今、仮想通貨界隈が非常に賑わっています。ニュースでもビットコインや仮想通貨という言葉を聞かない日がないくらい。
何となく先週末に昔話を書いてみようという気になったので、僕や弊社と仮想通貨について3,4年前ぐらいのことを思い出しながら書いてみます。
この種の本を最近結構積極的に読んでるのですが、実は仮想通貨をwatchし始めたのは2013年頃です。まだあのMt.Goxが破綻するよりも前のこと。
米国在住の弟と会話してた時に「興味あったりする?」って聞かれたのがきっかけでした。元々ビットコインの名前ぐらいは知っていたので、そこから仮想通貨は僕の新しい関心事になり日米間で色々情報交換をするようになります。
ただ、ビットコインの話題もそこそこに、早くからRipple(厳密には仮想通貨じゃない)や、Etherium に注目するようになりました。
当時のRippleレートはまだ1XRP=1円にもなっていませんでしたから(ご承知の通り今は100倍以上)、まさに黎明期から仮想通貨に触れていたことになります。
2014年の間は、弟とRipple売買をすると共に、Rippleが解決しようとする国際送金の問題やいわゆる仮想通貨全般のことを勉強してました。当時は、自社の主事業であったファイル共有サービスのSYNCNELに奔走していたので時間は余り割けませんでしたけど。
当時まだ在籍してくれていたエンジニアの@sumihiroさんに、Rippleの技術調査をお願いしたのは丁度この頃。SYNCNELの「次」の自社プロダクトを考えていたのですね。
SYNCNELは、2011年の始めた当初こそ目新しいソリューションでしたが、2014年にもなってくるとその分野はコンペティターも増えて新しさは失われていたんですよね。
次の新しい事業のネタがいる。
それで Ripple(XRP)の取引所開設 を考えてました。当時、リップルトレードジャパンなど国内でも1,2個しか取引所がない黎明期だったからです。
ただ余りに忙しすぎて新しいことにリソースを向けられず、結局、軽く調べたところでプロジェクトは終了してしまいます。今は独立している@sumihiroさんと先日別件で話すことがありましたが、「あの時Ripple(XRP)を買っておけば良かったです」と言ってました。僕も全く同じ気持ちです(笑)
当時の弊社は、投稿するとAmazonギフトカードが貰えるサービス(ヨクスル)なんてのも始めてましたが、将来的にRippleの仕組みに絡めることも視野に入れてました。今で言うICOに近い考え方ですね。
そうして年を越した2015年、ある出来事をきっかけに当時の主事業SYNCNELの売却を決定。2016年に事業譲渡を完了して今に至ります。事業譲渡で得た資金を使って仮想通貨事業をやろうとは思いませんでした。2016年は既にメインプレイヤー揃ってましたし、新しさもなく自分的には時既に遅しでしたから。
という訳で、ひょっとしたら規模はともかくフィードテイラーも今流行の(?)フィンテック企業になっていたかも知れないという昔話でした :-)
じゃぁ、取引所を作れてた方が良かったのかというとそんな簡単な話でもありません。当時、国内のさきがけながら小規模取引所だったリップルトレードジャパンは先日代表が逮捕されるなんて事もありまして、取引所事業の資金繰りが難しいことが露わになってます。
こんなふうにアッという間に大手が入ってくるレッドオーシャンと化してますし、弊社は参入しなくて正解でした。仮想通貨や関連する技術をそこそこ知ってるという知見が残ったぐらいです(笑)
運やめぐり合わせで縁はあっても誕生しないビジネスってホント沢山あります。弊社にとっての仮想通貨関連事業はまさにそれ。創業12年ですが、社内でネタが生まれては消えていく様はまだまだベンチャー精神失っていないって証拠かなと思っています。
そんな弊社の今は、Webサイト静的化の事業 espar を粛々と進める毎日。まだまだブルーオーシャンです。