Iphone
2012.07.16 (Mon)

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タイトルの通りなのですが、プレゼン資料共有サービス Slidrs のサーバ側をアップデートしました(v1.0→v1.1)。個人的にはマイナーバージョンを0.1上げた程度ではない凄い機能UPだと思っているのですが、そこはバージョンアップ時の社内ルールという事で^^

さて今回の機能UPでは、

  • ブラウザ上でのファイル閲覧に対応!
  • ブラウザ上でも発表者の操作に自動追尾!

の2つが含まれており、Slidrsの目指す所、そして僕らのスタンスが現れた進化になっています。

 

■ ブラウザ上でのファイル閲覧に対応

Slidrsでは一つの勉強会やイベントを「セッション」という概念で捉えていて複数ファイルを置ける仕組みを持っていますが、その「セッション」の画面がこうなりました。でん!

赤い枠で囲っている部分の右側がセッションに登録されている資料の一覧。任意のファイルをタップすると…

ブラウザ上で内容が確認出来るようになりました。上のキャプチャは画像をクリックした時の様子ですね。画像だけでなくPDFにも対応しているのが大きなポイントで、

こんな風に表示され、表示領域下部のコントローラで左右にページ送りも可能です。先頭・末尾へのジャンプやページ番号表示も装備しています。社内的には「これって実はSlideShareじゃない?」というコメントもあったりするのですが、PDFをuploadして閲覧できるようにしているという意味では正にそういう事だと思います。

御想像通り、PDFから画像への変換エンジンを組み込む事で実現しています。uploadしてから少し時間を要しますが、比較的短時間でクオリティもある画像変換が出来ていると思います。これには大和ハウスさんにも使って頂いている企業向けDropboxとも言えるサービス SYNCNELの開発で得たノウハウが全て投下されていて、担当は @kumatch。気が付けばもうサーバサイド画像変換のプロです :-)

 

■ ブラウザ上でのファイル閲覧に対応

で。次に来るのが自動追尾の対応。何と!webページ上でも発表者の資料・ページに連動します!!まだ世間に無いユーザ体験を提供したい!というのは僕らの基本スタンスでして、「せっかくですから、やってしまいましょう」という事で実装に至りました。

Slidrsの発表当初はiOSデバイス対応のみでした。発表者として入室した人のiPadで資料切替やページ移動をすると、参加者として入室していた人のiOSデバイス上でも連動しますよ〜という事だけだったのですが、今後は参加者はwebブラウザからでもokになります。iOSとwebブラウザに対応したという事ですから、実のところ Android 端末や OSX / Win なノートPCでも参加して頂けるという事ですね。この意味は大きいです。

ブラウザ上で「発表追尾モードを開始する」をクリックするだけで追尾開始です。先日の iOS クライアントで機能追加された追尾時間調整の機能も付いていますので、USTREAMを併用している時のタイムラグも調整が可能です。

これは、Android(OptimusPAD) の Chrome で表示しているところ。発表者がページをめくればもちろん追随します。ブラウザ上なのでAndroidかどうかは実質関係ありません。

という事で、今回のアップデートで実現出来る世界を簡単な動画でご覧頂ければと思います。

…の前に、先に登場人物を紹介しておきましょう。全部で7人(?)です。あ、操作する僕も入れたら8人か。

並べてみると結構爽快ですね。色んな端末/OSを用意してみました。右下のiPad2が発表者。それ以外は全部、自動追尾モードでセッションに参加しているデバイス/ブラウザ達です。Mac上やAndroid上はいずれもブラウザ経由。iOSデバイスは専用アプリですね。では、動画をどうぞ!

..と、このように、OSXでもWinでも(Paralells上ですが)、AndroidタブレットでもAndroidスマートフォンでも、もちろんiPadでもiPhoneでも同期する訳ですね。動画中ではページ切り替えしかしていませんが、ファイルの切替にも連動します。

 

以上、Slidrsの新機能紹介でした。セミナーや会議で何かプレゼンするようなシーンがある方は是非是非御利用下さいませ。もちろん全部無償で御利用頂けます。

実はまだ更に目新しい機能を追加予定です。某日に社内が一時「おぉぉぉ」と騒然となって生まれた新機能。フィールドテストが若干必要なのですが巧く行けばそう遠くない時期にご提供出来ると思います。お楽しみに!


2012.06.19 (Tue)

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USTREAM配信を前提にプレゼンをされる方やイベント企画をなさる方に是非ご利用頂ければ…と、リリースしたプレゼン資料共有サービスSlidrs{.external}。

プレゼンで使用する資料データの配布、PDFなら表示ページの同期を行なってくれるサービスですが、この度の新バージョン(v1.1.0)で 自動追尾の時間調整機能 を搭載しました。プレゼンの遠隔視聴がどれだけ快適になるかを体験頂きたく、御紹介の会を本日開催致します。

タイトル Slidrs v1.1.0 新機能発表会
日時 2012年6月20日(水) 12:15〜 または 14:15〜 のそれぞれ30分程度
ストリーミング USTREAMのslidrsチャンネル
資料 Slidrsのセッション#119

自動追尾時間の調整機能 がどういうものか….文章による説明は前回エントリをご参照下さいませ。日頃からプレゼンはよくやるよーという方、プレゼンのあるイベント企画するよーってな方は宜しければ是非御覧下さいませ。

取り急ぎの発表会の御案内でした〜 :-)


2012.06.17 (Sun)

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先日発表したプレゼン資料共有サービス SlidrsiOS版クライアントの最新版 v1.1.0 を公開しました(Slidrsについてはこちらのリンクをご覧下さい)。主な追加/変更ポイントは以下の2点。

  • 自動閲覧・手動閲覧のモード切替インターフェース変更
  • 自動閲覧中の追尾時間調整機能

Slidrsの発表時のUSTREAMでユーザの皆さんから頂いたコメントを元に、自動閲覧モードにおける快適さをUPさせる機能拡張を最優先にもってきました。

 

■ 自動閲覧・手動閲覧のモード切替インターフェース変更

前バージョンでは自動閲覧中に画面に触れた瞬間に手動閲覧モードに切り替わっていたのですが、これにワンクッション置くようにしました。

こんな感じで切り替える前にパネルを出すように。ここの「手動閲覧モードに戻る」を押さない限りは手動閲覧にはなりません。パネル表示中の自動追随は継続。パネルを消したい場合はパネル部分以外の場所をタップして貰うだけでokです。

 

■ 自動閲覧中の追尾時間調整機能

自動追尾中に画面タップすると現れるパネルに

現在時刻や調整用のインターフェースが追加されました。この機能の意味について以下、ご説明します。

Slidrsの特徴の一つに、発表者のページめくりに同期する自動追随がありますが、発表者と参加者が同じ空間にいない場合、つまりUSTREAMやニコ生を併用して遠隔セミナー参加的な事をやっている場合に「タイムラグ」がどうしても気になってしまいます。会場の様子を動画/音声配信する一方で、資料の配信はSlidrsで…という使い方をすると便利なのですが構成上どうしても遅延が発生します。

動画/音声のストリーミングの方が一般的に大容量を転送しないといけない為に、ネット越しの遠隔参加者は遅れて見ている訳ですね。そこにSlidrsは別のルートで「はい!次は3ページ目!」みたいな軽量なデータを同期するもんですから、Slidrs によるページめくりが先になっちゃう訳です。そうすると、

(ページがめくれる)あれ?なんだ?このページは?
(遅れて動画/音声が届く)あぁ、その話しなのか…

みたいな事が起こってしまいます。そう、一般的に「目にするもの」と「耳にするもの」について、前者の方が早いと凄く違和感があるのです。後者の方が早い場合は余り違和感がない。…ので、タイムラグによる違和感を参加者側で是正出来るようにしたのが追尾時間調整の機能です。

Slidrsのスライドが少し早いなぁと思った時は、こんなふうに設定してやると違和感がなくなるという事ですね。(常に3秒とは限らない。少しずつ遅延を増やしていき最適な遅延を調整する)

先ほどの頭を使って解説するとこんな感じ。

厳密でなくても、適当に5秒とか10秒とかに設定して、動画/音声よりSlidrsの自動追随スピードが遅くなるだけで違和感無く快適に視聴する事が出来ます。まぁ一番良いのは、USTREAMの動画内に会場の時計を表示して貰って何秒程度遅れているか分かるようにするって事なんですけどね^^;

 

という感じの主に2つですが他にも色々調整を施して Slidrs v1.1.0 としてリリースしました。かなり参加者側の快適度が上がったのではないかと思います(遅延設定は必要になりますが)。

参加者にもっと分かりやすくプレゼン提供したいなぁ、データ配布も手軽にやりたいなぁというセミナー主催者の方やプレゼンテーションを行われる方、いらっしゃいましたら是非 Slidrs をお使い頂けたらと思います。くわしくはオフィシャルサイトを御覧下さいませ。

 

さて最後に、今回の機能(特に追尾時間調整)で実際どれだけ快適になるかを体験して貰うべく、以下の要領でまたまた発表会を開催したいと思います。宜しければお手元のiPhone/iPadに Slidrs v1.1.0 をインストールして頂いた上で御視聴頂けましたら幸いです。

タイトル Slidrs v1.1.0 新機能発表会
日時 2012年6月20日(水) 12:15〜 または 14:15〜 のそれぞれ30分程度
ストリーミング USTREAMのslidrsチャンネル
資料 Slidrsのセッション#119

今回はお昼休み時間中に開催とさせて頂きます :-)


2012.06.13 (Wed)

WWDC2012のkeynoteで、予定通りiOS6が発表されました。

刷新されたAppleオリジナルの標準マップアプリ、Siriの強化、facebookのOS統合、電話の応答機能の拡張…等など魅力的な機能満載で一ユーザとしても秋が待ち遠しい訳ですが、常々エンタープライズiOSを意識している立場から新機能郡を見返してみると関心事は別の機能に移ります。

こちら。

Guided Accessと呼ばれるアクセシビリティの機能拡張で、どのような使用感で扱えるのかは不明ですが、もし文言通り/想像通りの挙動をするのであれば、エンタープライズなiOSの魅力は一段と輝きを増すに違いありません。なんと、

  • HOMEボタンを無効にできる!!
  • タッチパネルが反応しない領域を設定出来る!!

というのです。

これ、実は超凄い大ニュースですよ。企業や店舗などで熱望される事が結構あったりしたのですよね。例えば店頭でプロモーション動画を流す、ちょっとした施設案内アプリを表示する、…といった用途にiPadを使うケース。いずれも「他のアプリは触らせたくない」という共通点を持った活用例です。

営業ツールとしてiPadを使用する場合もそう。

1つのアプリで業務が完結するように作られていれば、極端な話、管理側にとってはHOME画面は見えない方がいい(つまりHOMEボタンは押せなくて良い)んです。YouTube使って欲しくないなぁ、Safariを立ち上げられてもなぁ、カメラを使わせたくないのよなぁ、とかとか、企業ならではの 制限欲

制限する事が大好きだけど時代の流れからiOSデバイス導入を避けられない…という、基本的にスタッフを信用しない国内企業の担当者にとってコレ以上の朗報があるでしょうか!?社員にやらせたい事を規定して、それを実現する専用アプリを作り、当該アプリ以外は起動できないようHOMEボタンを無効化する。

It allows a parent, teacher, or administrator to limit an iOS device to one app by disabling the Home button

AppleのiOS6先行告知ページにはこう書いていますので、機能として提供さえるのは間違いないのでしょう。後はどのように使えるのか…ですよね。HOMEボタンを連打すれば無効状態は解除出来るんです…とかだと余り意味ありませんし。administratorにも許しているという事から業務用観点でポジティブ解釈した僕の理想は以下の通り。

iPhone構成ユーティリティと組み合わせて

  • HOMEボタンを無効に出来る
  • HOMEボタンを無効にした時の起動アプリを指定出来る
  • HOMEボタンの無効解除にパスワードが設定できる

ってな事が出来てしまう状態。

もしこうなれば、iOSデバイスの地位はエンタープライズの世界で揺るぎないものとなるでしょう(特にiPad)。デジタルサイネージ端末としても最強になりますね。全ての「キオスク」端末はiPadに置き換えても良いかも知れない。それぐらいのパワーを秘める事になると思います。可能性は無限大。

例えば。

フロントカメラを使った写真落書き機能付きAirPrint印刷対応アプリを用意、HOMEボタンは無効にして筐体にはめ込んで電源確保、筐体の中にAirPrint対応なプリンタを仕込めば、はい!プリクラマシンの出来上がり!な訳です。まぁ極端な例ですけどね。(あくまで「例」です。プリクラのシステムはそんなに簡単じゃない)

加えて今回のアクセシビリティ機能拡張には、タッチパネルに無反応領域を定められる機能まで用意されるってのがまた凄い。画面の特定領域しか反応しないように出来る訳ですから、HOMEボタン無効化と組み合わせれば「制限する自由度」が更に増しますよね。HOMEボタンを無効にして、且つアプリ上の管理者モードボタンを無反応領域にして店舗に設置とか…普通に便利そうです。

惜しまれるのはiOS6が初代iPadに入れれないこと。大量に各社で余りつつあるであろう初代iPadをデジタルサイネージ的に流用するってな事が出来ませんのでね。

 

ま、だいぶと妄想が入ってますが、ホントに上記のような事が実現すればiOSは更に面白くなること間違い無しです。iOS6が出るとされている2012年秋に真相は明らかになりますが、エンタープライズ観点からみてもiOS6を楽しみに出来る理由がありますよ〜〜というお話でした。


2012.06.11 (Mon)

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天候の変化が激しい時や季節の変わり目にダウンロード数がぐっと上がるそら案内 for iOS。気がつけば110万ダウンロードも越えていました。皆様、いつもご利用いただき有難う御座います。

…という訳で(?)すっかり遅くなりましたが、2012年3月末のログ解析データを公開してみたいと思います。今回も約1ヶ月分のデータに基づいています。諸事情で厳密には4月2日までのログを含んでいますので微妙に3月丸々1ヶ月分ではないのですが、その点ご了承下さい。

 

■ そら案内 for iOS のバージョン分布

登場した新たな赤色勢力。iPad 3rd のRetinaに対応した新バージョンですね。

アプリバージョン 2011/12/27 2012/01/27 2012/02/29 2012/04/02
v1.0 0.24 0.17 0.16 0.12
v1.1 2.90 1.99 1.63 1.23
v1.2 96.86 97.84 98.18 81.46
v1.3 17.19

新バージョン v1.3 は 2012/3/29 に発表していますので、実質5日で最新バージョンに2割の方がupdateして頂けたという事になります。有難いお話です。

 

■ デバイスの種別分布

次にデバイス。これは余り変わりません。そりゃそうか。

デバイス種別 2011/12/27 2012/01/27 2012/02/29 2012/04/02
iPad 29.15 29.05 26.86 27.34
iPhone 65.96 65.87 68.53 68.57
iPod touch 4.89 5.08 4.61 4.10

そら案内というアプリケーションだけに限った話ですから用途を考えてもこれが大きく変動する事は今後も恐らく無いと思います。変わるとすれば何かしら新しいデバイスが出てきた時でしょうか。

 

■ iOSのバージョン分布

一番面白いiOSのバージョン分布。何だかiOS分布だけで良いような気もする今日この頃です(笑) iOSの新バージョン(v5.1)登場時期が被ってるので非常に面白い結果が出ていますね。

iOSバージョン 2011/12/27 2012/01/27 2012/02/29 2012/04/02
iOS3.1系 0.28 0.18 0.16 0.11
iOS3.2系 0.57 0.46 0.40 0.36
iOS4.0系 0.64 0.47 0.42 0.36
iOS4.1系 1.39 1.06 0.97 0.81
iOS4.2系 5.08 3.91 3.62 2.96
iOS4.3系 23.56 16.75 14.65 11.80
iOS5.0系 68.47 77.15 79.74 38.77
iOS5.1系 0.01 0.02 0.03 44.90

期間中のアクセス数はざっと2300万。激増してます。このシリーズのエントリでは繰り返し書いておりますが、そら案内 for iOS は扱っている情報が天気予報という事で老若男女関係なく御利用頂いている可能性が高く、概ね国内市場のiOS分布に近い値が出ていると思われます。

興味深い点は幾つかありますが、特筆すべきはやはり iOS5.1 への移行スピード。iOS5.0の時もそうでしたがとにかくiOSは新バージョンへの追随率が異様に高いです。iOS5.1は2012年3月9日に発表されましたが、そこから3週間強の間に4割以上の勢力になっているという事です。iPhone/iPadがドンドン売れている事の証左でもあるのでしょうけど、とにかく追随早過ぎ。

次なるポイントは、iOS4以下の合計が20%を切って、iOS5以上が80%を越えたという事です。前回の1月末には全体の4分の1を切ったと書かせて頂きましたが、相変わらず旧バージョンの減少ぶりが凄まじいです。これは旧バージョンを折れ線グラフで見てみると顕著でして、

こんな感じになってます。とにかく古いバージョン比率の逓減ぶりが気持ち良い。最新バージョンに近ければ近いほど低下する勢いがある傾向が見て取れますが、これはiOSでは次のバージョンへ移る勢力が常に強いという歴史があった事を示唆しています。開発者にとっては有難い傾向ですね。恐らく将来も傾向は同じでしょう。

今回の統計を見る限り、そろそろ新規案件も更新案件もiOS5以上での開発を前提にしてしまえるんじゃないかなぁと思った次第。WWDC2012ではiOS6も発表されますし、iOS4系を扱う意味はますます薄れていくのではないでしょうか。

 

という事で2012年3月のレポートでした。4月以降は週次で数字を作っていますので、ちょいとまとめ方を変えてみるかも知れません。これまでのレポートを以下にリンク列挙してみましたので、興味お有りの方は宜しければどうぞ。