(FastBoardについてはこちらのエントリをご参照下さい)
FastBoardは Mac → iPad のコンテンツ転送を容易にする仕組みなのですが、Mac側をちょっと工夫すると応用的な使い方が可能になるという面白さがあります。リリース時のエントリで書かせて頂いた通り、応用編として2つ程御紹介をさせて頂きたいと思います。
…という訳で、応用編その1。ScanSnap との連携です。
ScanSnapは言わずと知れたPFUさんが開発・販売されている非常に便利な高速スキャナ。iPadが発売になってからは「自炊」(裁断した書籍・雑誌をPDF化してiPadで閲覧すること)のツールとして紹介される事も多いと思いますが、元々紙の資料はデジタル化しましょうというコンセプトで、使い易さやスピードが評価されて多くのユーザを抱えていた Mac用(またはWinマシン用)のスキャナ機器です。
FastBoardを使うと、これを iPad 用のスキャナのように使う事ができます。以下の動画をご覧下さい。
ScanSnapでは、書類をスキャンした直後に「継続」と「終了」が選べるのですが、「終了」を選んだ瞬間に FastBoard for Mac へPDF化されたデータが渡されて、更にWiFiを介して iPad 側に転送されるという…そんな流れになっています。
こういう使い方が出来るのは我々も想定外だったので、試しにやってみて巧くいった時は驚きました。ポイントは ScanSnap のMac側アプリケーションに任意のアプリが登録出来る仕組みになっているという点ですね。そのおかげで、ScanSnap → Mac → iPad がほぼ全自動に近い形で繋げる事が出来ました。
余り頻繁に使う組み合わせではないかも知れませんが
- ScanSnapの設定でアプリをFastBoard for Macに切り替えて
- 資料をセット後にScanSnapのスキャンボタンを押して
- スキャン後のMac側ダイアログで終了をクリック
という3アクションで紙資料をiPadに入れられますので、ちょっとした紙資料を iPad でデジタルデータとして持ち出したいという時に結構重宝したりします。(僕も時々ですが使います)
また、この図のようにFastBoardの他アプリ連携を使うことで、お気に入りのPDFビュワーで紙資料を持ち出したいんだという場合にも使えます。
理想を言えば、ドックコネクタを介して ScanSnap を直接 iPad に繋げる事ができて、更に ScanSnap for iPad みたいなアプリがあって直接取り込めるのが一番良いのですけどね^^
その一歩手前ぐらいの解決策にはなるかも知れません。Mac と FastBoard と ScanSnap があれば iPad にスキャナがついたのと似たような環境が手に入ります…という事で ScanSnap をお持ちの方は宜しければ是非お試し下さいませ。
尚、「自炊」用途のスキャン結果PDFを送るのに連携される場合はご注意下さいませ。FastBoard 側のPDFビュワーがまだ高機能なものではない為に、数十MBytesを越えるPDFを受信すると動作が緩慢になってしまう事があります。ここは今後改善していきたいと思いますので、今暫く御時間頂きたく思います。とりあえずは数枚程度の紙資料であれば手軽に iPad に取り込めるよ〜ぐらいの応用例と思って頂ければと思います。
という訳で ScanSnap 連携の御紹介でした。
実は入り口がMacより更に向こうのデバイスにもなりうるという事で、色々とまた面白い広がりが出来そうな気がしています。先のエントリに書かせて頂いた将来像と組み合わせると、仕事でお客様から頂いた紙資料を ScanSnap で取り込んで直接iPadへ、更にグループのメンバーの iPad や iPhone に転送…といったような。そんな事も妄想してみた次第です^^;
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