この連載は、「RSSって最近きくけど一体なに?」「RSSって漠然としか分かんないんだよね」という方の為のRSS講座です。

業種や肩書きを問わず、普段インターネットに接していて、且つ情報収集スキルの向上に強い興味をお持ちの方に読んで頂ければと思っています。

 

前回 RSSが起こす情報収集術革命(1) では、

  1. RSSが全然難しくないこと
  2. RSSを使えば情報収集効率が劇的に向上するということ

について書かせて頂きました。今回はRSSが密接に関係している情報収集というものについてもう少し突っ込んで書いてみようと思います。

ちなみに今回もRSSの利用方法みたいな話は出てきません。それは少し先の話。今回と次回はRSSがどういうものか理解して頂く為の座学的な話を続けます。

 

RSSは新しいテクノロジ

新しいテクノロジには必ず存在理由があります。不可能を可能にしたり、不便を便利にしたりするからこそ新しい物には意味があり、世に受け入れられていく訳です。

無論、RSSも同様。「インターネットを使った情報収集」において、多くの不便を便利にして沢山の不可能を可能にしています。

気がついているヒトはもう既にRSSを使いこなしていて、「インターネットを使った情報収集」でこれまで不便だとか不可能だとか思われている事を難なくやってのけているのです。(前回の最後を御参照下さい)

RSSを使っているのか、はたまたRSSを知らずにいるのかが、情報収集の量と質に格差を生もうとしていると言っても過言ではありません。従来にない全く新しいモノが人に劇的な変化を与えるように、RSSは人の情報収集に大きな影響を与えます。RSSは、情報収集の為の全く新しい技術だからです。

ここで、少し情報収集というモノについて整理しておきましょう。

 

情報収集には2種類ある

一言で情報収集と言っても、2種類の情報収集がある事を皆さんは体験として気付かれていると思います。具体的な話だと分かり易いかも知れません。

「株式投資」について興味がわいて図書館に行って調べる、あるいは本屋で分厚い単行本の棚を物色したとしましょう。そうすると、株式投資の「今まで」は分かりますね。

株式市場がどんなものか、投資スタイルにはどんなものがあるか。近年だとジェイコム株誤発注事件があったとか、直近ではサブプライムローン問題でどうだこうだとか。

重要なのは、得られる情報があくまで「今まで」の事であるということです。

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じゃ、それで十分かというとそうではないですね。株式投資のこれからを知り続ける必要があります。興味があって自分の資産がかかってるなら尚更でしょう。株式市場がどうなっていってるか、今のトレンドは?話題性のある事は?持ってる銘柄の関連ニュースは?金融庁の動きは?…等々を、ずっとずっとずっとWatchする。

つまり「これから」の情報を継続的に得続けようとする訳ですね。

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この2つ、情報に対する構え方が異なります。前者は「今まで」を得る情報収集、後者は「これから」を得る情報収集。

構え方が違う訳ですから、重要とされる事も異なっています。前者は収集する対象となる「情報の量や質」が何より重要なのに対して、後者はそれらに加えて得続けること、つまり「継続性」も重要とします。いぁ「継続性」は、量や質より重要であると言っても過言ではないでしょう。

継続しなきゃ意味ないですから。

2008年元旦の情報で立ち止まってはいけない訳です。ずっとずっと情報収集し続ける必要がある。自分にとって重要なテーマであればある程、情報収集に継続性を持たせなければなりません。これは直感として分かって頂けると思います。

「今まで」を知り、「これから」を知り続ける。情報収集とひとくちに言っても、情報に対する構え方は2種類あるという事です。

 

RSSは継続的な情報収集専用の技術

何故、先のような話をしたか。それは、RSSが何のための技術かを理解して頂きたい為です。

もうおわかりと思いますが、先の項で書いた2種類ある情報収集のうち、後者の方、つまり「これから」を知り続ける継続的な情報収集に特化した技術がRSSなんですね。

RSSとは?…って調べるとよく分からない解説が沢山出てきますが、実はもっと簡単に表現する事が出来ます。僕がお話しさせて頂くRSSセミナーで使っているRSSの定義は以下の通り。

インターネットを使って継続的に情報収集する為の全く新しい仕掛け

小難しい横文字やアルファベットなんてこれっぽっちもいりません。RSSは継続的な情報収集を行う為の技術です。ただ、それだけ。

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「これから」の情報を継続的に得続ける為の技術です。図の青色の部分がその対象。

ですから、インターネットを介して何かしら継続的に情報を得続けたいという人には使えるツールである一方で、別に継続的に何かを知りたい事は無いという方には全く持って役に立たない技術である….という事ですね。全ての人に幸せをもたらす訳じゃぁない。

使う人を選ぶんですね。ただまぁ、前者である方が多いと思います。

もう一度、復習です。RSSとは何か?と誰かに聞かれたらこう答えましょう。

RSSとは

インターネットを使って継続的に情報収集する為の全く新しい仕掛け

です。

 

 

[次回予告] RSSが必要な理由

継続的に情報収集する為に使える技術である事は分かった。でも、ウェブサイトをマメにチェックすれば良いし、メルマガというメールを使った仕組みもある。それで良いじゃん。

…そう思われた方に、何故RSSが必要なのかを次回は解説してみたいと思います。

ウェブページもメールも重要な情報収集ツールですが、「継続的な」情報収集を行うツールとして使おうとした途端に破綻して、使えないツールになってしまうという事をお話しする予定です。