2007/12
2007.12.09 (Sun)

ここ数日ウェブ・リテラシーを身につける方法というエントリが話題を読んでいます。梅田望夫氏の「ウェブ時代をゆく」に端を発して、ウェブ・リテラシを高める為という目的で開催した勉強会についてのエントリ。

サイト構築能力やプログラミング能力等の「作る」力をもってウェブリテラシーとする梅田氏の記述(ウェブ時代をゆく : p.209)を引用する一方で、何やらFirefoxやSkypeやブログやWikipediaを「知る・使う」事が着地点になってる気がしないでも無いのですが、「作る」為にはまず「使う・知る」事も当然必要ですから、ここでは「知る・使う」事をウェブ・リテラシーを自分のモノにする第一歩として位置づけて、僕なりに考える3つの条件について書いてみようと思います。

 

ウェブ進化論」を読んだ、「フラット化する世界」も読んだ、「ウィキノミクス」も読んだ、 そして「ウェブ時代をゆく」も読んだ。

で、ウェブの歴史と進化の速さは分かったけど、ウェブリテラシーをどうやって身に付けたら良いんだろう?自分に身に付けられるだろうか?それを続けていけるだろうか?

 

そんな疑問をもしお持ちなら、以下の条件について考えてみる事が助けになるかも知れません。

  1. 新しいモノに興味・関心を持てるか
  2. 周囲にウェブ・リテラシーの高い人がいるか
  3. 気軽に質問・相談出来る環境にいるか

もし全部 Yes なら既にウェブ・リテラシーを高められる環境に身を置けている事になります。というか、全て Yes の人は既にウェブリテラシーの高い人、あるいはその予備軍である事が大半ではないでしょうか。

逆にウェブ・リテラシーを高めたいんだけど巧いこと行かないなぁという場合は、このどれかが欠けている可能性が高いと思われます。新しいモノに面倒くささを感じてしまったり、自分より詳しい人が周りにいなかったり、相談相手がいなかったり…とかとか。

 

お気づきの通りこの3つの条件は、何もウェブリテラシーに限った話ではなくて、全ての「学習」に成果をもたらす為に必要な条件です。ウェブの世界だから特別だなんて事は一切無い訳で。

興味がなけりゃウェブだろうが数学だろうが身につかないし、自分より知ってる人がいないと新しい知見の体得は始まりません。逆に、上記の学習における基礎条件さえクリア出来てればウェブリテラシーは勝手に身につくもんだと思います。

 

実例を紹介しますと、僕の彼女がその良い例です。3年前まで御世辞にもウェブリテラシーが高いとは言えない普通のOLさんで、ちょっとメールしたりウェブサイトを見たりする程度でした。

それが今、愛用のiBookで検索にはGoogleを使い、分からない言葉はwikipediaで調べ、skypeでチャットして、自分のブログを2つ持っています。他にも、

  • ブラウザはFirefox
  • iGoogle使い
  • メールはGMail
  • RSSリーダーでブログやニュースのRSSを購読
  • はてなブックマークの人気エントリRSSも購読
  • podcast聞きまくり
  • youtubeを見るだけでなく投稿も
  • ドメイン所有

ってな感じで、まぁ自身が曰く「人生変わった」というぐらいOLにしては珍しく(?)ウェブの大海を自由に泳ぎ、ウェブと接する事を楽しんでいるように見えます。

そして、こうなる過程は全然苦ではなくて楽しんでた感じ。よくよく聞いてみると、ちゃんと3つの条件をクリアしていたようで、興味や関心は基本的にあったし、教えてくれる人もいたし、気軽に相談できる環境にあったという事のよう。

 

ただ特筆すべきは、「3. 気軽に質問・相談出来る環境にいるか」の条件が満たされた途端にウェブリテラシーの体得速度が高まったらしい事です。話を聞いていて、なるほどなと思いました。

失敗しても、何かおかしくなっても、すぐにそれを解決出来そうなアテがあったり、疑問をすぐにぶつけられる先があったりすると学習曲線の傾きってより上向くものです。

上述したとおりウェブリテラシーの習得過程は一般的な学習と全く一緒。学業で(1)と(2)を満たした上で、(3)の条件を満たす家庭教師が付くとすぐに成績向上するように、気軽に質問・相談できる環境作りが重要なんでしょう。

だから、ウェブリテラシーをもっと高めたい!!っていう人は、(1)と(2)のクリアをまず目指し、理想的には(3)までクリア出来るよう自ら働きかけてみる事をお勧めします(具体的な方法はまた別エントリで書いてみたいと思います)。

 

そして、ウェブリテラシーを沢山の人にもっと高めて貰いたいなぁと考えておられる方は、(3)の条件をクリアさせてあげられるような立場になってみるという視点もアリかも知れませんね。

これは自分に向けたメッセージでもありますが、セミナーを主催してレクチャーするってな王道以外にも、いつでも聞いてくれよ的なスタンスで立ち振る舞うのも一つの方法かも知れません。叩けば即響くウェブリテラシーの鐘があると、当事者の安心感が学習効果を増大させるんじゃないでしょうか。

 

僕はこの考え方を、少し前からファイナンス・リテラシーに当てはめています。(3)の条件がもっと満たされないかなぁと思いつつまだまだ勉強中の身ですが…


2007.12.08 (Sat)

オンラインでグリーティングカードを作るってのは普通にありますよね。大手ならやはりYahooグリーティング楽天グリーティング等でしょうか。皆さんも友人・知人から貰った事ってあるかも知れません(僕も結構貰ってます)。

…でも、近頃は代わり映えしない感が無いでしょうか?ネットグリーティングカードの登場当初の面白みって無くなったよなぁ…とか。

そんな風に感じておられる方に朗報です。

これからは動画でグリーティングカードを送る時代になるのかも知れませんね。YouTubeが非常に面白い機能を追加していますのでご紹介します。

YouTube Video Holiday Cards と言うんだそうで。

YouTube - Broadcast Yourself.

YouTubeを日本語表示で使っていると気が付かないのですが、言語を以下のようにYouTubeのサイトの右上の国旗アイコンをクリックして表示されるメニューで世界を選択するとすぐに分かります。

screenshot_01-1

全部英語表記になってしまいますが、全然難解ではありませんので大丈夫です。画面右側に YouTube Video Holiday Card なるバナーが表示されますので、

YouTube - Broadcast Yourself.

そちらをクリックすると以下のような動画選択画面に。

YouTube - Broadcast Yourself.-2

クリスマスの季節に合わせた動画が12個、最初から並んでいますので好きなモノを選択。サムネイルをクリックすれば動画そのものを確認する事も出来るので好みのモノを選びましょう。

どれも気に入らなければ自分で好きな動画を指定する事も出来ます。その場合は、テキストボックスに所望の動画のURLを入力すればokです(YouTubeのURL限定)。そして「Next」をクリック。

 

YouTube - Broadcast Yourself.-1

今度は、動画を貼り付ける台紙に相当するテーマを予め用意された6つの中から選択します。(自分で好みのモノを指定する事は出来ないようです)。そしてまた「Next」をクリック。

 

YouTube - Broadcast Yourself.

最後に、メッセージを記入して、送りたい宛先のメールアドレスを好きなだけ並べてから「SendIt」をクリック…で、以上!これで、指定したメールアドレスにYouTube内の動画を素材とするクリスマスカードを送る事が出来ます。

届いたメールに書かれたURLにアクセスすると、以下のような感じで動画グリーティングカードが表示されるという訳。

YouTube - Broadcast Yourself.-3

ま、言うなればビデオレターのネット版って感じなのではないでしょうか。

テキストや静止画よりは格段に伝わる力の強い動画ですから、クリスマスカードだけではなくネットを介したグリーティングカードは次第に動画埋め込み対応になっていくのかも知れません。

恐らく色んな動画共有サイトが追随すると思われます。あるいは、同様の機能を提供するYouTubeのAPIを使ったマッシュアップサイトも登場するかも知れませんね。

 

自分の子供の動画をYouTubeにアップロードして、グリーティングカードとしてメッセージ付きで親族に送付…なんて使い方をする人が出てくるかも。旅先からのビデオレターって感じに使うのも良いかも知れませんし、懇意にして頂いているお客様へのメッセージを動画付きで送る…なんて事にも使えるのかも知れません。

 

…あれ。何かビジネスがうまれそうな予感?…という訳でYouTubeのAPIを読みながら色々と妄想している土曜日の午後でした :-)

YouTubeのAPIって今はGDataになっているので基本的にRSSがベースです。RSSや動画に興味のあるエンジニアの方、一緒に楽しみませんか?宜しければこちらからご連絡下さいませ。


2007.12.01 (Sat)

アップストア心斎橋で12/6(木)に開催するトークセッション「RSS x SEO x 動画 〜売れるWebマーケティング〜」が近付いて参りました。

2回目となる今回のセッションでも強調したいのは、動画が伝える情報量や動画が持つ伝える力です。動画を撮影し共有する事が極めて容易になってきている今、動画の力を見せつけてくれる事例は枚挙に暇がありません。

今日は最近見付けた面白いサイトをご紹介。

5min - How to Create Balloon Shapes - Video

5minと言います。見るからにYouTubeっぽい動画共有サイトなので慣れている方はすぐに馴染める事と思います。

5min - Life Videopedia

近頃、特化型の動画共有サイトを見る事がありますよね。5minはその典型で、誰もが持つノウハウやTipsという知識を集約する場所となる事を目指した動画共有サイト。

Aboutページに記載されている考え方は大変興味深いモノで、

5min’s basic philosophy is that everybody is an expert in something and has something to teach others, so why not share that knowledge for the better of the whole? That’s why we created a place to gather that collective knowledge onto one platform.

誰でも何かのエキスパートであり、他の人に教えられる何かを持っているって素敵な事を言ってくれています。

 

このサイトを見ると多くの事が可能な気がするんですよね。例えばこんな動画。

風船の中に風船が入ってるというパーティー用の風船を作る方法が紹介されているのですが、視聴した次の日から自分でも作れそうな気がしますよね、何だか。

出てくるキャプションが英語だとか、喋ってる言葉が日本語じゃないとか、そういうのは全然関係なし。これが、テキストや音声には無い動画の伝える力なのでしょう。

 

無論、このような動画の力は語られ初めて久しいですが、ネットを介した集約の力が作用するとこれ程までに素晴らしいノウハウサイトになるものなのか…と圧巻の思いで眺めてしまいました。

5minの動画をしらみつぶしに見ただけで(それはそれで大変ですが)、何だか自分が色んな事が出来る/知ってる凄い人になれそうな気がするのです。インターネット万歳、動画万歳って感じ。

色んなジャンルに渡って動画による知識共有がされている5minを気分転換に眺めてみられるのは如何でしょうか。

Excelのテクニックが紹介されていると思えば、

ケーブルの巻き取り方が紹介されていたり、

とジャンルは色々です。

 

皆さんは、何のスペシャリストでしょうか?人に教えられる何を持っておられるでしょうか?もし手元にビデオカメラとPCをお持ちなら、それを世界中の人々とシェアしてみるのも面白いかも知れませんね。僕も何か探してみようと思います。