バレンタインデーの朝(と言ってもAM3:30)にちょっとしたイベントがあって、出勤&雑用後に向かった東京。今回の出張の目的の一つはDevelopers Summit 2008に参加する事でしたが、それ以上に重要な約束が午前中にありました。

自分が元々いた会社の関係でお付き合いのあるJASDAQ上場企業ウェブ担当者の方々とお打ち合わせ。

以前よりコンサルティングでウェブシステム系のお手伝いをさせて頂いたりしていたのですが、このたび当社の新サービスについて知りたいとの嬉しいお声掛けにより御紹介させて頂く運びとなった次第です。

 

新サービスと言いましても、全く新しいという訳ではなく、昨年度発表したIR情報配信支援ソリューションIRCastをグレードアップしたモノです(IRCastPROと言います)。

詳しくはまた改めてエントリしたいと思いますが、昨年発表したIRCastが抱えていたビジネスモデル的な課題、技術的な課題を解決すべく約1年間に渡って取り組んできました。技術的な課題の解決には、最近このブログでも話題として取り上げたAdobe AIRという技術が活かされてます。

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右側はAdobe AIRの正式なアイコン

 

総時間にして30分ぐらいでしょうか。このサービスの御紹介をさせて頂きました。上場企業様のIRがどう変わるのか、投資家の皆さんにどんなメリットがあるのか、お客様視点にたって細かなご説明をさせて頂いた後に出たのが、

 

どうしてこんな事が出来るんですか。
これは是非入れたい。将来的な可能性を感じますね。

 

先方のこんな感じのお言葉。個人投資家だからこそ分かるウェブを使ったIRが抱えている問題を徹底的に考え抜いたからこそ、そして常に最新技術を追いかけてきたからこそ作れた仕組みに共感頂けた事が本当に嬉しくて、自分にしては珍しく笑顔が出てしまっていたんじゃなかろうかと思います。

特に意味深いと感じたのは、当社にとって想定顧客の立ち位置である方々に「可能性を感じます」と言って頂けた事。モノ作りをする人間にとって、これ以上嬉しい事があるでしょうか。純然たるお客様にそう言って貰うのって結構難しいものです。

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新しいモノを作って見て頂くと「可能性を感じます」…そう言って貰える事は度々あります。これまで実際にそうでしたし、もちろん嬉しかったのは嬉しかった(有り難うございます!!)のですが、お客様から言って頂けるのとはビジネス的な意味というか重みが相当異なると僕は考えています。

 

同業の方の「可能性を感じます」は、技術的なバックグラウンドが共有出来ている上での話なので、ちょっとしたアイディアがあれば比較的得やすいと思うのです。またベンチャーキャピタルから貰う「可能性を感じます」は、社交辞令っぽいので正直余り嬉しくありません。各種のビジネスプランコンテスト関係者から言われる場合も同様ですね。

でも、お客様からはなかなか貰えないだけに貴重。

現存する問題に気付きを得て頂き、それを解決する事をお伝えして、やっとこさ「良いですね、買いますよ」な訳です。そこから先を想像して頂いた上で「可能性を感じます」と言って貰おうと思うと、その革新性までもしっかり伝わっていなければなりません。実際に現場レベルの方に言って頂くとなると尚のことそうです。

商品やサービスの現時点の魅力に加え、その先々までをもユーザーから評価して貰えるという事。物作りをする者にとって「可能性を感じます」と言って貰えて一番嬉しいのは、その方が想定顧客である場合だと僕は思うのです。伝わりきっているという意味で。

 

今回、自分にもこんな機会がやってきた事に本当に感謝したい打ち合わせでした。もちろん、この上場企業様には導入させて頂く事が決まっています。

ここまでこれたのも、色んな形で当社を支えて下さっている皆々様や、こんな僕に気をかけて下さっている皆々様のおかげだと思っています。いつも有り難うございます。

でもまだまだ立ちはだかる壁は無数にあります。それにめげず、自分の想いを注いだビジネスで業界に貢献する事によって、皆さんへの感謝の気持ちを表現出来ればこれ以上嬉しい事はありません。これからも頑張ります。