Iphone
2011.04.03 (Sun)

iPadのセキュリティを書いていく連載2回目。今回は前回に続きパスコードロックの話題をもう少し。そしてパスコードロックと自動ロックとの関係について。

パスコードロックは前回も書いた通り

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こんな風にスリープから復帰する時にパスワードを求めるようにする事。これを設定しておくだけで結構安全な筈ですが(任意文字列で長いパスワードなら)、スリープの度に聞かれてしまっては結構面倒臭い事もある訳ですね。

ちょ、ちょっと、今さっきまで使ってたんですよ

みたいな。セキュリティを考えると必ずぶち当たるセキュリティと利便性のトレードオフです。セキュリティは重要だけど、パスコード要求を毎回しなくても良いじゃんか…と場合によっては言いたくなるでしょう。ガチガチにするんじゃなくて猶予が欲しいと。

それを見越してか、Appleはちゃんと便利な設定項目を用意してくれています。それがこちら。

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設定アプリの[一般]→[パスコードロック]に入ったところにパスコード要求という項目があります。これがパスコードを要求する間隔、つまり iPadがスリープ状態になってからパスコードを要求するまでの猶予時間 という事になります。

例えば15分後に設定した場合、iPad がスリープ状態になった時を基準点に、15分経過していなければパスワード要求なし、15分以上経過していたらパスワード要求あり、という振る舞いをします。

ipad_security.graffle

[パスコードの要求]の画面に説明がある通り短い方が安全なのは確かですね。

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ですのでセキュリティが心配で心配でしょうがない場合は最強の 即時 にするのがベストって事になります。猶予期間をそもそも与えず、スリープ状態になったら絶対にパスコードを要求します。有無を言わさない感じ。

 

そして、このパスコードの要求にも関係してくる自動ロック。

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これはiPadを操作せずに放置してたら自動的にスリープするまでの時間 です。簡単ですね。スリープまでの時間を定めます。

例えば15分に設定すると、iPadを最後に操作した瞬間から何もしない状態が15分経過すると勝手にスリープします。通常は「節電」の為の設定として見られてますが、上述の通りパスコード要求の設定も併用する場合は「セキュリティ」という観点からも見る必要があります。

まぁ端的に言うとセキュリティが気になる場合は短い方が良いわけです。最強はやはり2分でしょう。逆に「しない」ってのは無しですね。個人利用ならともかく企業利用では絶対にやってはいけない設定です。

スリープまでの時間が決まる訳ですので、これが短いほど結果的にパスコード要求をするまでの時間は短くなります。iPadを最後に操作した瞬間からパスコード要求されるまでの時間(情報漏洩可能性のある時間と言っても良いでしょう)は、

自動ロックの時間 + パスコード要求の時間

になります。なので、最強の組み合わせは、2分 + 即時 です。ただ、めっちゃ利便性落ちますけど。セキュリティが何より重要、利便性よりもセキュリティって場合はこの選択肢しかありません。

 

ちなみに、iPhoneやiPod touchの自動ロックは設定出来る時間が違うんですよ。

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こんな風に。

なんでだろ?と考えるとすぐ気が付くのですが、iPhoneやiPod touchの方が iPad に比べて紛失/盗難リスクが高いからですね。持ち運べる反面、高いリスクを抱えるが故に5分まで。一方、iPad は最低2分、最長15分でちょっと猶予を持たせている感じ。

iPad を iPhone 程持ち運ぶとは思えませんし、そもそも歩きながら使う事もほとんどありませんしね。使われるシーンを想定して、こんな設定値まで変えてくる。Appleの細かさというか配慮ということなのでしょう。

 

という訳で、パスコードロックと自動ロックの話でした。次回ももう少しパスコードロックネタでいきます。


2011.02.16 (Wed)

大変お待たせ致しました。こちらのエントリから早くも2ヶ月。本日、新しく天気予報アプリそら案内をリリース致しました。(プレスリリースはこちら)

そら案内はもともと弊社のエンジニア @itok_twit が個人で開発・運営していたものです。これをひょんな事で御縁を頂いた日本気象協会様と事業提携して共同企画・開発しましょう…となったのが昨年の夏。最高のそら案内天気予報アプリの定番を目指して、iPhone版もiPad版も全てゼロから作り直しを行っていました。

そして本日、満を持してのリリース!

 

Default

今回の新生「そら案内」は完全な生まれ変わりです。新しい情報を沢山盛り込むと共に新しいインターフェースにも挑戦しています。

まずは情報面。都道府県単位の直近3日の予報に週間予報、更に市区町村単位では直近2日分を3時間ごとに表示。ここは基本ですね。かなり見易くなっています。

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更に今回、日本気象協会様との事業提携により物凄い量の天気情報を扱わせて頂けることとなりましたので、その中から新たに注意報・警報を追加情報として表示しています。

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天気予報表示中の地域に注意報・警報がある時は、画面上ステータスバーの右端が黄色・赤色のアイコンで知らせてくれます。これをタップすると注意報・警報が閲覧できる訳ですね。にょきって出てきます。

更に更に、「今年は昨年の10倍以上になる」と言われている花粉情報も確認出来るようになったのも強力な追加情報でしょう。花粉の種類や量を詳しく確認する事が出来ます。これからの花粉シーズンにピッタリですね。

Screenshot 2011.02.06 12.12.45

他にも、従来のiPhone版そら案内では見れなかった天気図やアメダス等の画像が iPhone らしいインターフェースで閲覧出来るようになったり(iPhoneを横向きにする事で表示)、ポイント予報については従来の履歴参照ではなく市区町村単位で自由に複数個登録出来るようになっていたりと、使い勝手が随所随所で向上しています。

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また、このキャプチャのようにカバーフロー的な表示をはじめ、他にも上述の注意報・警報の表示の仕方や、花粉情報をタップした時の詳細情報の表示方法、登録済み地域の削除時のアニメーションなど、使っていて気持ちの良い効果を随所に盛り込んでいます。

 

そして更に!

従来ではiPhone版/iPad版とそれぞれ別アプリだったのですが、新生「そら案内」ではユニバーサルバイナリ化により両対応となっています。

iPad版では広い画面を活かして一目で情報を閲覧出来るレイアウトで天気情報を網羅。

iPad_2

iPad_1

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もちろん縦横の両方向に対応。基本的に出来る事はiPhone版と一緒になっていますが、よりiPadで見易いようにレイアウトしています。ざっとあらゆる情報を一望するにはやっぱりiPadがピッタリはまる気がしますね。

 

新生「そら案内」のデザインの美しさ・使い易さは実際にお使い頂けると体感頂けるのですが、この完成形に至るまでが本当に大変でした。情報は増えるしインターフェースは変わるし、しかし「天気予報を簡単に確認出来る」というコンセプトは変えない…という極めて難しいデザイン的課題にお付き合い頂きましたのが、いつもお世話になっているメタ・グラマーさんです。いつも本当に有り難う御座います!!

 

という訳で新しくなった「そら案内」リリースの御案内でした。もちろんこれは始まりに過ぎません。扱わせて頂ける情報は物凄く沢山ありますし、インターフェース的なアイディアや全く新しい機能の案も多数ありますので、天気予報アプリとしての進化を今後も続けていく予定です。新しく生まれ変わったそら案内の今後に御期待下さい!!


2010.12.12 (Sun)

12/6(月)、企業・教育機関向けiPhone/iPad活用セミナーは無事に終了致しました。

AppleStore心斎橋店のシアタールームは24席程度の座席しかないのですが、Storeのスタッフの方によりますと50名程度の方にお越し頂き、中には横浜から来られた方や、四国から今回のセミナーの為だけに急遽大阪出張して頂けた方もいらっしゃいました。普段お世話になっているソフトバンクテレコムの皆様にもご覧頂きまして、内容もさる事ながらご参加された皆々様においてもビジネス色の強い90分となりました。遅い時間にも関わらずお越し頂けた皆々様に改めて御礼申し上げます。有り難う御座いました。

またお世話になりましたAppleStoreの皆様にも重ねて御礼申し上げます。いつも有り難う御座います。会場は、急遽用意頂いたパイプイス(?)も足りずに立ち見して頂く程でして、終了後にStoreのスタッフの方には「今年のビジネス向けセミナーで一番でした」という有難いコメントまで頂きました。iPhone/iPad とビジネスの掛け算を指向する弊社としては大変嬉しい結果であり、それと同時に需要も大変あるのだという事が理解出来ました。

iPhone構成ユーティリティを使ったプロファイルによる初期設定デモや、企業が独自でiOSアプリを組織内で利用するにあたって必要な iOS Developer Enterprise Program の取得方法やその他のライセンスとの違いについて説明させて頂きました。「プロファイル」と「Enterprise Program」の2つのキーワードを持ち帰って頂いたのですが、実はAppleが企業・教育機関向け大量導入が凄くやり易い仕掛けを用意してくれている事を御理解頂けたのではないかと思います。

加えて、弊社のiPhone/iPad向けドキュメント・コンテンツ配布ソリューションについても御紹介。じつは15分程度の御紹介時間だったのですが、一番ここに興味をお持ち頂いた方も沢山いらっしゃいました。質疑応答も多数頂きましたし、ちょうどまさに社内で求めていたものだ…的に後の名刺交換でお話頂戴した方もいらっしゃいました。(本ソリューションについては近々プレス発表します)

 

今回のセミナー、ひょっとしたら関東圏での開催もありかも知れませんね。今回セミナーの御案内時には都内の企業様からお問い合せが幾つか御座いましたので需要はあるのだと思います。ひょっとしたら都心の方が興味あるなーという方の絶対数が多かったりするかも知れません。会場はやっぱりAppleStore銀座ってのが理想ですけど、現在調整中ですので決まりましたらまたこのブログで御案内させて頂きます。

ちなみに今回の写真。起業仲間であるテクノウィーヴ荒川さんに撮影して頂きました。直前の無茶な撮影依頼を快くお引き受け頂きましたことに御礼申し上げます。有り難う御座いました!!

 

尚、iOS Developer Enterprise ProgramiPhone 構成ユーティリティについて詳しく知りたいという企業様がいらっしゃいましたら、コンサルティングや出張勉強会も有償でお請けさせて頂いておりますので宜しければお問い合せ下さいませ。


2010.12.03 (Fri)

「そら案内」はiPhoneを購入された方に必ずインストールを勧めるアプリの一つです。まず天気は大半の人にとって興味有るコンテンツですし、iPhoneを持つ便利さを体感するにも良いですし、アプリとして使い易いってのもあります。だからまず入れると良いですよと。

そんな「そら案内」、ご存じの方もいらっしゃると思うのですが実は弊社エンジニアである itok が個人ブランドで開発・運営しているものなのですね。

それをこの度、

- 新たに弊社ブランドで開発し直します

- アプリ内で使用する天気情報の提供を受けるべく日本気象協会様と業務提携します

という2点が今回のお知らせです。本件については弊社を含め関係三者からそれぞれ発表が行われています。日本気象協会様の最新トピックスページはこちら。弊社のプレスはこちら。そしてitokのブログエントリはこちらです。

もっと良いものを作りたい」ってエンジニア自らが考えるモノが、仕事としてフルタイムの時間を使って開発されると何が起こるか。情熱や思いと環境が巧く掛け合わされる時にこそ最高のプロダクトが出来上がる…と常々思っている僕は迷うことなくGOサインを出しました。

是非やりましょうと。最高の「そら案内」を見てみたいと。

幸いにして、日本気象協会様との御縁もありまして、業務提携により天気情報を提供して頂くことにもなりました。既に何度かお打合せをさせて頂いていますが、天気の情報は広さも深さも尋常ではなく、話をお聞きする度に「あれも出来るのでは」「これも出来たら面白い」「それは画期的かも」と想像が膨らんでワクワクしてきます。

今後、両社で協力して開発を推し進め、年度内を目処にリリースさせて頂く予定です。新生「そら案内」に御期待下さい。


2010.12.02 (Thu)

弊社はご存じの通り関西/大阪では少し珍しく(?)iPhone/iPadアプリの開発に特化してまして、その尖り方が幸いしてか2008年の事業参入以来アプリ開発のお問い合せは絶えず頂いている状態です。

…が、2009年に入って、春にiPadが登場し、夏にiPhone4が出てきてからというもの、お問い合せ内容の傾向が明らかに変わってきています。

企業内や教育機関内でのみ使うアプリを作りたい

という要件が非常に多いのです。2年間、主にB2Cなアプリ開発をお仕事としてお請けさせて頂いて来た我々的に、今年に入ってからの激変ぶりにただただ驚いています。例えば

  • 専用の営業支援アプリを開発したいがどうしたらいいのか?
  • QRコードリーダをiPhoneアプリで実現したい
    でも業務用なのでAppStoreには公開したくないのだがどうしたらいいのか
  • 大量の自社製品カタログを電子カタログとしてiPadでセキュアに持ち歩きたいが何か良い方法はないか
  • 社内教育用に画像/動画/PDF等をiPadへ安全に一斉配信したいが良い方法はないか
  • 営業マン全員にiPhoneやiPadを持たせたいが、初期設定を楽にしたり使用制限したりできないか

 

というような話ですね。実際に導入を考えておられる企業様や大学様から直接お話を頂戴する事も多いですし、そのようなクライアント様を持たれるSIerさんやコンサル会社様などの関係会社様から「ウチのクライアントに提案したいものがある」的に御相談を頂いたりもします。

ドキュメントやコンテンツ閲覧の利便性からiPadがビジネス/教育用途に凄く向いていること、そしてiPhone4でEnterprise向けの仕組みがかなり強化された事が良い影響を与えているのだと思います。

「新しいしiPhone/iPadだぜ」ではなく、考えに考えて「ベスト解はiPhone/iPadじゃん」という話が多くて、新しいデバイスにありがちな無理から感がなく必然としての御相談であるのが特徴です。

でも情報が本当に少ない。

その結果、Appleさんやソフトバンク関係会社様にエンドのお客様から問い合わせが入って、質問の内容がそのまま弊社に伝言されて間接的にお応えするってなシーンも多かったりします。営業に同行させて頂くこともあります。

とにかく沢山の方が企業向け・教育機関向けの導入について疑問をお持ちである事を日増しに強く感じている次第でして、それならばと、セミナーを開催して一度に多くの方と情報を共有できたら良いんじゃないのかと思い至りました。そこで、いつもお世話になっているAppleStore心斎橋様にまたまた無理をお願い致しまして同店2階シアターをお借りする事になったのです。

 

いやはや、前置き長過ぎですね(笑) 要点は「セミナー開きます」という事なのですw。以下、その詳細。

【題目】 企業・教育機関向けiPhone/iPad活用セミナー
【日時】 12/6(月) 19:00〜20:30
【場所】 AppleStore心斎橋2階シアター
【地図】 http://www.apple.com/jp/retail/shinsaibashi/map/
【内容】
1. iOS Developer Enterprise Program とは。出来ること、出来ないこと
2. iPhone/iPadの企業内/教育機関内配布に最適「構成プロファイル」とはなにか
3. 弊社開発中のドキュメント配布ソリューションのご紹介
【URL】 http://www.apple.com/jp/retail/shinsaibashi/ の12/6(月)欄
【申込】 特に必要はなく無償です。当日上記会場にお越し下さい。

ちなみに、こんなアプリ使うとビジネスでiPhone/iPad便利ですよー的な話は全く行いません。

そちらの”活用”ではなく、あくまで企業や教育機関において数十台、数百台、はたまた千台以上の規模で導入する為に必要な(知っておいた方が良い)情報をお伝えします。サードベンダーからこの手の話がされるのは結構珍しいかも知れません。

もちろん弊社商品/サービスのアピールもさせて頂く訳ですが、そこがポイントではなく、あくまで企業様や 教育機関様でのiOSデバイス導入にまつわる基礎知識の共有を目指しています。

企業経営者様や情報システム部ご担当者の方、あるいは教育機関の関係者の方や、そのようなB2B/B2Eの業界で色んなご支援・御提案をされるのをお仕事にされている企業の関係者様に是非お越し頂きたいと思っております。ご検討頂けましたら幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。