昨年の2月3日、満を持して法人向けドキュメント共有クラウドサービスSYNCNELの v1.0 が登場しました。あれから1年。既に数千台分のライセンスを販売し、iPadのビジネス活用を支援するツールとして広く認知されるに至りました。

簡単にザックリ説明してしまうとSYNCNELはDropboxの企業版であり、Dropboxのような事を社内iPadでもやりたいけどセキュリティがなぁ…という企業にピッタリはまるサービスです。法人向けオンラインストレージという言い方をされる事もありますね。

さて、そんなSYNCNELの1周年を迎える前夜、2012年2月2日にとある実験が行われました。3月に公開が予定されている最新バージョン v2.1 に搭載予定の「会議資料の表示同期機能」です。その様子を以下の動画で御覧下さい(音声付きですのでボリュームにはご注意下さい)。

やっている事は非常にシンプルです。約20台のiPadとiPhoneに SYNCNEL のクライアントをインストールして、全員に同じ会議資料を配布した場面を想定。大阪の1人の発表者が資料のページをめくると、大阪はもちろん東京のiPad/iPhoneでも同じようにページがめくれるというものです。

更に、発表者が違う会議資料を選択した事にも反応し、まだダウンロードをしていない端末は勝手にサーバから最新資料をダウンロードして発表者の表示中ページに追随します。

最大の特徴はこれだけのレスポンスを、WiFi環境下の同一ネットワーク限定といった制約は一切無く、3G回線を超えて実現している事です。つまり、世界中に点在するiPadで閲覧資料の同期が出来るということ。極端な話、大阪でページをめくれば、世界中のiPadでページが自動的にめくれます。

やるならば、徹底的にやろう

それが僕らのスタンスで、今回もまたそれを貫いてみました。iPadを使った法人におけるドキュメントの共有とはどうあるべきか…それを1年余り作りながら考えてきた結果、

  • クラウドを使ってドキュメントを構造的に集中管理して
  • 常に組織メンバーに最新の情報をセキュリティを確保して確実に配信し
  • 誰が何をダウンロード・閲覧したかのログも徹底的に収集し
  • ダウンロードしたドキュメントをオフラインで軽快に閲覧する機能も提供しつつ
  • 会議の際は3Gを跨いででもドキュメントの切替や表示を同期する

という理想的なドキュメント共有体験を提供できる目処が立ちました。管理・配信・監視・セキュリティ・表示同期をワンストップで提供しているiPad向けソリューションはまだありません。しかもSYNCNELは1台あたり月額1200円。冒頭のデモを実現するのに必要な料金は何と月額¥24,000だけなのです。

この仕組み、名称こそ「会議資料の表示同期機能」となっていますが、20台が上限です!なんて事はなく理論上は50台でも100台でも500台でも可能です。

開発ベンダー自らが言うのも変ですが、何が出来るかって想像してみるだけで面白そうでワクワクします。例えば100人のセミナーで全員に紙資料の代わりにiPadを配布しても良いでしょう。発表者はMirroringでプロジェクターに資料を映しつつiPadでページをめくれば会場全員の手元資料が同じページを指すのです。サテライトで別の会場に100人の参加者が同じようにiPadを持っていても良いでしょう。株主総会とか新商品発表会とかも、面白そうですね。

教育現場でも使えそうですよね。先生は授業で使用するコンテンツをサーバに事前登録しておくだけ。授業が始まれば学生のiPadには先生の資料が勝手にダウンロードされてきて、然るべき場所を自動表示してくれるのです。とっても便利ですね。

SYNCNELの凄さは、圧倒的に簡単で安全であること以外に、スピード感もって機能拡張をしていく所にあります。今回の v2.1 の同期機能で満足する僕らではありません。まだまだやりたい事は沢山ありますから。

全ての法人関係者に「iPad を導入するなら一緒にSYNCNELもでしょ」と言われるポジションを SYNCNEL は目指しています。まさにスマートデバイス時代の企業インフラ。その進化を都度都度また共有させて頂きたいと思います。