2011/10
2011.10.06 (Thu)

iPhone4S発表の後に訪れた突然の訃報

ただただ驚いた。

jobsが変えた世界あってこそ弊社の今があります(iOSアプリ開発専門ベンダーですから)。jobsがいてAppleがあり、jobsがいてiPhone/iPadがあったのです。未来を引き寄せて見せ続けてくれたjobsに心からの感謝を。

jobsが創りだしたモノに人生を変えられた人は世界中にもの凄く沢山いて、僕もまたその一人です。

Macが無けりゃ決して無かった縁があり、iPodとiTunesが産み出したPodcastが無ければ出会わなかった人は数知れず、そこでの縁が無謀とも言えた創業期の支えとなり、今はApple製品に埋め尽くされる会社を iOS アプリ開発専門ベンダーとして経営し、同じ jobs WORLD に身を置く仲間と未来を創らんと共に仕事をしています。

jobsが有名なスタンフォード大学でのスピーチで言っていました。

「仕事は人生の重要な位置を占めます。それに満足したければ、自分の仕事が最高だと思うことです」

僕は今、自分が最高だと思える仕事をjobsが創りだした世界の中で生業として出来ている事に心から感謝しています。とても感慨深く、とても嬉しく、誇りですらあります。

jobsは未来を見せてくれただけでなく、未来を創り出すツールをも僕らに残してくれました。jobs が描いていたであろう未来の片鱗を、彼が残したツールを使って形にしてみたいと思います。あぁ、そんな事はiOSを使って誰かが実現するだろうと思っていたよ…とjobsが言ったかも知れないその「誰か」に僕らはなりたい。

jobs, 有難う。そして、お疲れ様でした。


2011.10.05 (Wed)

iOSデバイスはもはやビジネスデバイスとして認識されていますが、その導入方法/プロセスについては実はまだまだ知られていない模様でして色んな導入検討企業様やSIer企業様から質問される事が多いです。…のでボチボチ書いてみたいと思います。

Urban visions © 2011 Luis Molina, Flickr

■ iOS Developer Enterprise Program (iDEP)

まず基本中の基本から。iOSアプリのインストールというとAppStoreがすぐ連想されてしまいますが、業務用アプリの場合は不特定多数に公開されてしまうと困りますね。なので従来は

  • 開発途中のモノをUSBケーブルを介して限定的(100台まで)にインストール出来るAdHoc版という仕組みを使って配布
  • AppStoreに公開はするが認証の仕組みを入れる事で不特定多数からの使用を回避

といった方法を採る事が多かったのです。

…が、前者だと、デバイス追加の度にアプリを作り直し(ビルドし直し)しなくちゃいけない煩わしさや100台までという制限が問題になったり、後者だと更新がすぐに出来なくて運用開始後が大変という問題を抱えていました。アプリの配布(distribution)のやり易さは、企業インフラを成すシステムの成否を決めるので、その意味で上記の従来型なスタイルは会社規模が大きければ大きいほど全然ダメです。

この問題を解決するのが、iOS Developer Enterprise Program というライセンスの形態で、Appleと締結するライセンスの一種です。Enterprise以外にはお馴染みStandardとか、大学向きのUniversityとかがありますね。

(企業向けiOSアプリについて解説したセミナーのスライドから。)

iOS Developer Enterprise Program は業界では通称 iDEP (アイデップ)と呼ばれており、

AppStoreを介さずにデバイス無制限に配布出来るアプリが作れる

という超強力な特徴を特徴を持っています。その名の通り企業向けの為のライセンスでして、

  • 運用開始後にデバイスが増えたから…といって何か特別な事をする必要は全くない

    (冒頭のAdHoc版による運用だとデバイス追加の度にリビルドが必要)

  • AppStoreを介さないので任意のタイミングで最新版を配布出来る

というメリットを享受できます。そんな良い事づくしなアプリケーションをInHouse版アプリとかInHouse版バイナリとかって呼んだりしますが、何故、それを使わずに冒頭のようなAdHoc版を使ったり認証付きアプリとしてAppStoreに公開するなどの周りくどい事をやっていたかというと、理由はただひとつ。iDEPは500人の従業員を抱える企業しか取得できないライセンスだったからです。それが2010年夏に解禁になりました。極端な話、1人でやっている会社でも取れるようになったのです。これを使わない手はありません。

iDEPによるInHouse版バイナリは使い出すとホント手放せなくて、(また改めて御紹介しますが)OTAという技術と組み合わせて使うと社内にオレオレAppStoreが作れてしまうという、これまた超強力な特徴を持ってます。例えば、

  1. iOSデバイスを追加購入
  2. 当該デバイスでSafari起動
  3. あるURLを入力
  4. はい!社内専用アプリのインストール完了!

みたいな事ができてしまします。AppleIDの登録/設定も不要だし、UDIDを調べる必要もない。リビルド不要のデバイス制限皆無って訳ですから、まさにフリーダム。

自由にハンドリングしたい企業内の情シス担当者にとっては理想形、iDEPはそんな企業の為のライセンスです。が、ただ自由には義務や責任が伴うもので、iDEP締結に至るにも、iDEPの契約を維持するにも、必要な事や守らなくちゃいけない事が沢山あります。

  • もしiOS Developer Standard Program を既に契約していれば、それとは別のAppleIDが必要
  • 申込時は企業の実在を証明するDUNSナンバーと登記簿謄本が必要
  • InHouse版アプリが不用意に関係者以外にインストールされないように厳重に管理する事
  • InHouse版アプリを使用出来るのは、契約主体法人の従業員やスタッフなど「中の人」に限る事

取得手続きはそんなに難しくありません。所要時間だけが気がかりで今なら2,3週間~2ヶ月程度でしょうか。弊社が自社分を契約した時は5日程度でいけたのですけどね。あの頃は良かった…(遠い目) まま、いずれにしても、業務用の専用iOSアプリを考える企業様は早め早めにiDEP申請を進めた方が良いかも知れません。

ちなみに、年額ランニングコストがかかります。上に表を載せた通りですが、円高の影響を受けてか元々年間¥33,800だったのが何と¥24,800という驚きの価格になっていますので、今が買い時!?かも知れません。まぁ当面高くなる事は無いと思いますけど。

■ DUNSナンバー

iDEPの申込に必ず必要になります。DUNSナンバーは東京商工リサーチさんが(国内では)管轄している、企業の実在を証明するコードの事です。これも必須となりますのでご注意を。

このページの「DUNSナンバー検索」から自社名を入力してみましょう。240万の企業が登録されているらしいので、ほとんどの企業は検索ヒットする筈です。じゃぁお金はいらないのか?というとそこは巧く出来ていて、DUNSナンバーだけ確認する事が出来ないようになっています。んで、それを教えてぇ〜とお金を払うという仕組み。

単に番号だけで良いのか、証明書的なモノをセットにして欲しいのか、スピード発行して欲しいのか…によって料金は違いますが全然高くありません。手続きも登記簿謄本のFAX送付が必要になったりするものの超簡単。無事に発行されると、こんなものが送られてきます。

ご丁寧に日英2通です。しかも当該のデータが入ったCDもセットにしてくれてるという。至れり尽くせりな感じです。途中問い合わせでTELしたりしましたが担当の方も親切で余り心配する事はありません。

ちなみに上場企業さんだったりすると既に取得されている可能性がありますので、まずは総務部とか、該当しそうな部署に確認される事をお勧めします。

という事で、iDEPDUNSナンバーについて御紹介をしました。エンタープライズ系は書けそうな事が沢山あって、InHouseバイナリでやってはいけない事、規約上実現不可能なビジネスモデル、InHouseバイナリとiPhone構成ユーティリティを組み合わせたアプリ絡みの安心運用スタイル、InHouseバイナリとOTAで実現するオレオレAppStore、MDM、InHouseバイナリで業務アプリを作るにあたっての注意点…などなど。

こんなコンテンツ需要ありますかね。どうだろ。

まぁノウハウはシェアしようが僕の基本スタンスなので需要なくても順次勝手に書いていきます(笑) もちろん、AppleとのNDAに抵触しない程度にですが。

あ、ちなみにエンタープライズiOSアプリの導入コンサル的な事もスポットでやっています(継続料金が発生しないコンサルティング)。実績もありますので御安心を。

iDEPにまつわるノウハウって余り出回っていないのですが、きちんと体系立てた説明があると社内展開も戦略的に進めますので時間の節約にはなると思います。導入検討企業様やSIerさんで御入用の方がいらっしゃいましたらお声がけ下さい。宜しければこちらからどうぞ。


2011.10.04 (Tue)

iPhone4Sが発表されました。同時にiOS5のスケジュールも見えました(急やけど)。

これでまた業界がドタバタと賑わい立ちそうな予感。ハードとソフトの進化が1週間後に迫った訳ですが、このコンボで新しいモバイル体験を提供してくるのはAppleらしい所であり、Appleにしか出来ない技でもありますね。中でもそれが顕著に表れているのは音声アシスタント機能「siri」でしょう。

いみじくも、すずりょうさんが

と仰った通り、ここまでくると哀しいかな「アンドロイド」の定義である「高い知性をもつ人間型ロボット」に近いのはiPhone4Sであると言わざるを得ません。マンとマシンの距離感をグッと縮める事に成功していますし、こういう世界になりますよね、普通に。だってどう考えても便利だもん。

以前「なぜAppleなのか」というエントリで、弊社がApple一色である理由はAppleがコンピューティングの未来を作っているからと書きましたが、その考えが間違っていない事を改めて再認識出来た素晴らしい発表でした。Appleはまた未来を先取りし具現化してくれたのです。何とワクワクすることか。

しかし、惜しむらくはこの音声アシスタント機能が日本語で使えない事でしょう。でもきっとAppleはやってくれる、そう信じるしかありません。というかApple以外にやって欲しくない。僕らが欲しいのは、表層だけ真似をした残念なアシスタントではなく、洗練されたアシスタント「siri」なのだから。

34/365 © 2011 Pete Peaks, Flickr

しかし待ちきれない!という場合は、ここは一つ発想を変えるっていう手もアリな事に気が付きました。そう、思い切って、

iPhone4S + 英語生活

ってのはどうでしょうかという御提案です。Appleが引き寄せてくれた未来を体験しながら英語学習にもなるという一石二鳥の自虐的HACK!

いきなり全部英語!メールも住所録もアプリも全部。いぁね、iPhone4Sの動画を見て英語が自由に使いこなせない悔しさを久しぶりに感じた訳ですよ、僕は。でも、ホント動画のように動いてくれるなら(いぁ動くからリリースしてるのでしょうが)、英語やってみようかなという気になりません?

街中でiPhoneに英語で喋って、”Oh, it’s nice!!” とか言ってみるとか格好良すぎです。大阪駅界隈で、どこに食事に行こうか迷った時におもむろにiPhone4Sを取り出す訳ですよ。んで “Find me an italian restaurant nearby.” とか言ってiPhoneに教えて貰ってんの。超クール!…多分。

(少なくとも人名のローマ字発音が認識されないと話にならなさそうだからやっぱ微妙か)

 

ま、冗談はさておいて近未来をnativeに体験できない残念感はありますが、iPhone4Sは購入するだけの十分な魅力はありますので僕は普通に64GBytesモデルの白を買うつもりです。法人部隊が凄いという噂のauさんが企業向けにiPhone販売体制をどう組んでくるのかにも注目ですね。確実にエンタープライズ絡みの案件は増えると思います。


2011.10.03 (Mon)

電子書籍ビュワーの「Book+」のv1.1(本日不具合修正したv1.1.1が公開されました)では、複数の画像をZIPやRAR形式に固めて閲覧する事が出来る機能拡張を行いました。画像化された漫画のスキャンデータを固めてコミックとしたり、お気に入りの写真をまとめてzip化してフォトブックにしてみたり…そんな楽しみ方をする為のものです。

…が、自分でzipを手動作成するのでなく、誰かが作った色んなzipファイルが「フォトブック」として入手する事が出来たらどうでしょうか?写真集やアルバムばかりが並ぶ本棚からお好みのものをゲットして Book+ で写真を楽しむ、そんな感じ。

さながら公開写真集アーカイブみたいな。しかもブラウザで1枚1枚見るんじゃなくて、iPad/iPhoneでサクサク鑑賞出来るようなユーザ体験です。写真集が友達や家族のものだったりすると尚のこと楽しいですよね、きっと。

とか何とか考えていたら、見事にそんな楽しみ方を手伝ってくれるサービスが Lifehacker で紹介されていました。facebook2zip というそうです。

FacebookのアルバムをZipでまとめてダウンロードできるサービス「Facebook2zip」

「Facebook2zip」は、Facebookのアルバムをまとめてダウンロードできるサービスです。自分のアルバムはもちろん、友達のアルバムもダウンロードできます。Zip形式でまとめてダウンロードできて便利です。

使ってみた感想は超簡単!超便利!

ダウンロードした zip ファイルは Book+ にとっては「フォトブック」なんですよね。なので、そのまま Book+ に転送すると、友達のアルバムをフォトブックとして鑑賞する環境の出来上がり。凄くないですか、コレ。

何が凄いって、facebook2zipBook+(を始めとする複数画像圧縮zip対応のアプリ)があれば、facebook が突如としてフォトブックの巨大書庫と化すという事。いつもクールな写真を掲載している友達がいますか?facebookにいる親族が身内の写真をアップロードしていますか?では、是非そのアルバムを facbook2zip で丸ごと取得してBook+に放り込み、あたかもその人の写真集を眺めるように楽しませて貰いましょう :-)例えば、こんなふうに。

(自分のアルバムをzipダウンロードしてBook+で16枚表示してみた)

1枚1枚、読み込みが発生するブラウザ上の緩慢な写真集鑑賞とはまた違ったユーザ体験です。是非是非お試し下さい。(Book+にzipファイルを転送する方法についてはオフィシャルサイトやAppBankさんの詳細なガイド記事をご覧下さいませ)

複数の写真を固めただけのzipファイルが「フォトブック」なのだとすると、大量の画像で溢れるウェブの世界もまた違った捉え方が出来ますね。

このエントリを書きながら、アレもコレもワンタッチでzip化出来れば面白いのに….と思えるものが沢山出てきました。少なくとも写真共有サイト系は全部そうですし、壁紙系サイトとかも面白そうです。さて、他にどんなものがあるでしょうかね。


2011.10.02 (Sun)

法人様向けソリューションSYNCNELの開発を初めてから1年が経とうとしています。保守やサポート・販売の体制を整えてサービスとしてリリースしてからは半年強ぐらいでしょうか。

気が付けば弊社の主たる事業になっていただけでなく、4桁規模で導入を決めて頂いている企業様や、数百/数十/数台などの各規模で上場企業様を始め中小企業様やSOHOの方まで、業態/業種/規模問わず色んな企業様のiPad/iPhone活用を支える基盤にもなり始めました。

とある上場企業の競合製品と競り勝って導入が決まる例も出てきていますし、自社の米国支店・欧州支店にも使わせたい…といった声を頂くようにもなりました。

加えて、2桁規模の販売代理店様によって商圏は拡大しつつあり、中にはSYNCNELを販売すると担当者の営業成績に加点される制度が出来た代理店様まで現れるに至りました。

© 2011 Lucas Stanley, Flickr

大変ありがたい事にいよいよSYNCNELは存在し続けなければならない存在になりつつあります。5名でやっているITベンチャーの商品がわずか1年でこのポジションまで来れたのは奇跡と言っても良いでしょう(少なくとも僕はそう確信しています)。

何が奇跡って、1つは総販売代理店をお願いしている住友セメントシステム開発さん、保守サポートをお願いしているスマートスタイルさんとパートナー関係を組ませて頂けていることや、関係各社様とも販売パートナー関係を築けているというご縁。そしてもう1つは社内話になりますが、サーバ側の@kumatch、クライアント側の@nakiwo、PDFエンジンの@itok_twit、という僕の思い描く超少数精鋭部隊を具現化してくれている仲間とチームを組めていること。

このいずれが欠けてもココまでこれなかったと思います。社内外を含めた全ての関係者に改めて「有難う御座います」とお伝えしたいです。

そんなSYNCNELの開発スタートから1年という節目を迎える今、企業向けソリューションSYNCNELが目指している事とその先に見据える未来について書いてみようと思います。

端的に表現するなら、

スマートデバイスを使った企業活動におけるコンテンツインフラになる

という事になるでしょう。道路が車の通り道であるように、線路が列車の通り道であるように、SYNCNELは企業内のドキュメントやコンテンツをスマートデバイスへ届ける通り道になりたいと考えています。安全に、確実に、そしてシンプルに、手元のデバイスに届けてくれるパイプのような役割を担うクラウドサービス。

London Reflects © 2010 Seasonspics, Flickr

iPadのようなスマートデバイスがビジネスに欠かせない存在になりつつある事は明らかです。(そうなる筈が無いと主張する方は、携帯電話もパソコンもそんな主張に抗うように急速に浸透し今やビジネスに欠かせないモノになった事実を振り返るべきです。二度あることは三度あるのです)

そんな世界では、社内の打合せで/営業先で/セミナーで/展示会で、いつでもどこでもデバイスを取り出せばデジタル化された社内資料が閲覧できる必要があります。軽快でなければ意味はなく、それ故に資料群はファイルとして手元のデバイス内に入っている(ダウンロードされている)必要があります。その多くがPDFでしょうが、それだけではなく動画も音声も画像も同様に扱える必要があります。

会議では一度に数十の資料を一斉に配布する必要があり、また営業先ではその場で相手にドキュメントを渡す事も必要であり、必要に応じて紙へ書き込むのと同様に使い手によるメタな情報が付与出来て再利用できる必要もあるでしょう。

またグループで共有する資料だけでなく、担当する顧客の為に自分だけが使うコンテンツを持ち出せる必要もあります。時には既存の社内システムが定時的に出力するドキュメントを関係者に定期配信する必要もあるでしょう。それを自動化出来るような仕掛けも必要になりそうです。

いずれにしても、スマートデバイスに届けられるべきモノは一箇所に集約されていれば良く、ファイルを置くだけで然るべき人達に最新のモノが届く(ダウンロードされる)事と、そのアーキテクチャに最適な安全性が担保されていれば良いのです。極めてシンプル。

IMG_4777 © 2011 Robert, Flickr

「◯◯さんと△△さんは□□グループに属していて、□□グループに配送すべきドキュメントはこの箱に入れる事にしよう」….。そんなルールを定めれば後は入れたファイルを自動で適正に届けてくれる。必要なのはそれを実現する配送のシステムと、配信される側となるスマートデバイスで閲覧出来る仕組みです。

 

突き詰めるとやはり企業様が期待しているのはペーパレスによるコスト削減効率の追求でして、社内打合せでの資料共有も、営業先での資料渡しも、上述した全てのケースでそう言えます。紙を介在させる事無くコンテンツを扱おうというのですから、言ってみればエコや合理性追求の流れにある一歩進んだ取り組みに過ぎません。

結局企業におけるスマートデバイス時代の到来とは、徹底的なパーパレス社会の実現であり、同時に徹底的な効率性重視企業社会の訪れであるのです。新しいデバイスが時代を一歩先に進めさせようとしている訳です。

Water supply © 2011 Bruno, Flickr

そんな、企業における大転換期に次なる時代のインフラに位置付こうとしているのがSYNCNELです。企業内の物流ならぬ、コンテンツ流とでも言いましょうか。今後の企業活動を行う上で絶対に必要になるモノ、それはペーパーを介さずともスマートデバイスにコンテンツを届ける仕組み、基盤です。そこを弊社は追求していきたいと思っています。

 

基盤を目指すからこそ求められるシンプルさや手軽さや安心感や柔軟性が少しずつ形になってきたのがこの1年間。それは冒頭で述べた通り、「体制」という意味でも「技術的に」という意味でもです。

有り難くも「住友」という冠をお持ちの企業様に総販売代理店を担当頂いているからこそ(特に国内企業には)振り向いて貰える訳ですし、MySQLの法人サポート国内No.1の企業様に保守/サポートを担当して貰っているからこそ安心感も提供できる訳です。売りたいと思って頂けるサービスだからこそ色んな販売店様が販路開拓して下さるようになりますし、それを作り出して維持する事は高い技術力があってこそ実現できるものです。

気が付けば1年の間に非常に強力なチームができていました。関係する企業数は2桁を越え、関係する人の数は数十人に及んでいると思います。普通に考えれば凄い事です。

この勢いで次なる1年間はいっきにビジネスを拡大し、SYNCNELを次代の企業コンテンツ基盤を支えるインフラにしたいと考えています。関係各社(者)が幸せになりながら、SYNCNELは変わりゆく社会の基盤を支える一助となり、そこに僕らのアイディアを加味する事で世界を1つでも2つでもより良いモノに変えてみたいと思うのです。