本日2025年7月7日、弊社フィードテイラーは創業から丸19年を迎えました。

もうすぐ20年です。ここまで続けられているのも、ひとえに日頃からお付き合いを頂いているお客様やパートナーの皆さんや社内メンバー、仲良くして頂いてる経営者仲間の皆さんのおかげです。心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

恒例ではありますが、近況のご報告などを。

 

Claude Code の『JOIN』

この1年の間で最も大きな弊社変化の一つが、5月下旬に登場したClaude Codeの導入です。

2024年後半から CursorGitHub CopilotCline など色々使ってきましたが、それらを遥かに凌ぐタスク処理能力で業界が騒然としましたね。弊社でも早々に評価して、6月より社用標準ツールとして位置付けました。

が、正直 Claude Code の採用は、ツールの導入というより 組織に新たなメンバーとして AI が『JOIN』した という感覚が近いです。しかも1人ではなくN人で、使いこなし度合いによってNは2にも5にも10にもなるという…。エンジニアにとっては部下エンジニアがついたと言えますし、雑務担当な僕にとっては総務・企画・広報メンバーとして実務をこなす部下が増えたような感じです。

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(ある業務効率化のツールを作らせている様子。機能追加を依頼するとガンガン実装→テスト→修正してくれる)

タスクを投げたら、Claude Code から「これやって良いですか?」と質問されたり、「完了しました」と通知が来るまで基本は放置、その間、自分は他のことをやる…みたいな仕事スタイルが確立しつつあります。

複数の Claude Code インスタンスに別のプロジェクトのタスクを同時並行で走らせたり、同じプロジェクト内で複数の Claude Code に同じことをやらせて一番良いものを選んであとは捨てる…みたいなAIメンバーが複数人いる前提の仕事スタイルも模索しています。

後発のGoogle製 Gemini CLI も併せて評価していて、こちらは開発業務というよりもドキュメント作成系の人員としてのAI。執筆のあと人間の確認と微調整を経たあと、更新作業を勝手にやってくれるみたいな。言っても5月下旬からの動きなので、まだ理想には程遠いですが、体制づくりを進めています。

今後、「チャット型AIのサイトを開いて、プロンプト打って、出力をコピペして」といったことの必要ない、AIが自走できる環境づくりが本当に大事になりそうです。

従業員/メンバーとしてAIを育てよう。組織のAI化を進めていこう。

そう思えるほどに、たった1ヶ月のうちに世界観が変わってしまいました。そんな激動の波に乗りながらにはなるものの、基本的には従来と変わらず静的Web事業とiOS事業を進める1年でした。

 

静的Web事業 espar

発信の強化

色々やった1年でした。リブランディングして発信を強化したり静的サイト向けフォーム実装ツール「espar form」の専用サイトを作ったり展示会に出展したりしました。

どれも過去にはやったことのない取り組みばかりでこの1年は特別だったのですが、特に展示会出展はリアルなもの作りで系統も違ったので、とても面白かったです。


(おおよそITらしくないブースに仕上がった。espar form だけでなく espar vault も知って頂く機会に)

アイテムの制作には、お馴染みメタ・グラマーさんにお手伝いを頂きました。リーフレットだけでなく背面パネルに掛ける高さ3mの垂れ幕やテーブルクロスまでお願いしました。イラストはほんわか系の女の子イラストが特徴のいとうみゆきさん。


(esparのブランドコンセプトにあわせてリーフレット用のイラストを描いて頂いた)

手に取れるモノ作りが本当に久しぶりで3社(者)での共同制作は楽しい経験でした。メタ・グラマーさんには制作過程で Blender を使ったシミュレーション(!!😳)をして頂くなど、かなり最先端な作り方も体験できました。


(今や定番の3DツールBlenderで展示ブースの完成系をレンダリングして頂いた。やはり圧倒的にイメージしやすい)

イベント当日の集客は想像してたより少し控えめだったのですが、色んな方にCMS静的化のメリットや、PHPレスな問い合わせフォームのメリットをご説明できたので良かったです。同じように出展されていた制作会社やクリエイターの方々と新たな繋がりが生まれたのも大きな収穫でした。

機能強化と実績

実はこの1年の間に、実質半年近くかけて espar のインフラを刷新しました。Arm版EC2インスタンスを実戦投入したり、Docker もフル活用。そんなこんなで19年目の1年間は espar にとって「目に見えない部分の強化」の年となりました。

が、そのかいあって、機能追加もし易くなったのです。

直近では espar form を機能強化してプレスリリースを発信。問い合わせフォームから送信されるメールに「独自ドメインDKIM署名する」というWeb関係者でも詳細をご存知ない方が意外に多い技術です。

各社の迷惑メール対策強化もあいまって今後はDMARCというキーワードと共に各社Webサイトは対応が不可避になるだろう…と、先手を打っての発表を行った次第です。


(サイト更新含め6割程度がClaude Code担当。プレスリリースサービスへの登録まで全部丸投げできる体制づくりを目指す)

色々と発信してきた成果なのか、新規導入のお話もちょくちょく頂いており、直近では名古屋の住設メーカーのリンナイ様に、WAFを代替するセキュリティ機構として espar vault を導入頂きました。


(理屈上は第三者がCMSを攻撃不可な構成にできる espar vault を評価頂いた)

やっぱり発信したら何かが動き出すものですね。次の1年も発信を継続してまいります。

 

iOS事業

この1年、ブログで少しずつご紹介しながらですが新しいブラウザアプリの開発を粛々と続けてます。

@hitonomichiさんに協力して貰って、社内の @t0shiya も巻き込んで、デザイン面ではいよいよメタ・グラマーの @kasydmk さんも巻き込んで、開発開始から6年目に突入ですw もはや「サグラダアプリ」と化してますが😁


(コンテンツを邪魔せず、必要な時だけ現れる新しいブラウザUI「バーデッキ」。図らずもiOS26のLiquid Glass に少し似ていた)

まだまだやりたいことの3〜4割しかできていませんが(次々作りたいものを思いつく自分が悪い😅)、普段使いできるかも状態にはなってきたように思います。ので、身近な人からお声がけして、ちょっとしたお披露目会(?)みたいなこともやってみたりして、TestFlightでの配信範囲を広げよかなと思ってます。お声がけさせて頂くみなさま、宜しければお付き合い下さい🙇‍♂️

一方、B2BのエンタープライズiOS事業は投下するリソースを減らしていて、ブログの投稿頻度もフェードアウト。2025年に入ってからは何と1件だけですw

正直なところ、ぼちぼち業務用iOS関連の知見を発信するという役割は終えたかもなぁと感じています。出し尽くしたわけではないのですが、そこそこ基本知識の啓蒙には貢献できたのではないかなぁという妙な達成感と、Apple も以前よりは相当しっかり情報発信してくれるようになっているという事情もあります。(やっぱりAppleから学ぶのが一番です😊)

ただ相変わらずコンサルティングのご相談は継続的に頂いてますので、今後は発信よりも個別企業様にあわせたご支援に軸足を移していこうかと思っています。業務用のiOS端末活用やアプリ開発のガイドライン作り等で悩まれてる企業様がおられましたら是非お声がけください。

 

ということで、長くなりましたが、この1年も各事業で少し歩みを進めることができました。さて20年目はどんな年になるでしょうか。AIを組織や自社サービスにもっと取り込んで、これまで以上に良い意味で変な会社にしていきたいと思います。

今後ともフィードテイラーを、どうぞよろしくお願いいたします。