBook+ v1.3までもうすぐです。ご期待下さい。


2011.11.19 (Sat)

Book+の次バージョンに搭載される新機能を紹介するシリーズ3回目。ちょっと振り返りから入るのですが、Book+の現行バージョン(v1.2)ではブックマーク機能を提供する為にツールパレットというモノ新たに用意していました。こんな感じのやつですね。

このパレットが次のバージョン(v1.3)からはこうなります。ででん。

パッと見で何が出来るようになるか想像頂けるかと思いますが、図形描画機能が搭載されます。

  • 矩形
  • 角丸矩形
  • 楕円
  • 直線
  • 矢印

の5種類をページ上の任意箇所に描画可能。もちろんブックマーク機能でそうだったように、今回の各図形も色・透明度・太さをそれぞれ調整する事が出来ます。5種類の図形・6つの色・5段階の透明度・5種類の線幅を駆使すると結構色んなものが描けますので比較的自由度は高いと思います。例えばこんな感じ。

上図の角丸矩形の下部にある白丸はノブで、タップして削除したり、ドラッグして移動したりすることが出来ます。これはブックマーク機能のタブと同様ですね。

あと、Book+はPDFだけではなく、画像をZIP/RAR形式で圧縮した画像データ郡にも対応していますから例えば写真画像に

こんな感じの書き込みも可能です。データ毎に書き込んだ内容は記憶しています…ってこれは当然ですが。ただ図形にコメントは付けられませんので、そんな場合は従来通りのブックマーク(★ツール)機能を使用して頂く事になります。

ちなみに、今回の図形描画と、元々あるマルチページビューを組み合わせて使うと、これまた新しい体験ができます。

こんな風に全体を俯瞰しながら自分が書き込んだ図形類も眺める事が出来る訳ですね。これもデジタルならではの読書体験と言えるでしょう。各種の書き込みを二次元的に広げて俯瞰するなんて事は裁断でもしない限り紙の本では絶対不可能です。

という訳で、図形描画機能の御紹介でした。Book+ではこれまで、PDF/ZIP/RARなど電子書籍データを「見る」という事にほぼ特化していましたが、今回のバージョン(v1.3)で本格的に「書き込む」という機能が付与された事になります。

まだ他にも Book+ v1.3 で追加される機能がありますのであと1つか2つエントリしたいと思います。


2011.11.18 (Fri)

Book+の新バージョン v1.3 で搭載される機能を紹介するシリーズ。実は次のバージョン(v1.3)は追加機能数的に言うと v1.4 とか v1.5 とかって言っても良いぐらいの多数の機能追加がなされています。今回はその2つ目を御紹介します。

前回の横断検索機能の紹介エントリでこんな画面キャプチャを掲載致しました。

ファイルブラウザで検索ボタンをタップしてから検索対象を選択している様子なのですが、この中にある「目次・ブックマーク」というのが今回ご紹介する機能です。タップすると

こんな感じで入力欄が現れます。見た目は先に御紹介したPDF内テキストの横断検索機能と全く変わらないのですが、検索対象としてPDF内のテキストを見るのではなく

  • 各ファイルの目次(存在すれば)
  • ブックマーク機能を使って作成された各ファイルのブックマークコメント

をその対象としています。例えば「インストール」で検索してみると

こんな感じで2件のPDFが見付かって、更にその中を見てみると

だだだ…と目次の項目名にマッチしたものの一覧が表示されているのが分かります。目次が充実しているようなPDFでは便利です。結果一覧でタップするともちろん当該PDFを開いた上で目的のページにジャンプします。これは先に御紹介したテキスト横断検索でも一緒ですね。

ブックマークでも同様でしてマッチすれば一覧します。こんな風に。

一応色の区別も表現してくれますし、ページブックマークなのか、ページ内ブックマークなのかもアイコンで分かるようになっています(上図の例は緑色のページ内ブックマーク。ページブックマークの時は★アイコン)。もちろん、タップするとブックマークしたページにジャンプします。

Markers © 2011 Steven Lilley, Flickr

という訳で、目次・ブックマーク横断検索機能について御紹介しました。

これもまたデジタルならではの読書体験で、読書好きな方であればあるほど活用して頂ける機能ではないかと思っています。自らが付けたブックマークまで横断的に検索するのってなかなかありませんよね。でも、読書好き発想で作ると必ず必要な機能なんです。

本棚に向かって「TPP関連でしおりを付けた本、出てこい!」「はい、私めの○ページです!」「それがしの△ページにも御座います!」と出てきたら便利なのに出来なかったのが今までの読書。これからの読書はそれが可能になります。…っていうか、なるべきだと僕は思ってます。XMDFだのEPUBだのフォーマット議論をする暇があればデジタルな読書体験とは何ぞやをもっと追求した方がずっと効率的です。

 

Book+はそこんとこを追求していきたいと思っています。次のバージョン(v1.3)の公開までもうすぐです。御期待下さい。


2011.11.17 (Thu)

御愛顧頂いている電子書籍ビュワーのBook+。9月1日にリリースしてから早くも3ヶ月が経とうとしていますがその間に4回バージョンアップしています。Book+はスマートフォーカスマルチページビュー任意位置ブックマークなどの特徴的な機能を有していますが、それらと同様に進化の早さも1つの特徴かも知れません。

今日は、次バージョン(v1.3)で搭載予定の新機能「横断検索機能」について紹介したいと思います。この機能は、PDFをiPadで閲覧するユーザの皆さん、特に仕事でお使いの方からリクエストが非常に多かった機能です。あるユーザさんの言葉を借りれば「iPadのPDFビュワーの世界では待望の機能」って事になりますが、Book+ の次バージョン(v1.3)でこれを搭載します。

© 2011 lauraliest, Flickr

数が増えてくると、ファイル名ではなく、どうしてもPDF内テキストに特定キーワードが存在するファイルを探したい…という時が出てくるのですよね。

何かファイルを探す時、WinマシンならGoogle Desktopを入れてみたり、MacならSpotlightを使ったりしますが、それに近い感じです。Book+の場合は自動的にPDF限定になりますが。

今のBook+ではフィルブラウザ操作中に検索ボタンをタップするとダイアログが表示されるのですが、v1.3からこんな風に

検索対象を選べるようになります。ここで真ん中のテキストを選択すると入力欄が現れますので

探したいキーワードを入力します。ここでは「iphone」と入力しています。「検索」ボタンをタップすると…

見つかった順にファイル名とサムネイルを表示してくれます。

これがBook+の中に入っているファイルからマッチするものを全部pickupした結果です(外部ストレージのファイルについてはダウンロード済みのモノに限定)。これらのPDF全て、それぞれのどこかのページに「iphone」というキーワードが含まれている筈です。これだ!と思うファイルをタップすると、

こんな風に、そのPDF内でキーワードが存在するページが一覧表示されます。更にタップすると

当該PDFが開いてキーワードのありかを教えてくれるという訳。これはデジタルな書籍だからこそ出来る全く新しいユーザ体験だと言えるでしょう。例えるなら、自分の蔵書が並ぶ本棚に「iPhoneについて書いてる本、出てこい!」って言ってるようなもんですから。んで、「はい!私めのココに御座います!」って感じで出てくるんです。超便利!

ただ、この横断検索機能はハードウェア的な限界もありまして、Book+の中に100個も200個もPDFが入っていたりサイズの大きなPDFが大量に存在するとどうしても時間がかかってしまいます。ここは物量に比例してしまうという事で御了承頂ければと(iPad3でCPU性能がグンッと上がれば高速化される筈です :-))

…なので、更にもう一工夫。

場合によっては、ある程度PDFの場所にあたりが付けられる時もありますから、オプションとして特定フォルダ配下にあるPDFのみを対象にするオプションもつけました。

実は、個人的にはこちらの検索を使う事が多いです。フォルダ階層である程度整理をしていると、探すべきPDFのだいたいの場所は分かってるからですね。

 

という訳で新機能「横断検索機能」の御紹介でした。これもまたBook+の特徴的な機能の一つになるんじゃないかなと思います。PDFを大量にiPadで持ち歩いている方で横断検索をしたい方は是非Book+を!

新バージョン v1.3 の登場までもう少しです。御期待下さい。


2011.11.14 (Mon)

毎朝食事しながら前日分を倍速再生で見ているワールドビジネスサテライト(WBS)。毎週変わるコメンテーターの中で個人的に最も好きなボストンコンサルティンググループ日本代表の御立さんの新刊です。

日経ビジネスオンラインの連載記事を書籍化したもので、激動の時代を生きる基本的な考え方に気づきを得るのに良い書籍だと思います。2010年の少し古めの記事もありますが一貫して貫かれてる内容は、変化の激しい時代であること、それに適応する企業・個人のみが生き残れるのだということです。

自ら強い意志を持って、「変化適応力」を構築していくことが極めて重要だ。こういった姿勢を早くとった企業、社会、あるいは国が生き残る確率が高い、と信じ、活動していくことが、今こそ必要だと考えている。(p.12)

重要なのは、変化適応力が、より成長する為に必要なのではなく生き残るために必要であるという事です。そう、変化適応力が無い個人は、組織は、国は、死ぬって事を言ってます。よりよい未来を獲得する為に変化するのではありません、生きていたいなら変化すべしって事です。

その為に何が必要か、例えば何を変えれば良いか…のヒントが随所に散りばめられています。

Dead and Alive © 2011 _HAAF_, Flickr

国という観点では特に医療や教育に多めのページが割かれている点は興味深いです。スウェーデンの医療情報共有の取り組みがある疾病の生存率を劇的に高めた事に見習うべしという提案(p.122〜)、中国語・ベトナム語・インドネシア語を第二外国語にすべしというアジア戦略を画した大学カリキュラムの提案(p.257)、などなど

企業という観点で紹介されている、トラック屋なのにトラック販売から売り上げを上げないメルセデス・ベンツの欧州トラック部門の例(p.242)、エンジン販売だけを売り上げにしないGEのジェット機用エンジン部門の例(p.242)など、想定顧客のcore valueを分析した上に成り立つ新しいビジネスモデルは示唆に富んでいます。

書き出すとキリが無いのでこのへんにしておきますが、読み易く非常に良い本だと思います。震災前の記事で医療ツーリズムが提案されているものの今は原発問題でそれどころじゃなくなってしまってるとか違和感を感じる箇所もありますが、連載まとめ系の書籍なのでしょうがないでしょう。

マネージャや経営者にお勧め。星4つ。


2011.11.13 (Sun)

登壇するのは9月以来でしょうか。11月下旬に大阪市内で久しぶりの講演をさせて頂く事となりました。以下がセミナーの詳細となります。

タイトル スマートフォンを活用したワークスタイル改革セミナー
日時 2011年11月22日(火) 13:30〜16:40
場所 日本アイ・ビー・エム 大阪事業所
〒550-0004 大阪市西区靭本町1-10-10
TEL:06-6441-6111
申込 こちらのPDFをご参照の上でTEL/FAX

この3時間に渡るセミナーで最初の基調講演を仰せつかる事となりまして、

スマートフォン&タブレットがビジネス環境を変革する可能性!

と題するお話を50分、させて頂く事になりました。これまで色んな箇所で講演させて頂く機会はありましたが、基調講演という位置づけで立たせて頂くのは始めての経験です。大変恐縮な事で緊張しまくりですが、現場に身を置いているからこそ言える具体的なお話をいつも通りにさせて頂きたいと思います。

内容としては

  • スマートフォン/タブレットが業務変革を起こす理由
  • iOS5とビジネス
  • 業務用アプリの実際
  • 業務におけるスマートフォン/タブレットの将来展望

等々がお話出来れば良いかなと。

無償のイベントとなっておりますので、情報システム部門の方、経営企画に関わられてるような方は是非お越し下さいませ。他にも、スマートフォンやタブレット型端末の導入を考えている企業様に提案をされてるような商社様やSIer様にとっても有用なセミナーかと思います。

最近、ブログのアクセス解析を見てますと「エンタープライズiOSアプリことはじめ」シリーズ(といってもまだ3回だけですが)に対するアクセスがとても多く、企業におけるiOSがテーマとして凄く求められているのだなぁという事がよく分かります。

僕は知見やノウハウはシェアするのを基本スタンスとしてまして、ご要望頂ければセミナー等で積極的にお話させて頂きに参りますのでお気軽にご連絡下さい。大阪/東京以外の場合は交通費や宿泊費をご相談させて頂くかもですが基本的に全国どこでもokです。

という訳で講演のご案内でした。他にも色々予定されているセミナーがありますので、また改めてご紹介致します。


2011.11.13 (Sun)

サラリーマン時代に研修という名の座学に参加させられる度に思った事があります。

行くべき人はもっと他にいるんちゃうか?

その人とは、当時の自分に言わせればマネージャであったり社長等の経営者であったりしました。人や組織をマネージする人ほど勉強しまくって成長しなくちゃいけない筈なのに、いざその立ち位置に立つと「部下の成長がグループや会社の成長に必要不可欠である」という命題のみに目が行ってしまうものなのかも知れません。(命題としては正しいがそれだけではダメ)

僕は代表の器が組織の器ではないかと考えています。

器の大小が儲けの大小なのか仕事の楽しさ具合なのか、それは組織それぞれに違うのかも知れませんが、その大小を決めるのは代表者の器です。企業は社長を越えられない。同様にグループだってマネージャを越える事は出来ない。組織を代表する人が社長でありリーダでありマネージャな訳ですから、非常に分かり易い真理です。

IMG_0485 © 2011 Chris McGeehan, Flickr

仮に企業における「器」を「富の量」だとすれば、社長の成長は企業が生み出す富の量を大きく左右する筈です。

成長とは、それは知見を深める事かも知れないし、色んな体験をする事かも知れないし、人間力を高める事かも知れないし、様々あるでしょう。何であれその積み重ねが企業の器を規定し、そこから利する従業員を始めとする関係者(取引先も含む)の幸せ具合も決めてしまうのだと思います。

だから代表者は組織の器を大きくする為に学び成長し続けなければなりません。自分のため、家族のため、スタッフのため、取引先のため、そのほか利害関係者全てのために。マネージャがメンバーよりも勉強していないとか、有ってはならないのでしょう。人の上に立つ以上、1秒1秒の時の刻みの中に学びが常に伴っていなければならないのです。

そんな事を自戒を込めてつらつらと経営ノートを綴っていたら、アッという間に夕方を迎えた秋の日曜日でした。

 

学び方や成長の仕方は人それぞれかも知れませんが、僕の場合は読書だったりセミナーだったり人と会って話す事だったりします。相変わらず本は読みまくってる方だと思いますが、今週は、かつてビジネスを共にした、とある冒険家の半日セミナーに参加していつもと違う学びを得てくる予定です。

ご一緒される方、宜しくお願い致します。